初めてのベッド。
小学生、高学年の頃、
両親が建てた新居に引っ越すこととなった。
そこで初めて「自分の部屋」というものが割り当てられ、
その時にフランスベッド製のシングルベッドが買い与えられた。
いわゆるオーソドックスなスプリングマットレスで、
マットレスの上に布団を敷きシーツを被せて寝ていた。
それまでは床に布団を敷いて寝ていたので
ベッドは初体験。
睡眠中、夢を見るのだ。
なぜか、よくわからない高所にいる私。
ビルの屋上であったり
山の山頂付近であったり。
そして必ず落下するのである。
ビルの屋上であれば、
頭を下に真っ逆さまに地面に向けて落下していく。
そして、地面激突直前に
「どすん!!」
と音を立ててベッドから落ちる私がいる。
そして、目が覚め、
起きたついでで一度トイレへ行き、
再度眠りにつく。
同じような経験をした人もいるのではないだろうか??
当時の私はさぞかし寝相が悪かったのであろう。
夜、寝る時はベッドの上なのだが、
朝起きるとベッドの下
ということがしばしばあった。
器用なことに、身体ひとつで落ちることは少なく、
必ず掛け布団を身にくるんだ状態で落下していたため
冬場でも寒くて目が覚める
ということは無かったと思う。
落下と共に目が覚める確率も半々ぐらいで、
落ちた事に気付かず
朝、ベッドの下で何事もなく目覚めた時には
「おおぅ、今日も落ちてたか。」
と、特別気にもとめず
日常の一コマとして受け入れていたと思う。
実際不思議なもので
1年ほどベッドで眠る習慣が続く頃には
ベッドから落下することはほぼなくなったんじゃないか。
と記憶している。
それでも、月に何度かは床で目を覚ましていたかもしれない。
そして、その時にはやはり夢を見るのである。
ビルの屋上から落下する夢を。(笑)