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本当に神さまがいたら面白いし

ノルマクリアしてないけど・・・投稿します

4月3日


今日もランニングをする


いつも通りの日課だ


今日は行き先を決めるでもなく、走っていく


この町に来てからも変わらない僕の習慣だ。


リズムよく足を交互に動かして走る


走るのを始めたばかりの時は、すぐに息切れをしてしまって咳き込んで大変だった。

でも今はスタミナも付いてきて、しばらく走っても息切れはしない


鳥居をくぐる


これで商店街に入ったわけだ


でも、もっと走らないと、ノルマをこなせない


昨日みたいに時間がかかってしまうのもまずい


ちょうどいいランニングコースを見つけないとだめだなぁ


そんなことを思いつつ走り続ける。


そして、ふと、昨日あの美少女が言っていた古い神社ってどんなのだろうと思った


正装で行くのが掟みたいになってるって言ってたし物凄い立派な神社なのか?


そもそも商店街の入口が鳥居ってのも普通じゃないし


めちゃくちゃでかい神社かもしれない


そうだったら初詣が楽しみだ


「あ」


そういえばあの美少女の名前ってなんだろう


忘れてたけど名前を教えてくれなかったな


てか名前教える人が滅多にいないって・・・ないだろ


からかわれたのかもしれない


いや・・・もしかして・・・


押し倒したのが僕だってばれてる!?


・・・


身体は暖まってきたけど冷や汗がだらだらだよ?


あれは事故だったんだ


故意じゃなかった!


多少自分から突っ込んだ感があるかもしれないけどそれは気のせいだ


つまり僕は悪く・・・は、あるか


あの時(おび)えてたしなぁ


事故だったとしても僕が悪いな

実際は事故じゃなくて故意だったし

とりあえずあの時の事を責められたら潔く謝るか


そうするしかないだろうし

それで誠意を見せなければダメだと思う


ちゃんと謝らないと


どうやって謝ろうかなぁ


とか考えてたら十分な距離を走ったと思うので、家に戻る


・・・ご飯もらえるよね?






普通に帰ったらご飯を貰えた。

ちなみに妹が作ったものだ。けっこうおいしいからいつでもお嫁に行けると思う。

まあそんな事はさせないけど


やっぱり何も話さずにご飯を食べる。

昨日は勝手に部屋入っちゃったけど可愛いかったなぁ


・・・もう一回チャンス来ないだろうか?


「「ごちそうさまでした」」


「そういえば、この後なにか予定ある?」

妹に聞いてみる


「んー?特にないけど?」


それならここらへんの地理を知るために一緒に出掛けるのもいいな

たしか男女で一緒にでかけるのはデートだったから・・・

「デートしよっか」


「ブフッ!?」

なんか妹がむせてる


「大丈夫?」


「だ・・・大丈夫じゃない・・・」


!!!

「大変だ!?えっと、こうゆう時ってどうすれば・・・」

救急箱?それとも病院?救急車呼んだ方がいいか!?


「あのねゆーた、デートって、どういう意味かわかってる?」


うん?

そんなの簡単じゃないか

「男の人と女の人が一緒に出掛ける事」


「うん・・・そう言うと思ってたよ」

妹はがっくりしている


「あのね、ゆーた、私以外にデートとか言っちゃだめだよ。大きな誤解を生むから」


なんで言っちゃだめなんだろう


「なんで?」


「いいからダメ」

ほっぺたがリスみたいだ

可愛いから言う事を聞こう


「わかった」


「よし」



「それで、いきなりどうしたの?」


「ああ、来たばっかりだし、道に迷わないように今のうちにここらへん回っとかない?」

学校帰りに迷った時とか、目印があると無いじゃ全然違う

なんとなく知ってる道に出れればいいんだけど、知ってる道があまりないから余計に大変だ

でも2人だったらどっちか片方が覚えていれば大丈夫だ

だから、二人で出かけたい、ってなんでこんな言い訳みたいな事を考えてるんだろう?


「なんかめんどくさい」

妹は乗り気じゃないようだ。

だけど、やっぱりどこになにがあるかくらいは知ってないとまずいと思う


「勉強の息抜きにもなると思うし、いかない?」

昨日のは多分ポーズだから勉強なんていつもしてないと思うけど、妹は素直だからこういって誘えば『行く』か『勉強』の二択になるはず。

妹は勉強を好きでやってる訳じゃなくて必要最低限しかやらないタイプだからこうすれば一緒に来てくれると思う。・・・まあ、必要最低限で学年の上位に食い込む所は凄いけど


「う~ん・・・わかった、行く」


すこし悩んだ後妹はニコッと笑って言う

その笑顔が

『!!!!!』


よし、落ち着こう

ついつい妹の破壊力を再確認してしまった


「ねえ、何時からいくの?」


「そうだね・・・10時頃からは?」


「わかった」


そして妹は食器を片づけ始める

僕よりやっぱり手際よくて、こうしているのを見るといいお嫁さんになると思う

まあその時は全力で相手を殴るが・・・


9時半くらいになったら準備でもしよう





じゃあ鍵を閉めてっと

「行こっか」


そう言って妹の方を向く。

妹は外に出るからだろうか

薄緑色のワンピースに麦藁帽子を被っている。

いつもは小動物みたいに可愛いのに、こういう格好をすると清楚で・・・まるでどこかのお嬢様みたいだ

まあ、お金的な意味だったら十分お嬢様だと思うけど。


「似合ってるよ」

そう言って笑いかける


「うん」

そっけなく返事を返してくる妹

そっけないけど頬が紅潮している

やっぱり家族とはいえ恥ずかしいのかもしれない


そして二人で家をあとにした。


「最初はどこいこうか?やっぱり買い物とかするから商店街回って、それからほかの場所を見に行くってことでいいかな?」


「いいんじゃない?他の場所は見に行かなくてもいいと思うけど」


「地理を知っておくことも大事だからね、いろんな所を回った方がいいんだよ」


「わかった」


そういって僕達の町見学は始まった。


二人で時々言葉を交わしながら、まるで京都みたいなこの町を巡っていく


商店街で面白いものを探したり、この店で野菜を買おうとか決めたり


とても穏やかで、幸せな時間を二人で過ごす



商店街も見終わり、これから通うことになる学校までの道のりも見て回った。


惰性で二人で歩いていた時の事だ


僕は、影に隠れた所に佇んでる鳥居をみつけた


その鳥居はなんというのか、歴史を感じさせるというのだろうか

・・・一言でいうとしたら、ぼろかった。


見落としてしまいそうな、存在感の無さ


だけど、この感覚は一体なんだというのか


その鳥居から“ばれた”気がしている


僕は足を止めて、その鳥居を見つめていた



「どうしたの?」

妹の声で、我に戻る


「いや、ちょっとね」

と返しながらも、瞳は鳥居を見つめている


「神社?」


「うん、なんか」


「なんか?」


「あんな神社だったら、神さまもいそうだなって」

無理に笑って視線を逸らす。

何故かはわからない

わからないけれど


僕は


あの鳥居に、あの神社に惹かれている



急に衝動が湧き上がってくる


行かなければならない


行かないと


行かないと


イカナイト


僕はきっと――――



「ちょっとよってみる?」

妹が急に話かけてくる


「えっ?」


「むう・・・そんなに驚かなくてもいいじゃない」


いや、たしかにあの神社に行きたいと思っていたけど・・・


「今日は地理を知っておく事が大事なんでしょ、ならどんな所か知っておく事も重要じゃない」


「そうだけど・・・いいの?」


「いいよ・・・それに本当に神さまがいたら面白いし」

そういってニッコリと微笑む


・・・もしかして、僕が行きたいと思ってる事に気が付いて?

なんというか、かなわないなぁ


「それじゃあ・・・行こうか」


二人で一緒に鳥居をくぐる



神社は鳥居と同じく


ボロかった


賽銭箱は所々欠けているし、木材も腐っている所がある

木漏れ日がさしていて、自然に囲まれた廃墟と言ってもいいくらいだ


「なんというか・・・酷いね」

妹も若干引いている


「この神社って参拝客いるのかな・・・いろいろとガタがきてそうだけど」

僕もちょっと驚いた、まさかこんなに酷いとは思わなかった

鳥居だけボロくて中身はまともだと思ってたんだけど・・・


「失礼ですね~初詣にはきちんとお参りにくる人がいますよ~」


「そうなんだ」

こんな所でもきちんと人がくるんだ、って!?


後ろを振り返る

そこには誰もいなかった


「ゆーた?」

妹がどうしたの?と首をかしげて聞いてくる


「なんでもないよ」

空耳かもしれないし・・・


「なんでもないなんてひどいです~」


どうやら、空耳じゃないみたいだ

あたりを見回してみる


日陰が多いこの場所で、木漏れ日が一際多い所に“彼女”はいた

服装は巫女装束

朱袴に神楽舞をする時の千早を着ている


歳は12、13くらいだろうか

――――彼女は

髪はうなじのあたりで縛っていて、そのまま後ろに流れている

――――当たり前のように

肌はきめ細やかで

――――そこにいた

瞳は心までみすかすような空の靑


―――――羨ましい


そしてニッコリと笑うのだ


―――――妬ましい


その“中性的”な顔立ちで


―――――オレハアレガホシクテホシクテコワシタイ


「この 神社(かみやしろ)になにかようですか~?新入りさん♪」


―――――狂おしいほどの衝動


「新入り?」

引っ越してきたばかりだって事かな?


「新入りですよ~?だってまだ、名前を持ってないじゃないですか~」


―――――意味のない、異常といってもいい“嫉妬”


は?

「名前ならちゃんとあるよ、小川裕太って名前が」


「はいはいわかってますよ~?それでもここでは新入りなんですよ」


―――――彼女は当たり前にモッテいる


やっぱり引っ越してきたからなのか?


「そうですね、貴方の名前はどうしましょうか~」


―――――その権利(チカラ)


意味がわからない

もしかしておままごとなんだろうか?

あわせてあげたほうがいいのかな?


「決めました!!これから貴方はトウテンです。がんばってくださいね~」


―――――ホシカッタ


僕にそう笑いかけて、その子は手をふって走り去っていった。


―――――オレダッテソレガホシカッタ



「ゆーた、どうしたの?さっきからぼうっとして、話かけても返事しないし」

妹が頬を膨らませてこっちを見ている


「ごめんごめん、あの子一体どうしたんだろうって」


「あの子?」


「さっきいた子だよ、そこの日向にいた」

そういってあの子がいた場所を指さす


妹は首を傾げている


「どんな子だったの?」


「えっと、巫女さんだった」


「そう・・・」

妹はなにかを考えるようにすこし俯いて、すぐにこっちをみる


「ゆーた、他のところも見に行こう」


そういって僕の手を引っ張ってくる

すこし子供じみた行為だけど、よく似合っていた

なかなか更新しなくてすみません



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