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クエスト03:旅の仲間を集めるんだ!

 再び、ラーダトゥムの城下町。

 王城を出た僕は、町の西側に向かっていた。


「ここか……」


 僕が目指したのはここ『ルイータの酒場』、ゲーム本編では旅の仲間を探すための施設である。

 酒場の中にはかなりの人数が居るようで、建物の外まで喧騒や慌しく駆け回る気配等が届いてくる。


「大丈夫……かな……?」


 押し寄せる不安。ゲームの時のように簡単に仲間が集まるかどうか、正直疑わしい気持ちで一杯だ。


 ――まず、あまり気が強くない僕が初対面の相手、それも歴戦の戦士や魔法使いに臆せず話しかけられるかどうか。


 ――それから、相手側にも自我や意思があるなら、僕の危険な旅にわざわざ加わるかどうか。


 ――更に、見知らぬ相手と一緒に旅するストレスとかにちゃんと耐えられるかどうか。勇者性の違いで解散、なんか目も当てられない。


 ――あと重要なこととして、未成年の僕が酒場に入っても怒られないかどうか。


「と、とにかく、こうしていても始まらない。それに大臣も酒場に行けって言ってくれたことだしっ」


 とりあえず重要な点の責任問題は大臣さんに放り投げて、恐る恐る入り口を開けることにする。

 からんからん、とドアベルが音を立て、つられて店内の客のうち何人かの視線がこちらに向いた。

 見るからに只者じゃない雰囲気を纏わせた戦士や格闘家、向かい合って商談らしきものをしている商人っぽい二人、良い雰囲気で談笑している若い男女、女子会っぽい印象の女の子三人組、客層も様々で恐らく旅の仲間には誘えないような一般人も多数混じってる。


「あら、いらっしゃいお嬢ちゃん。ここへは婚活かしら? 就職活動かしら? それともただ飲みたいだけ?」


 婚活? 就職? ……ああ、なるほど。「出会いと別れの酒場」がこのお店のコンセプトだからそういう方面の仲介もしてるということか。

 気後れしそうになるのを堪えつつ、艶やかな女店主――この人がルイータさんに違いない――に答える。


「あ、あの、旅の仲間を探しに……」


「へえ、見かけによらずアクティブな子なのね。それじゃあ職業と目的地を教えてくれるかしら?」


「えっと、職業は勇者。目的地は魔王の居る『闇の城』です」


「――は?」


 あ、ルイータさんがフリーズした。やっぱりこの姿だとみんなの抱く勇者像からギャップが大きいんだろうね。


「もしかして、勇者ガルティオさんの、お子さん!?」


 酒場を切り盛りしているだけあって、ルイータさんは一瞬で正解に辿り着いた。「はい」と頷く僕。


「なるほどね。そろそろお子さんが次代の勇者として旅立つとは聞いてたけど、まさか娘さんだったとは盲点だったわ……」


 こんな娘ですみません。主に見た目詐欺の点で。


「だとしたら丁度良かったわ。勇者が来たら教えて欲しいって言ってた子たちが居るんだけど、会っていく?」


 おおっと、イベントが向こうからやって来た。こういう超展開は『ゆとり仕様』と揶揄されたりするがこの場で自分から仲間探しするのに消極的な僕には嬉しい。

 いずれにしても一度会ってみて損は無いだろう。僕は渡りに船とばかりにルイータさんに案内をお願いした。

 案内されたのは、意外にも女の子三人の女子会っぽいテーブルだった。


「じゃーん。連れて来たわよ。この子が次代の勇者ちゃん」


 ルイータさんの言葉に、テーブルに居た三人――金髪の快活そうなお姉さん、黒髪の真面目そうな和風美人さん、銀髪の表情に乏しい感じのお嬢さん――はビックリしたように目を見開く。ルイータさん同様、心に抱いていた勇者のイメージを粉砕してしまったのだろうか。こんな勇者でマジすまん。


「は、はじめまして。今日から勇者になりました、“ユウ”と言います」


 この姿で本名の“勇一”を名乗るのも違和感が大きすぎて悶えてしまうので、ここは一文字分だけ抜き出して“ユウ”と名乗ることにした。

 それから勧められるままに椅子に座り、とりあえずオレンジジュースを注文して話を続けることにする。


「ハァイ☆ そんな畏まらなくても自然体で大丈夫よ、別に取って食べたりはしないから」


 金髪のお姉さんが人の良さそうな笑顔を浮かべた。でもそうは言われても三人とも美人さんに美少女さんなのでどうしても緊張してしまう。


「それにしても、あの勇者ガルティオ様の子供だからさぞ精悍なイケメン君だろうと思ってたら、こんな可愛い女の子だったなんてねえ、お姉さん流石にビックリだわ。……えっと、最近流行の男の娘、って訳じゃないわよね?」


「ふ、ふゃっ!? あ、あの、ちょっと……っ!!」


 そう言ってぺたぺたと僕の肩や腰の辺りを触ってきた。やがてその手が胸の辺りまで伸びてきたので僕は思わず両腕で胸を庇って身をよじる。


「あははは、ゴメンゴメン。肩幅とかウエストを見る限りだとちゃんと女の子だったわ」


「あ、あの……」


「……むう、聖騎士殿ばかりずるいなの……」


 突然の出来事に困惑してるらしい黒髪さんと何故か不満そうに手をわきわきさせている銀髪さん。うん、黒髪さんはともかく銀髪さんは要注意だな。


「まあ、改めてはじめまして。あたしはシンディ、見ての通り聖騎士よ」


 長い金髪をアップに纏めた切れ長の目にエメラルド色の瞳の美女、シンディはそう言ってくすりと微笑んだ。背が高く、白いシャツにすらりとした白いスラックスを履いた騎士風の出で立ちは確かに聖騎士のキャラ絵に酷似していた。

 実際のキャラ絵ではこの服装に銀の胸当てや大盾や手甲(ガントレット)足甲(グリーブ)が追加されるのだが、仲間加入時は初期装備の「布の服」一枚なのでその辺りの金属部品はまだ装備されていないようだ。


 ちなみに聖騎士とは戦士系の上級職で、防御や回復のスキルを主に覚える職業だ。仲間を護り、回復しつつパーティの継戦能力を高める、いわゆる盾職になる。


「あの、わたくしはアヤメと申します。一応戦王ですので攻撃は任せてください」


 そう言って礼儀正しくお辞儀をしたのは黒髪をおかっぱに切り揃えたくりっとした黒目の着物姿の少女だった。小柄で腕も細そうに見えるがこんな娘が重量級武器を振り回してモンスターを蹂躙するかと思うと感嘆を禁じえない。


 なお、戦王とは戦士系の上級職で、とにかく攻撃特化の職業だ。素のステータス、スキルともに高火力だが、そのスキルが前のめりなのでゲーム初心者にはお勧めしない。

 例えば戦王を象徴するスキルとして、攻撃力を上げる代わりに防御力を下げるスキルやHPを消費してダメージを底上げする攻撃スキルがあるのだが、何も考えずに使うとHPも防御力も下がった状態で敵から流れ弾のような一撃を貰ってあっさり散る。

 ネットでも全滅報告スレッド通称死に様スレに「ウチの戦姫ちゃんが憤怒砲を撃つ直前にまた全裸切腹しやがった!」というような書き込みが後を絶たない。

 ……想像つくと思うけど、「戦姫」は女戦王の通称のことで「全裸切腹」とは防御力とHPを自スキルの効果で下げた時の事故死を指すネットスラングだ。


 勿論、防御に長けた聖騎士とコンビ運用させることでかなり安定するのだが、そうすると今度は聖騎士の行動を防御に専念させた状態で戦王が二人分のダメージを稼ぐだけになってダメージ効率的には戦士二人並べるのとあまり変わらなかったりする。

 ともあれ、こんな美少女に全裸切腹させる訳にはいかんと思う。僕はそういうのを眺めて喜ぶような特殊な嗜好は断じて無いし。


「……私はルナ。賢者、なの……」


 最後の子、青みがかった長い銀髪にサファイア色をした眠そうな瞳、つるの無い鼻眼鏡をかけた眼鏡っ娘は無口無表情タイプのようだった。

 膝上のゴスロリドレスに膝丈のドロワースなのでドロワースの裾が少し露出したいわゆる「見せドロ」という、絵師さんの好みが反映された服装をしている。


 そして賢者とは魔法使いと治癒術士を合わせたような上級職で、攻撃呪文と回復呪文を高いレベルで使いこなす魔法系職の最高峰だ。


「凄いな、三人とも上級職なのか……三人は今までもずっと一緒に冒険を?」


「ううん、あたしとアヤメちゃんは一緒だったけどルナちゃんはここで。アヤメちゃんはなんだか、油断するとすぐ死にそうで放っとけなかったのよね」


 その気持ちはなんかよく解る。ゲームだとそこまで気にならなかったけど現実で相打ち上等の生き様はきっと見てる方も恐い。


「……私は、『悟りの寺院』から直行なの……」


「寺院か……設定、いや、噂どおり本当に賢者育成機関だったんだな」


 一応、賢者は修行の末に悟りを開いてようやくなれる職業という設定があった気がする。ゲーム的には単に『悟りの巻物』という特殊アイテムが必要でそれが『悟りの寺院』の地下の迷宮に置かれているだけなのだが。


「それで、三人に確認しておきたいことなんだけど」


 できるだけ真面目な顔を作るようにして、僕はシンディ、アヤメ、ルナの三人を見つめる。


「僕の旅の目標は、勇者ガルティオ氏の行方を追って、ローザ姫を助け出して、魔王を倒すことで、正直凄く危険で長い冒険になると思うんだ」


 そもそも今一番恐いのが、『僕が本当にゲームの勇者のように戦うことができるかどうか』だ。ゲーム通りの能力値やレベルアップがあれば良いんだけど、もし元の世界の僕の身体能力のままだと下手するとスライム一匹にやられちゃうかも知れない。

 もしも、もし勇者が死んだらこの世界はどうなってしまうんだろう……勿論死ぬのは恐いけどその先のことまで考えてしまうと今更ながら物凄いプレッシャーを感じてしまう。


「ひょっとすると、僕も力及ばず倒れるかも知れない。正直、恐いし重い。こんな僕でも、仲間に加えて貰っても良いのかな……?」


「ふふふ、勇者がそんな弱気でどうするのよ」


 僕の、ともすれば逃げにも取れる言葉を、シンディは軽く笑い飛ばした。


「最初から強い人なんていないわよ。あたし達だってまだまだ駆け出しの部類なんだから、一緒に経験を積んで強くなっていけば良いのよ」


「……それに、勇者殿はボクっ娘なのがポイント高い。是非ついて行きたい、なの……」


 ええと、寺院出身の賢者様の言ってることが凡人の僕には理解できません。


「失礼ながら、ユウさんには強者の風格のようなものが備わっておりますので、見た目ほど弱くないと思いますよ」


 見た目ほどって、まあ確かに街娘2Pカラーだけど! アヤメは顔に似合わず結構酷いこと言う子みたいだ。


「本当なら、是非一度剣を合わせてみたいところなのですが、酒場で立ち回りするとまた怒られますので――」


「前科アリなのかよっ!?」


「ごめんねー、この子割と戦闘マニアなのよ。でも一戦交えて相手の力量を把握する感度は確かだから、ユウちゃんの客観的な力量を把握しておくためにも是非相手してあげて」


 シンディが止めるそぶりも見せずに席を立つと、入れ替わりにアヤメが僕の位置の対面に移動し、和服の右袖を捲ってテーブルに白い肘をたん、と突く。


「腕相撲? 戦王とか?」


「はい。でもわたくしに勝てとか無茶な事を言う気はありません。ユウさんはご自分を過小評価しておられるようですから、そこまで弱くはないとわたくしが確かめられればそれで十分ですので」


 随分な自信だけど、戦王だからこそ許される台詞だろう。

 腕相撲だとゲーム能力的には【筋力】の勝負になるはずだが、この【筋力】の値を全職業で比較して最も高いのが戦王だからだ。で、その一段下辺りに勇者、戦士、格闘家のベーシックな前衛職が団子で並んでる感じと思ってくれれば良い。

 つまり、仮に同じレベルという条件下だと、勇者は戦王に腕相撲ではまず勝てない。そうするとあとはどこまで相手を満足させて負けるかの勝負になる訳で。


「……お手柔らかに頼むね。腕、折らないでよ?」


 渋々と僕も、テーブルに肘を置いてアヤメの手を握る。全職中トップの圧倒的攻撃力を誇る割に細くて小さい手だと思った。そういえば女の子の手を握るのも久しぶりだな。


「……大丈夫。初歩の回復呪文は覚えてるの……」


「それあんまり大丈夫じゃないからっ!」


 ルナが親指を立てて恐いことを言いやがった。

 それはともかく何か周囲から視線を感じると思ったら、女の子同士の腕相撲が珍しいのか周りのお客さんがちらほらとこちらを見ているようだ。

 これはますます恥ずかしい負け方はしたくないな。

 ただ、正面からこちらを見つめるアヤメの威圧感が半端無い。猛獣のようなオーラを出しつつ不敵に微笑む様はまさにどこぞの戦闘民族って感じだ。

 きっとアヤメの故郷は名古屋か惑星ベジータに違いない。


「はーい。じゃあ二人とも怪我しないようにね。それじゃあレディ……」


 シンディが僕達二人の手を上から押さえて、


「――ゴー!」


 その手を、ぱっと離す。


 そして、こてん。と軽い音を立てて、僕の手がアヤメの手の甲をテーブルに押し付けた。


「……あれ?」


 ……変だ。思ったより抵抗が無く、僕が手を押したら押した分だけ素直に移動した感触。


「ご、ごめん! もしかして、僕、フライングした? 早かった?」


 正直そうとしか思えない結果に、すわペナルティかと焦ってしまう。あまり劇的でない結果に満足頂けなかったか、周囲の観客は興味を無くしたように自分の仲間との談笑に戻ったようだ。


「いえ、わたくしの完敗です。まさかこれ程とは思いませんでした」


 見るといつの間にかアヤメは明らかにしょんぼりした様子で、椅子の上にちょこんと正座していてた。


「正直、規格外です。何回やり直しても勝てる気がしません。身の程知らずにも大口叩いたさっきのわたくしを殴り飛ばしたい気持ちで一杯です……」


「い、いや、よくわからないけどそんなに思い詰めないで」


 本当によくわからない。実は僕が予想以上に強かったのかアヤメが存外非力だったのかみんながグルになってて担がれたのか。

 こんな時こそ自分とか他人のステータスが見れれば良かったんだけど、何回か試してみてダメだったから恐らく自分がゲーム世界の登場人物になったから自分でステータス見るようなことができなくなってるのかな。


「まあ、そんな訳だから」


 シンディがアヤメの頭をぐりぐり撫でながら場を纏めに入る。


「これから宜しく頼むわね、ユウちゃん。それじゃ、パーティ結成を祝して景気づけに何か食べない?」


 確かに時間もお昼前だし丁度良いかも。半ば成り行きに近い形でパーティを組んだ僕達四人は、飲み物のお代わりと適当な昼食をルイータさんに頼み、グラスを重ねて歓談することにした。

 メンバーも前衛三人と後衛一人、攻防のバランスが取れた良い編成だと思うし、僕以外三人とも美少女の所謂ハーレムパーティなのが素晴らしい。

 ……え? 僕間違った事言ってないよね?


 それで、四人でこれからの話もしたけど、今日の午後は旅の準備に当てて明日の朝から出発することになった。具体的には武具や旅の必需品を買いに行ったり地図を確認したりだ。

 そういえば勇者母氏にも準備の件で呼ばれてたから後で家に寄らないと。


 ちなみにお城でさっき貰った武器は、棍棒をアヤメに、竹の槍をシンディに、檜の杖をルナに渡すと何とも微妙な表情をされたので僕も微妙な表情で返した。王様から直々に貰った栄えある武器だものしょうがないよね。

 それからここでの飲み食いで、手持ちの資金は36Gにまで減った。この先金策に苦労しそうな予感です。






■――――――――――――――――――――――――――――――――――


なぜなに『ラビドラ』!


第2回:旅の仲間の職業について


職業は、主人公職である『勇者』と、仲間用に基本職5種、上級職5種から選べる。

但し上級職は最初からは選べず、基本職をレベル20まで上げて派生の上級職に転職するか、または勇者をレベル20に上げることで上級職の新規登録が可能になる。

キャラグラフィックは、『勇者』以外は男性2種類、女性2種類の中から好きなのを選べる。



主人公職


『勇者』

 【筋力】A 【敏捷】C 【耐久】A 【知力】C 【幸運】C

 物語の主人公、つまりプレイヤー自身のこと。

 主人公専用職で、勇者をパーティから外したり自分以外の仲間を勇者で登録することはできない。

 剣を使った武器戦闘に優れ、攻撃や回復の呪文スキルも使えるオールラウンダー。

 但しMPが低目なのでスキルの乱用はできず、MP消費の大きな強力スキルをどのタイミングで投入するか見極めが必要になる。

 キャラグラフィックは、男勇者=青い髪に青い服の少年。女勇者=固有イラスト未実装。



基本職


『戦士』

 【筋力】A 【敏捷】E 【耐久】A 【知力】E 【幸運】E

 武器を使った攻撃のエキスパート。

 剣、斧、槍等ほとんどの武器を装備でき、また盾を使った防御スキルも修得する、パーティ前衛の要。

 反面MPは少なく、スキルばかり使っているとすぐに息切れを起こす。

 HPが高いため、とりあえず前衛に立たせておけばそれだけでもパーティの耐久力が大きく上がる。

 キャラグラフィックは、男戦士A=重武装のマッチョなおっさん、男戦士B=細マッチョなイケメン剣士、女戦士A=古き良きビキニアーマーのグラマーさん、女戦士B=迷彩ジャケットにカーゴパンツの傭兵さん。


『格闘家』

 【筋力】A 【敏捷】S 【耐久】B 【知力】E 【幸運】C

 装備に頼らない肉体での戦闘を得意とする。

 剣や金属鎧のような重装備ができない代わりに、手数と素早さで敵を翻弄する。

 クリティカルヒットが出易く、複数回攻撃スキルとの相性が良い。

 前衛として戦士とどちらを採用するかは一長一短で、「安定性の戦士、ロマンの格闘家」と評されることが多い。

 キャラグラフィックは、男格闘家A=胴着に下駄の空手家、男格闘家B=辮髪(べんぱつ)に拳法着の中華風、女格闘家A=タンクトップにスパッツの路上格闘家風、女格闘家B=チャイナドレスにお団子髪の中華系。


『治癒術士』

 【筋力】C 【敏捷】C 【耐久】C 【知力】A 【幸運】B

 回復と防御呪文の専門家。

 縛りプレイでない限りパーティには治癒術士(または治癒術士呪文を使える上級職)を入れた方が良い。

 武器による攻撃力は低いが、防具は比較的良い物を装備できるため防御力高め。

 オリジナル版では「僧侶」だったが、世界販売を見越した結果宗教的にニュートラルな職業名に変更になったとか何とか。

 キャラグラフィックは、男治癒術士A=白衣の医者、男治癒術士B=白ローブ姿の少年、女治癒術士A=ナースのお姉さん、女治癒術士B=猫耳白ローブのお嬢さん。


『魔法使い』

 【筋力】E 【敏捷】B 【耐久】E 【知力】A 【幸運】B

 攻撃呪文の専門家。

 多彩な属性の呪文を使い敵の弱点を突いたり、範囲呪文で複数の雑魚敵を一気に倒したりするのが得意。

 戦闘用以外にも探索補助呪文も覚えるので冒険をサクサク進めたいなら是非連れて行こう。

 素の攻撃力、防御力は最弱なのでMPが切れたら役に立たない。MP管理はしっかりと。

 キャラグラフィックは、男魔法使いA=ローブ姿の爺さん、男魔法使いB=タキシードにマントのヒョロい若者、女魔法使いA=ローブに三角帽子の魔女、女魔法使いB=ピンクのフリフリ系魔法少女。


『遊び人』

 【筋力】D 【敏捷】D 【耐久】D 【知力】D 【幸運】S

 いわゆる地雷職にして大惨事誘発装置。

 戦闘中、コマンドを無視して遊びだす事があるので初心者にはお勧めしない。

 「遊び」は無害なものもあればパーティにとって良い効果や悪い効果や壊滅的な効果やどうしようもない効果を引き起こすものもあり見てて飽きないが初心者にはお勧めしない。

 上手くハマればローグライクRPG並に芸術的な流れでパーティを全滅させるため、ネット掲示板には死に様専用スレッドも立つ。

 キャラグラフィックは、男遊び人A=道化師スタイル、男遊び人B=カジュアルなジャケットにジーンズのチャラ男、女遊び人A=バニーガールのお姉さん、女遊び人B=ボディコン姿の踊り子。



上級職


『戦王』

 【筋力】S 【敏捷】A 【耐久】B 【知力】E 【幸運】D

 戦士の武装と格闘家の機動性を併せ持った、攻撃特化の職業。

 そのパワーと強力装備から繰り出される苛烈な攻撃は、他の職の追随を許さないものがある。

 但しスキルに癖がありコストとして防御力やHPを犠牲にする傾向が強いため、実際にはステータスの数値以上に死に易い。

 上級者向き職業で、安定性を求めるなら普通に戦士を入れるのをお勧めする。

 キャラグラフィックは、男戦王A=マッチョな野武士、男戦王B=細マッチョな侍、女戦王A=着物姿におかっぱ、女戦王B=巫女服に黒髪ロング。


『魔剣士』

 【筋力】B 【敏捷】C 【耐久】C 【知力】A 【幸運】C

 一言で言うと大部分の魔法使い呪文を覚える戦士。

 どんな敵が出ても大抵何らかの手段で弱点を突ける多様性が魅力。

 反面、何の耐性や弱点も持たない敵相手には、本職の戦士や魔法使いに比べると火力が一歩劣る。

 器用貧乏気味だが、「死ににくい魔法使い」と割り切って運用するなら十分である。

 キャラグラフィックは、男魔剣士A=剣と杖二刀流の青年剣士、男魔剣士B=仕込み杖を抜いた老魔法使い、女魔剣士A=先端からオーラを発するレイピアを構えた剣士少女、女魔剣士B=大きな両手剣を担いだ黒ローブの魔女。


『聖騎士』

 【筋力】C 【敏捷】E 【耐久】S 【知力】C 【幸運】B

 ある程度の治癒術士呪文を覚える防御寄りの戦士。

 防御力が高く仲間を守るスキルも充実しているのでパーティの守護神として機能する。

 その分攻撃力は低目で、パーティ構成によっては雑魚戦に時間がかかり冒険のテンポを悪くする恐れがある。

 聖騎士に限らず上級職はパーティの連携を意識しないと扱い難いので注意。

 キャラグラフィックは、男聖騎士A=フルフェイスの全身鎧、男聖騎士B=大盾の裏に隠れた小柄な少年、女聖騎士A=騎士の服装をした麗人、女聖騎士B=白いローブに大盾を構えた少女。


『賢者』

 【筋力】E 【敏捷】C 【耐久】D 【知力】S 【幸運】C

 魔法使い呪文と治癒術士呪文両方を覚える万能魔法キャラ。

 しかし一部の強力な呪文は覚えないため、完全な上位互換でないことに注意。

 パーティメンバーや戦況に応じて攻撃、回復、補助いずれの行動も取れる多様性が魅力。

 勿論それらの多彩な呪文を使いこなすにはプレイング技術が必須なのでやっぱり上級者向け。

 キャラグラフィックは、男賢者A=ローブ姿に黒縁眼鏡の知的腹黒イケメン、男賢者B=執事服に片眼鏡の老紳士、女賢者A=ローブ姿に縁なし眼鏡のインテリ女性、女賢者B=ゴスロリドレスに鼻眼鏡の神秘的な少女。


『芸人』

 【筋力】C 【敏捷】B 【耐久】C 【知力】C 【幸運】A

 遊び人が幾らかマシになった姿。

 主に歌や踊りのスキルでパーティをサポートする。味方の強化や敵の弱体化が得意。

 遊び人より確率は低いがやっぱり時たまコマンドを無視して遊びだす習性も健在なので注意が必要。

 但しスキルを使用する場合は確実にコマンドに従ってくれる救済措置があり、ボス戦での事故死が起きにくくなった。

 キャラグラフィックは、男芸人A=アフロに金ラメスーツのお笑い系、男芸人B=黒スーツに煙草のチョイ悪親父、女芸人A=カルメンドレスの情熱派ダンサー、女芸人B=デコ大盛りの小○幸子風のナニカ。


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