要救助者はテロリスト?-3 危険な現場
『大隊本部から、第二出場各隊。現場にあっては4番街 クイーンズビル。
3Fより爆発のようなものがあったとの通報。第二通報より3F炎上中との連絡あり。3Fと4Fの避難が完了していないとの現場警察官より情報あり、救助支援のための第二出場ーーー』
「機動2了解。現在、3番街ローレント商店前を通過ーー」
リザはそう言って淡々と返信を返したが....
レオンが運転させてホーンを鳴らしてからこう言った。
「おいおい。まじかよ!クイーンズビルって4F建の最新鋭の鉄筋コンクリート造だろ!!」
「ああ、今回はまじでやばい現場かもしれないーーーミライ、クロエ!下車後にすぐに49検索に入ると思う。ボンベの残圧の確認と斧の準備しておいてくれ」
「「了解」」
ミライとクロエはそれを聞いて空気呼吸器のボンベの残圧を確認し始めた。
そうしている間にも無線で続報が入り続けていた。
『現場指揮から、大隊本部。
49情報送る。4Fに20人近くのいると思われるという情報があり。3Fについては不明。現在3F東側窓より火炎を目視できています。
第一出場隊はこれより、北側非常階段より4Fと3Fの屋内進入を実施』
『大隊本部。了解。なお、第二出場隊にあっては現在、3番街ローレント付近』
『現場指揮。了解ーー』
無線を聞こえた後、リザがこう言った。
「降車次第、私とクロエでハシゴ携行、ミライはホースカーを曳航してついて来てくれ」
「「よし」」
そう返事をしたら、レオンがゆっくりアクセルを緩めてこう言ったーー
「リザさん!そろそろ着きます!予定通り水利番号1778で水利部署します」
「オッケー。みんな準備しておいてね!
機動2から、大隊本部。災害番号18 現着。水利番号1778番で部署、以上。機動2」
『大隊本部。了解』
そう無線を聴いているとレオンが車を止めたのをミライは感じ取って、リザがこう言った。
「みんな!行くよ」
ーーーー
後着隊だったことがあって、現場までの距離はそれなりだったが....
ミライは聞こえてくる悲鳴や空に巻き上がる黒煙を目にしてどこか緊張感と恐怖を少し感じ、それがもっと強くなるような予感を感じていた。
リザも同じようで、どこか緊張した面持ちでクロエとハシゴを抱えて現場に向かっていた。
クイーンズビルの3Fの窓ガラスは全て割れていてそこから大量の黒煙が確認できた。
1Fには逃げて来た人がいたが、彼らは全員負傷してあたり一面に血痕があるのが目に見えた。
惨事という言葉を当てはめるならこれなのかとミライはふと感じたーー
「応急手当に関しては後着の隊に任せてくれ!機動2は取り急ぎ、3Fの屋内進入をしているP13の援護を実施してくれ!」
そう、別の場所から指揮隊の隊長の声が聞こえてリザが了解と返事をしてアリサとクロエにこう言った。
「行くよ。梯子は....ここにおいていくわ。ホースバックとノズル携行で非常階段から3Fに進入するわよーーー」
「「了解!!」」
アリサとクロエはそう答えると屋外階段を登り始めて3階へと向かい始めた。
それに続くようにリザもついて行った。
3Fについて黒煙が噴き出している非常口の扉が開いている横で、ポンプ隊の隊長がリザを見てこう言ったーー
「第二小隊だな!
こっちは今、3Fの北側と東側の検索を行ってる。この地図にあるエリアの西側の検索を頼む。
火点がまだ見えてない、ここで分岐させてるからこの線を一線持って進入してくれ。
連携をとって早急に同時に49の運び出しと火点を叩くぞーー」
「了解!」
クロエはそれを聞いてミライとクロエに指示を送った。
「クロエはノズルマン。ミライと私で49の捜索を行うわよ。確実自己確保ロープの設定準備とボンベ残圧報告」
それを聞いたクロエは、ミライからホースバッグを受け取ってノズルの準備をして自己確保ロープをホースにつけて空気呼吸器の残圧を確認してこう言った。
「20で満です!」
ミライも自分の空気呼吸器のボンベの残圧を見てこう言った。
「20で満です!」
それを聞いたリザはロープをミライにつけてこう言った。
「オッケー。私も満。活動時間は17分ーーわかってると思うけど、49の人数が多数いるはずよ...
見つけ次第、必ず合図を送ってちょうだい」
リザはそう淡々とミライとクロエに指示を送っていたが、どこか震えているように感じられた。
「面体着装!!」
クロエがそう言って空気呼吸器の面体を取り付けた。
ミライとクロエは同じく面体をつけた。
ミライは息を吸って、空気呼吸器からの空気を吸い上げた。
スーっとお音が聞こえてミライは今からのことを頭に浮かべたーーー
訓練で何度もやってるし、それに現場でも何回かやっていた。
でも、頭の中で幾つかの不安が浮かんでいたーー
この現場の要救助者の数を把握しきれていないという点が心の引っかかっていた。
「クロエ!ミライ!行くよ」
そう籠ったリザの声が聞こえて、ミライとクロエはよしと答えて煙で充満する建物の中に入っていった。
ミライ達は壁伝いに進みながら足や手を使って、周りを探していたーーー
視界はほとんどない中でライトを使って照らして、音や手や足に感じる感覚を頼っていた。
「誰かいますか!!」
そうリザが声を出したのを聞いてミライも同じく声を出しているか分からない、要救助者に呼びかけた。
「消防です!誰かいますか!!」
ミライが声を出した時だったーーー
コホンコホンとどこか咳き込む声が聞こえてきて、ミライはその方向を向いて確認をした。
するとそこには、ボロボロな服を着て倒れ込んでいる人の手らしきものが目に入った。
「49発見!」
ミライはそう言って、リザと繋がっているロープを2回引いた。
すると同じタイミングでリザからも小さな声で要救助者発見の合図と2回ロープを引く合図が飛んできたーーー
ミライは一人でその要救助者に近づくことを判断して地面を確認しながら見つけた要救助者の方へ向かっていった。
するとそこには1人だけではない数の要救助者が倒れているのが目に入ったーーー
ボロボロになった服、そして血だらけになっている床ーーー
ミライはそれを見てゾッとする感覚を覚えた。
拳銃と空になった薬莢が目に入って、その場が自分がこの前出会った現場と同じようなことが起こったのではないかと感じられた。
恐怖で足がすくんだが、1番最初に見つけた要救助者の女性が少しだけ動いているのをが見えたーーー
『私がやることをやる!!!』
ミライはそう心で言い聞かせて、身体を無理やり動かしていった。
『怖がってたら、この人は救えない!!!頑張れミライ!』
要救助者を確認して、
手当などをできる状態じゃないのを判断したミライは、女性を引きずるように引っ張っていって外に出ることにした。
ロープを3回引いてリザに合図を送り、声でクロエに呼びかけた。
「クロエさん!!!49搬出 !!!他に5人、49あり!!!」
面体で籠った声だったので音が小さなかったが、クロエは聞こえたようでこう答える声が聞こえてきた。
「了解!!リザさんも搬出始めたわ!ごめん!私は火点見つけたら消火開始するから一人でどうにかして!!!」
クロエの言葉を聞いて、
みんながそれぞれのことで助けてもらえないのをわかって、自分がどうにかしないと感じて急ぐことにした。
ミライはリザと同時に建物から出て要救助者を外に出して外で待っていた仲間に引き継いだ。
「リザさん!私の検索してた部屋...銃撃戦の後はがあって、残4人要救助者がいました!」
「わかったわ。中隊長!!機動2、49、10名発見!!応援願いたい!!」
リザのその言葉を聞いて、ミライは一気にゾッとした。
あの中にまだ....ミライが見つけた4人以外に6人もいることに恐怖を覚えたーーー
「アカハノ軍曹!わかった!!他の隊を向かわせる!だが、4Fにも火が回ってると聞いてそっちの救助も間に合わない!
機動2とP13で活動してくれ!」
そう下にいる指揮隊の隊長が拡声器越しにリザに返事を返したーー
近くにいた、13ポンプ分隊の隊員がこう言った。
「軍曹!現状2名しかP13はいませんが、49救出の支援へ移ります」
それを聞いてリザはこう返事を返した。
「分かった。クロエが火点を発見して現在、消火作業中....
一線しかない、先に迅速に49の救助を行うのを優先する。
クロエ!!!大丈夫だな!!」
そう建物の中にいるクロエに声をかけると小さな声でクロエから返事が返ってきたーーー
「残圧確認後。再進入!ミライは私についてきて同じ部屋の要救助者の救助を行う!!」
「了解です!」
ミライはそう答えて、空気呼吸器のボンベの残圧を確認しようと手を動かした。
恐怖で体が少し動かなくなっていたが...
ミライはあることを思い浮かべてそれを無理やり動かすようにさせたーーー
レオン「情報が色々と入ってきてるが...49の数がまだまだ増えるなんてな....」
ルーシー「そうですよ。市役所を狙った、自爆テロだったみたいですしーーーレオンさん。情報あれば教えてください!」
レオン「お、おう。現在、第二出場隊の機動2とP13が現着して3Fにて活動開始中だ。消火と救助の同時並行」
ルーシー「了解です!レオンさん。調査隊もまだ人命優先の下命があるから、現場活動手伝います!」
レオン「わかった。ホース延長とホースラインの整備をお願いしたいーーー俺もこの車から水を出さないから、移動する」
ルーシー「了解です!ミライは!?ミライは大丈夫なんでしょうか?」
レオン「あいつなら大丈夫だよ。鬼軍曹と一緒だからーーー第二小隊を甘くもないでくれよ」
ルーシー「分かりました...とりあえず、いきます!次回、参事と当事者。乞うご期待!」




