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吾輩は「にゃにゃ」である  作者: スイカ右衛門
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普通の猫ではない

私たちが生きてる現実世界って、正義が負けることってありますよね。罪のない人が殺されたり、正直者が騙されたりして.....「神様は一体何をしてるの?」って思ったことありませんか?


そこで、「あ、これなんじゃないかな?」っていう自分なりの答えが出たので、それを軸に物語を作ってみました。最初はほのぼのした感じですが、徐々にシリアスになっていきます。異能ものや、猫が好きな人にはオススメかもです。

 吾輩は「にゃにゃ」である。普通の猫ではない。


 どこで生まれたのか、そしてなぜ猫なのか、見当もつかぬ。大きな段ボールの中で「ニャーニャー」と鳴いていたことだけは記憶している。


 ある日、吾輩はお嬢に拾われた。この「にゃにゃ」という名をつけてくれたのもお嬢である。


 最近、吾輩には二つの特殊能力があることに気づいた。一つは『言語理解』、つまり人間の言葉が分かる能力である。分かると言っても、完璧ではない。特に語彙力が足りていないように思う。それでも、猫としてはかなりレベルが高いようだ。お嬢曰く、恋愛相談に乗ってくれる猫はこの世界に存在しないとのこと。吾輩はただ、お嬢に借りたタブレットという板から得た知識をもとに、受け答えしているに過ぎないし、人間の言葉はまだまだ勉強中である。人間はどうやら至極忙しい時に「猫の手も借りたい」と言うらしい。お嬢はそれほど忙しそうには見えぬが、吾輩に相談すると言うことは余程のことなのであろう。全力で相談に乗るように心がけている。


 もう一つの能力は『危険感知』というものだ。吾輩自身は言うまでもなく、身の回りの人間に対しても、もし何らかの危険が迫っている場合、事前に感知できる。とは言え、この能力も万全なものではない。その危険がどういったもので、いつ起こるのかといった詳細は分からぬ。なんとなく嫌な予感がするという感覚に近い。ただ、その嫌な予感は必ず当たってしまう。この世界には自然災害を予知する動物がいるらしいが、それと多少似ているのかもしれない。


 では、吾輩はなぜこのような特殊能力を持って生まれてきたのであろうか。そのことについて考えるたびに、何か至極大切なことを忘れている気がしてならぬ。吾輩には何か使命があるのではないだろうか?例えば、お嬢をお守りするとか?


 ……それだ!きっとそれに違いない。お嬢に迫るあらゆる危険を事前に感知し、回避するのだ。そのための能力に違いない。


 とすると、お嬢は何者かに狙われているのかも知れぬ。……一体誰に?そしてなぜ狙われているのだろうか?


 ではここで、仮にお嬢には何か重大な秘密があると仮定して……


「にゃにゃ〜、ご飯だよ!」


 ん?お嬢の声。そしてこの香ばしい香りは?吾輩の好物に相違あるまい!


 今参る!

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