ドン・ロックの昔話-1 降下救難員時代
ミライは書類をまとめ上げて、小隊長のドンに提出するとドンはこう言ったーーー
「あ、そうか。こんな感じだな....そういえば、みんなは海外派遣の経験はある?」
唐突な話題にオフィスにいたリザ、レオン、クロエは首を傾げたがリザが手を挙げてこう言った。
「私はありますよ。陸軍の時代ですが....」
そう言った後、レオンがこう言った。
「あー、俺は首都消防の時代に海外県の署にならありますけど」
それを聞いたクロエがこう手を挙げてこう言った。
「私はないですよ。マリンセイル消防大隊だけですし....」
それを聞いた、ドンはうーんと少し困ったような顔をしてからこう言った。
「そうか、クロエもミライも。マリンセイル消防が最初の仕事だもんな....
リザは覚えてるか?10年前だったかの話...チェド共和国での話」
そうドンが行くとリザはあーあーと言いながら頷いてこう言った。
「もちろん覚えてますよ。ドンさんと初めて会った時の話ですね」
「ああ、そうそれだ。現場もないことだ、ちょっとばかり昔話を聞いてくれないか?もしかすると、とてつもなく困難な現場でどうするかってやつの参考になるかもしれないしな....」
ドンがそういうとリザは首を振ってこう言った。
「いやいや。あれは桁が違いますよーーーま、でもドン・ロック少尉の昔話はそうそう聞けませんし...」
それを聞いていたミライががどんな話なのか気になってきてドンに聞いた。
もしかすると、降下救難員時代の話を聞けるのかなと思ったからだった。
「ミライが気になるなんてな....よし、わかった。ちょっと昔話をしよう....
俺はこの時のことがって色々と学んだことがあったからなーー」
ドンはそういうとカフェオレ片手に話を始めた。
ーーーー
8年前
エールランド海外県海軍航空基地。
「ロック曹長!今回が降下員としては最後の任務なんですね!頑張ってきてください」
そう部下の1人に言われてドンは装備を整えて、深夜が過ぎてそろそろ日が上りそうになっている時間に救難ヘリに飛び乗った。
『ドン!まさか、今の今になって部内士官を通って何をする気なんだ?』
そう、長年パイロットでこの救難隊の隊長であるのエルビス少佐が無線越しで話しかけてきた。
『ええ。妻の故郷マリンセイルへの移住を考えてましてそこの消防大隊の士官ポストにうまく決まりまして....』
『なんだ!もう世界各国を回るのは飽きたのか?』
『はい。少し子供を拵えすぎましてーーー官舎が狭くて』
ドンはそう冗談まがいにいうと無線越しで救難隊の全員の笑い声が聞こえてきたーーー
『これで降下救難の生ける伝説も終わりか....終わる理由が官舎が狭いは海軍のお偉方に文句を言わないとなーー』
そうですねと無線越しで色々聞こえてきていた。
そしてドンはため息をついてこう言った。
『元々消防マークで海軍に入って知らない間に、降下救難にいただけですから。本来の場所に戻るだけですよ。最後のきっちり仕事はしますよーーー』
ドンがそういうとエルビス少佐はヘリを離陸させた。
最後の任務だからというわけではなかった毎回仕事はきちんとこなすただそれをし続けたら、知らない間に生ける降下救難の伝説と言われるような人になっていた。
今回の任務は最後に相応しいと言っていいぐらい厳しい現場になるのが目に見えていた。
先日、エールランド海外県の僻地にある武装ゲリラが占拠しているエリアに偵察機が墜落したのだったーー
ドンはその偵察機のパイロットの救助に最先着で向かうことのなっていた。
降下する地域は起伏の激しい山岳地帯でかつ深い森が生い茂っておる場所。
そして、敵対する武装ゲリラが潜んでいる地域ということもあって危険度があり得ないぐらい高い救助ミッションとなっていた。
作戦としては素早くヘリで降下して、気が付かれる前に現場離脱を行う魂胆だが、もし見つかればーー
対空兵器を持ってるという情報もあったため、ドン1人でに担いで近くの友好的なゲリラの基地まで運ぶという作戦になっていた。
応援として、陸軍の空挺部隊の一個小隊が境界地域にパラシュートで降下して救出を行うということにはなっていた。
ドンは今までの経験で、何度も険しい山脈での救助や荒波での難破船からの救助、そして一回だけ敵性勢力下の場所での困難な救助をこなしてきた。
海軍コマンドどころか海軍司令部も舌を巻くぐらいの伝説のレスキューだった。
その引退にと言わんばかりの危険すぎる任務だなとドン自身も感じていたーーー
『低空で飛ぶから、揺れるから気をつけてくれよ』
そうエルビス少佐の言葉を聞いて、どんと揺れながらもそれを気にすることなくドンは準備をしていた。
「負傷してなければいいけどな....とりあえず、外傷セットは必須だな。あとはトラウマバックの内容を確認しておくか」
ドンはそう呟きながら準備を始めた。
その横でドンのサポートをする機上救難員のウィルがその手伝いをしてくれていた。
墜落位置に到着して、その近くで位置を知らせるマーカーを暗闇の中で振る要救助者を発見することができた。
『着陸は無理だな。敵影もないからラペで降下して様子を見てくれ』
『了解』
ドンはそう答えると装備を背負って、着地地点を見てロープを下ろして、サイリウムを一つ地面に落とした。
『後で必要があればホルストかハシゴを降ろしてくれ』
ドンはそうウィルに伝えると彼は親指を立てて返事をしたので、ヘリから素早く降下した。
降下するとパイロットは待ち構えていてどこかホッとした様子を見せてこう言ってきた。
「ありがとう。これで帰れる」
ドンはそれを聞いて、パイロットの全身を見てからこう言った。
「怪我はありませんか?一応、全身触りますーー」
パイロットは頷いて答えてこう言った。
「痛むのは右肩だけだ。衝撃で少し痛めた程度だーーーバスケットタンカじゃなくてそのまま吊るして収容で大丈夫だと思う!」
「分かりました!一応、見ます!名前とここがどこか言ってみてください」
ドンはそういうとペンライトを懐から取り出してパイロットの目に当てた。
瞳孔は問題なく動いていて、パイロットがドンの答えをこう言った。
「ジャン・ルマンド海軍大尉。第七航空団の偵察機パイロットだ。ここは、エールランドの西B地区あたりだろ?」
「ええその通りです大尉!」
ドンはそういいながらも、怪我の箇所がないかをジャンの体全身を触りながら確認をした。
右肩が痛いと言っていたのでその辺りを触った時ピクッと彼が動いたのを感じた。
どうやら、右肩以外は問題ないように感じられた。
暗い中で素早い時間で行うからもしかしたら漏れがある可能性があるが、急いでヘリ内に収容すればいいように感じられた。
ドンは地面に落ちたサイリウムを手に取ってクルクルと回して、ホイストを下すようにウィルに合図を送った。
ウィルはその合図を見てロープを下ろしてきた。
ドンはそれと同時に手早く吊り下げるためのハーネスを用意してジャンに着させた。
「2人同時に上に行きます。捕まっててください」
「心強いよ。噂に聞く伝説の降下救難員だね」
ジャンはそう言ってウィンクをしてきたのでドンは笑みを見せて、ヘリに戻る準備を始めたーー
ロープの設定が終わって、合図を送るとゆっくりと巻き上げられていった。
ジャンは元気なようで、ドンに話をしていたーーー
「無事に帰れるのは嬉しいよ。家に赤ん坊がやってきてきてさー」
「いいですね。必ず帰りますからねっ....」
そうドンが言った時だった、無線で嫌な音が聞こえてきた。
そして遠くの方からパシュっというロケットの発射音が聞こえてきたのだったーー
地対空ミサイルにロックオンされてしかも発射された音だった。
ヘリは回避行動を取ろうとしたが、ミサイルはちょうどロープを巻き上げる機械を掠めていった。
急上昇していくヘリを見上げながら。
ドンとジャンは地面に落下していったーーー
かろうじて、ドンは上手く着地をしたがジャンはそうではなかったようで悲鳴を一瞬あげた。
『すまない!ドン!!一度離脱する!ポイント7でかならず回収する!向かってくれ!!』
そう、エルビス少佐の無線がった後、ヘリはものすごい速度で場所を離脱していった。
けたたましく対空砲火の音が聞こえながら。
ドンとジャンは敵性地域のど真ん中に取り残されてしまった。
ルーシー「なんかすごいですが...エールランドってそんなところだったんですね」
レオン「いや、俺も知りませんでしたよ」
リザ「あーでも、今は鎮静化してるからね。国境付近以外は治安も安定してるしね....」
ドン「そう思うとなんか、やっぱりひと前の話なんだな....」
ミライ「どうなったんですか!?」
ドン「まーそれはまだ続きがあるからさ」
リザ「色々とありましたもんね。次回、伝説のレスキュー。ドンさんって色々と困難な任務をこなしてたって聞いてて初めて会った時どんな人なのかなーって気になってたのを思い出しましたよ」
ドン「ま、あの時はイケイケだったからな...」




