初恋
これはただ純粋に和夫君を応援したくなるようなお話。
それでは、幼稚園のころの和夫君から!
初めての幼稚園、和夫は不安な気持ちと一時的ではあるが親と離れるという事で門の前で泣いてしまった。
「いやぁぁ、お母さん
どこ行くのぅ」
はじめの一週間はこんな感じであったが、その内泣くことはなくなった。
幼稚園に通い始めて2ヶ月
和夫は恋をしていた!
かなり美人の先生だ!
5歳のくせにかなりの面食いである。
和夫はかなりシャイなので先生とあまり話していなかった。
そんな和夫が今日何と先生に話しかけようとしているのだ!
「あっ
あの…
先生
先生はび、び、び」
「び?」
頑張れ和夫!
「先生は鼻炎だね!」
「えっ!違うけど、どうして?」
「………」
和夫〜
お前は何を言っているんだ!
そうじゃないだろ!美人と言いたかったんだろ!「鼻炎だね」なんて言われて喜ぶ奴はいないぞ!
「あっ
あっ
あの
先
生」
おうっ和夫頑張れ〜!
「なぁに和夫君」
「先生はき、き、き」
「き?」
「先生はキセル好きだね。」
「キセル?好きじゃないけど、どうして?」
「………」
和夫〜
何でお前はさっきから決めつけたような言い方をするんだ!
せめて疑問系でいけ!
「和夫君面白いね!」
「せ
せ
先
生
も、お、お、お」
「お?」
返事するだけだぞ和夫!
「先生は俺の事どう思う?」
「えっ?
面白いとおもうけど」
「………」
どう思うじゃないだろ!答え出てんのに聞いてどうするんだぁ!
「あっあの子達また喧嘩してる、ごめんね和夫君またね。」
この日和夫は自分の情けなさに枕を濡らした。