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えっ、なんで勇者と戦う必要がある訳!?

処女作故に読みにくい見ずらい等々御座いますが何卒御容赦下さいませ。

昨今における異世界&俺TUEEEEをあえて別目線で描いてい行きます。俺TUEEEEばかりで毎回毎回勇者や賢者にボコボコにされる魔王。でも果たしてそんな勇者や、賢者が居る事がその世界の安寧秩序に繋がるのでしょうか。ってアイス食べながら思う今日この頃。


プロローグ


『はぁ.... 今日で何組目だよ....』

見慣れた天井、見慣れた配下、見慣れた魔法。強いて言うなれば足元に転がるまだ真新しい死体が4体。

視界の隅からふわふわと青白い発光体が飛んでくる。

『魔王様、まもなく勇者一行が城内へ侵入する模様です。』

その姿から想像出来ないドスの効いた声が言い放つ。


魔王 言わずもがな魔物や魔族を統べる王

って言っても、近年名ばかりになっているのが実情である。勇者達のクオリティも年々下がる一方。

配下の者達も、本当の意味で魔王として私を見ている訳ではなく

たまたま産まれた場所の偉い人って程度の認知しかしていない。

本当の意味で、誠心誠意私に尽くしてくれている者

は上層部の者達だけであろう。

そもそも、人間サイドへの侵攻も攻撃も彼此数百年行っていない。現国王の故曾祖父との盟約に基づき不可侵でいたからである。しかし、国王側が何を考えているのか....


やれ『忌まわしき魔族!! 我が聖剣の錆にしてくれる!!』

だの、やれ『正義とは我にあり!魔を打ち滅ぼさん!!』

だの、謎の能書口上を垂らしながら定期的に勇者一行が攻めてくる。と言うか送ってくる。


無気力な眼を足元の死体に向ける。

『はぁ.... 今倒したばかりなのに...。てか、今回の勇者酷かったな。』ボソッとぼやく。

『確かに、格好が奇怪と言いますか... 無知故にこのモノ達の装備がなにか分かりませんが、力という力が見て取れませんでした。』青白い発光体が慎ましく答える。


確かに装備可笑しいよな....

リュックは分かる。頭には布を巻いてる.. 衣服を下の衣に全て入れ込んで、手袋と思わしき物は指だけ露出している。

上の衣には、見慣れぬ... 女か..? それにしても幼き女.. 描かれており、手には偶像なのか握っていた。対面した直後の口上は聞き取れたが、後半ボソボソと話しており何をしに来たのか正直分からなかった。体格もふしだらの極みであろう。リーダー格と思われるモノは何処ぞの帝国貴族の様に肥えている。一方他3名は

痩せ細り、まさに非力という言葉が似合うモノであった。

そして何より弱かった。

勇者のみ持つ事の許される神聖なアーティファクトを持っていたから期待したが、ただただ弱かった。

「良くここまで辿り着いたな」って別の意味で言いたかった。

持ち物からは、姿を一時的不可視化が出来る妙薬とそれを入れていた容器が沢山出てきた。要は見えない内に進みまくってロクスポ経験値を稼いでこなかったモノという事になる。


そんな中

視界の隅から別の今度は赤白色の発光体がふわふわと飛んできた。

『魔王様ご報告です。城内へ侵入をした勇者一行は正面第一扉前の大穴に滑落。全滅致しました。』コイツもドスの効いた声で話す。

『あの大穴別にトラップでもなんでもないんだけども...』

思わず頭を抱えてしまう。ただのマップ上の地形なんだけど...


『一行のリーダー格と思わしきモノが、この下に魔王が居ると...』

『それで飛び降りた訳か?』

『.....はい。 大声で「この漆黒の瞳からは何人たりとも逃がさん!」と口上を垂らしながら落下して行きました。』

『........』

『....魔王様?』

赤白色の発光体が恐る恐る伺ってくる。


昨今勇者や賢者に再転生して、無双しようとする輩が増えてる。

それはそれで構わないが、物語の絵空事に感化され過ぎた結果とも言えよう。

実際問題、腕力(純粋な力)があっても知識思考が無いとここ迄ガッカリする。その逆も然り。

自身の上着から数枚の紙きれを取り出す。

そこには、今足元で転がっているモノや滑落したモノ含め送られてきた勇者一行の情報である。お手製ではなく国王から定期的に送られてくるのである。

書面には勇者一行の名前の横に(転生者)と記載がある。

王国では、自身が転生者か否か見極める機関が備わっている。

そこで分かったことをこの様に取りまとめて送るのである。


『滑落したモノは.... コイツも転生者か.... 転生前の世界って、なんて言うかこんなモノばかりなのか....』

ココ最近と言うか数百年規模で思っている事が爆発しそうになる。魔王討伐をするってなんだよ。勇者=正義の執行者って

可笑しくないか。

オマエらド○クエとかF○のやり過ぎだ!!



『ま、魔王様...??』怯えた様な声が聞こえる。

『すまない、私は自室に居る。何かあったらお前らの方で対処しろ。自身以上の強者が現れた際は、私を呼べ。』

そう伝え部屋に戻る。見慣れた長い廊下。見慣れたステンドグラス調の細工が施された窓。見慣れた自室の扉。

部屋の中は、広さにして15畳。部屋の隅にベッド。真ん中に円卓。窓を挟んで、衣装棚。本棚。質素 この一言に尽きる。

魔王だから財が無限にある訳では無い。必要最低限あれば

別に生活には困らない。円卓の上に置かれた飲水の入ったデキャンタ。そばに置かれたコップに半分ほど注ぎ飲み干す。

生温い液体が喉元喉奥を悪戯に触りながら胃に落ちる。


円卓に腰掛け便箋を取り出し、ペンを走らせた。

『拝啓、国王様。あの、もう勇者送って来なくても良いです。』

便箋に思いの丈をぶつける。しかし、この便箋が後の勘違い劇を引き起こすとは、まだ誰も知る由はない。


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矛盾点や温度差を上手く誤魔化しつつ、次回作作成に当たっております!ここ迄読んで頂き誠にありがとうございました。失踪しないように最後まで駆け抜けたいと思います。(多分9〜10話で完結させるかもです。)

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