第17話 ポーション
ひと段落が着いてから冒険者のリーダーと名乗ったドランが話しかけてきた。
……やっぱり冒険者とかあるのね。
「俺はこのパーティー≪龍の咆哮≫のリーダーをしているドランです。早速ですが分け前を決めましょう」
「分け前とな」
「はい、勿論倒したのはあなたですが、それでも私達も戦っていますその分の分け前は頂きます」
リントヴルムがお前何言ってんの? 見たい顔をして。
「何故我がこんな豚を貰わんなければならぬのだ、いらん全てやる」
そういうと冒険者も一般人の人達も絶句した。
こういう反応をするということは普通はそんな事しないんだろう。
戦った人で分け前を決めるんだろうね。
てことは、金になるんだろうね。
でも、今はどっちかと言うと情報が欲しいところなんだよね。
「ちょっと、リントヴルム。こっち来て」
「ん? なんだ?」
そういうと私達は街道からずれて。
「リントヴルムの言うとうり、アレはいらないで私も同意だけど」
そこで区切りをつけて。
「今はアレはいらないけど、情報はいると思うんだ」
「どういうことだ?」
「つまり、アレをあげる代わりにこの世界もっというと通過とか街の事とかを聞こうと思う、私に任せてくれない?」
「なるほどな、うむ。我はそれで構わぬぞ」
同意してくれたころで、私達は冒険者達のところに戻った。
「お待たせしてすいません」
「いえいえ、大丈夫ですよ」
「では、このオークジェネラルを全て譲るります」
そういうと冒険者は困惑しながらも嬉しそうだ。
もらえる時に貰う、いいと思うよ、度が過ぎなければ。
「ですが、流石にタダではないですよ」
そういうと冒険者は疑惑の目で見てきた。
無理な事を吹っかけるとでも思っているんだろう。
「まぁ、タダ同然なんですけどね。私達に情報をくれませんか?」
「情報というと?」
「はい、実は私達は遠い田舎から街に出ようと思いここまで来たのですが。どうにも一般常識が田舎と合わないと聞きました。それを教えてくれればいいです」
「なるほど、確かに俺達にしたらタダ同然、という訳か。よし分かった」
「おねがいしますね」
そういうと、ドランさんがオークジェネラル近づいて、触れた。
そしたら、オークジェネラルが消えた、腰を見ると袋がある【異次元袋】だろう。
「さて、では行きましょうか」
そういって出発の準備をしだした。
馬車で移動していたみたいだけど馬がオークジェネラルに足を遣られてしまって動けないみたいだ。
可愛そうだが置いていく、みたいな雰囲気に成っている。
あっそうだ。
「リントヴルム、ちょっと来て」
「今度は何だ?」
そしてまた私達は街道の木陰に隠れた。
「ねぇ、この世界って回復薬みたいなのないの?」
「あるぞ、ポーションっというやつが」
聞いたら、種類があって。
初級ポーション……怪我が治る。
中級ポーション……骨折などが多少治る、2回使えば治る。
上級ポーション……大怪我が治る。
特級ポーション……部位欠損が治る。
と言う感じだった。
これってさ、例のアレで行けるんじゃない?
「ねえ、これって[具現化]で創れるんじゃない?」
「特級ともなれば流石に骨が折れるが、それが如何した?」
「それで、あの馬治そうと思って」
「お前は優しいな」
そうかな? 私はそうは思わない、だって私は院長先生を悲しませたはずなんだし。
まあ、今は置いておこう。
「出来る?」
「当たり前だ、我にかかれば朝飯前よ」
じゃあ、お願いね。
本とつくづく思うけど[具現化]って便利だよね。