リリィ
街道を行く途中森の中から悲鳴が聞こえる。リアナがその先に向かうと魔物に囲まれた女性がいた
王都への旅を再開したリアナは再び街道を進み始めた。
すると、森から獣の声が聞こえた。リアナはその場を離れようとした。その時だった。
「誰か、誰か助けて」
声の主は森の中にいるようだ。
リアナは迷った。もし助けを求めている人がいて、自分には救える力があるとしたら。
そう思った時には既に走り出していた。
そして目の前には、今にも襲われようとしている少女の姿があった。
彼女は必死になって抵抗している様子だが、相手の魔物は5匹もいる。とても勝てるとは思えない。
「♪~~♪~~♪」
歌いながら手を伸ばすと、光に包まれた手が狼たちを弾き飛ばした。
「大丈夫?」
「は、はい。ありがとうございます!」
「待ってて、すぐに終わらせるから」
リアナが再び歌う姿勢に入ると、相手は一斉に襲いかかってきた。
しかしリアナはそれを全て返り討ちにした。
「すごいです!あんな数の魔物を一瞬で倒すなんて」
「えへへ、それほどでもないですよ」
「あ、そうだ。自己紹介がまだでしたね。私はリリィと言います」
「私はリアナです。よろしくお願いします」
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リリィのそばには僧侶の女性と剣士死体が転がっていた。魔物にやられたのだろう。悲しんでいるリリイ。
パーティを組んでいた仲間が殺されてしまったのだろう
王都まで仲間としてついていくことにしたリアナ。王都までの道は長く遠い