第12話 あれだね、凄く高そう
感想が無かったのでそのまま進めようと思います。
これは、忌忌しき事態た。
なんとかせねば。
でも良かった~私が使う前にリントヴルムが使ってくれて。
じゃないとリントヴルムの前で裸を晒す事に成っていたよ。
リントヴルムが女性だったらいいけど、喋り方とか普通に男性だし、[人化]姿も男性の者だし、性別は絶対男性だ。
そんなことしたら、お嫁に行けなくなっやう。
みたいな事は言わないけど、普通に嫌だし。
これは、女性としての矜持だ! そんな醜態なんぞ晒して堪るか。
てか、リントヴルムいい加減[人化]解こうよ、なに裸でそんなな堂々としているのよ。
「騒がしいな、裸が何だというのだ。さっきの我も今のお前も裸ではないか」
ちっ! がぁーーう!!
そういう問題じゃないの!
(人間には、裸を恥らう心があるの! それは人間の姿に近ければ近いほど、恥らう心があるの! 私今はスライムだけど[人化]しちゃたら、もう姿形は人間なんだから!)
「そういうものか?」
(そういうものなの!!)
もう全然分かってないんだから!
リントヴルムもさっさと[人化]解いてよ。
私別に、腐女子でも難でも無いんだから。
(リントヴルムは[人化]解くか、服の変わりのなる物か何か羽織ってよ)
「ぬ、仕方が無いな」
仕方が無く無ァァーーーい!!!
そうしたら、リントヴルムの周りに黒い霧みたいなのが一瞬集まった、と思ったら、それが瞬く間に霧散して行った。
そこに立っていたリントヴルムはさっきまでの裸の姿ではなく確りとした服を着ていた。
革や布で出来ていて金属類は一切無い、茶色と黒を基準とした感じで良く似合っている。
簡単に言えばファンタジーみたいな感じだ。
……どういうこと?
服を作るスキルとかあるわけ?
「ふふ、気に成るであろう。これはな我の固有スキルの一つである[具現化]と言うものだ。[具現化]は魔力がある限り何でも創れるのだ、普通は武器とか創るのだ。だか我には必要無いものだったが故あまり複雑な物となると練習が必要だか、服ならば造作も無い」
うわ、なにそれ凄いスキルじゃん。
あ、そうだ。
リントヴルムに更衣室みたいな感じのを創ってもらおう。
そこで着替えよう着替えもリントヴルムに適当に作ってもらおう。
勿論私の裸姿とかスリーサイズとか教えたりしないよ。
適当に何着か違うサイズの服を創ってもらって、合うのを着る。
乙女の秘密は死守しなければ。
(ねぇ、リントヴルム。今から言う事やってほしいんだけど)
「なんだ? 言ってみろ」
私は簡潔に、ザックリと説明した。
部屋創って、服創って私が着替える。
説明は苦手だ。
「そんな事か、なら簡単だ。それにしても人間とは難儀な者よの、そこまでするものか?」
(するものなの! 私は乙女なのよ!?)
「ん? スライムには性別なんぞ無いぞ?」
(生前の話! 私は生前か弱い乙女だったの!)
「そ、そうか。まあよい、暫し待て、創ってやる」
そう言ってから、私達の直ぐ近くに大きな黒い霧が集まった途端、木製の立派な家が立っていた。
ログハウスのような家だ。
……てか、着替えるだけなのに、なんでこんな立派な家建ててるのよ。
そもそも、ここの空間とこの家の場違い感が凄すぎる。
まあ、いいや。
気にしない、気にしない。
気にしたら負け。
「その家の中に服も一緒に入れて置いたぞ」
よくもまあ、この一瞬で出来たものだね。
やっぱりリントヴルムって凄いのかな?
まあいいや。
(あ、リントヴルム、絶対覗いたらダメだからね!)
「そんなことせんわ」
(絶対に絶対だからね!)
「大丈夫だと言っているだろう」
まぁ、リントヴルムなら大丈夫かな?
なんか信用してもいいような気がするし。
私は家の扉を開けて中に入った。
……あれだね、凄く高そう。
私が入って最初の感想はそれだった。