第24話 あんたその道で絶対生きていけるね
もう大丈夫だと伝えよう。
ラインさんのところに行く。
「ラインさんもう大丈夫ですよ」
「……え?」
ラインさんは何を言っているのか分からない、というような顔をした。
エミさんも同様だ。
今にも泣き出しそうだった2人だったが、ポカンっとしている。
「あの、どういうことでしょうか」
呪いの事は、黙っていたほうがいいかな、いや、どうせあの貴族のことだから、自分が呪われている~とか騒ぐでしょう。
私はことのあらましを説明した。
リントヴルムがあの貴族に対して呪いを掛けた、それも誰にも解らない様に。
だから大丈夫だ、と。
でも、このことは他言無用で頼むとも。
そしたらラインさんとエミさんがが。
「ありがとうございます、本当に……」
「ええ、分かりました。絶対に誰にも言いません。少しスッキリいたしました、ありがとうございます」
うんうん。
もうこれで、大丈夫だからね。
2人は心底安心したように抱き合った。
一件落着だね。
さて、今日も泊まらせて貰えるみたいだ。
ラインさん達に、お礼として今回服で稼いだお金、金貨80枚を渡してきた、私は断ろうとしたんだけどラインさん達が頑固として聞かなかったのだ。
それで妥協案として、金貨40枚をいただいた、それでも渡してこようとしてきたのだが、それには私が聞かなかった。
渋々といった形でラインさん達は受け入れてくれた。
さて、今から私の行く所は決まっている銭湯だ。
やっぱりサッパリしたいしね。
てことで来ました銭湯。
外見は石作りのちょっと立派な建物かな。
一様リントヴルムも一緒だ。
リントヴルムは銭湯、というか風呂を入ったことが無いらしく興味心身だ。
「早く入ろうではないか! こんな所で立ち止まるのではない、フフフ楽しみだ」
一様リントヴルムには銭湯の概要は説明した。
男女に分かれていて、風呂に入る前に必ず体を洗うくらいだが。
リントヴルムが急かすので私達は銭湯に入っていった。
受付で料金を払った。
一人金貨1枚。
確かに高いね、お金に余裕が有る人しか入れないのは確実かな。
金貨2枚を払って入っていった。
ここでリントヴルムとはお別れ。
脱衣所で服を脱いで入っていく。
おお、ちゃんとシャワーもある。
浴槽も広々としていていい感じ。
私は体を洗う、石鹸はあるけど、リンスとかシャンプーは無いみたいだね。
まぁお風呂は入れるだけでよしとしよう。
ふ~極楽極楽~。
そうしていたら隣から。
「おおー! これは泡立つぞ! 面白い!」だとか「広い! 広いぞ!」とか聞こえてくる。
あ、そういえば静かにしろって言うの忘れてた。
まあいいか、定員の静かにしてくださいの声が聞こえるし。
あ~いい湯だったな~。
また来よう。
お、リントヴルムも上がったみたい。
「どうだった?」
「ああ、実に新鮮だったぞ!」
それは良かった、それはそうと。
着替えがこれ一枚ってのはいただけない、何着か用意して貰らおう。
「ねぇ、もう何着か服用意してくれない? ずっと同じじゃ臭くなるし」
「確かにそうだな、分かった」
そしたら、リントヴルムの手に黒い霧が集まって、霧散した。
って、これ人前せやっちゃダメだよね。
今は銭湯のフロアの端に居るから誰にも見れら無かったけど、今度から気お付けよう。
リントヴルムの両手に服が握られている。
同じ服ではなく、両方とも今私が来ている服と違う、そういうところ本とに凝るよね、リントヴルムって。
一つ目は黒と赤を基準にした、所謂悪魔系可愛い服。
二つ目は黒! 黒! 黒! 見たいな死神系可愛い服。
やっぱりと言うか、何と言うか。
センス抜群だあよ、あんたその道で絶対生きていけるね。
ありがたく頂戴いたしました。
「そういえば、汚くなる、で思い出したのだが。浄化魔法の中に〈洗浄〉というのが確かあったな」
え? なにそれ?
無茶苦茶気になる。
「それ教えて!」
「いや、我は使ったことが無いからな。まぁ汚れを落ちるイメージをして魔力を注げば行けるのではないか?」
ちょっとやってみよう。
イメージをする、例えるなれ洗濯機をまわして汚れをとる。
「〈洗浄〉」
私の服に向かってやったのだが、取れているのだろうか。
「出来ているみたいだぞ、綺麗サッパリ汚れが落ちている」
意外と簡単だね。
でも、念のために洗うけど。
さて、帰りますか。
今日も美味しかったです、エミさん。
おやすみなさい。