表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
せきがえランデヴー  作者: 煤周 昴
1/4

その1

ぼくの通う小学校は、改築してまだ間もない。

例えば、ほら。

校門をくぐるときれいな人工芝の校庭が見えてくる。

なんでも、ここらの小学校の中じゃあ一番大きなグラウンドだそう。

もうすぐ登校時間だけど、ぼくは足を踏み入れた。

もちろん鉄棒をやりにいくわけじゃない。

目的はその脇にある飼育小屋。

3匹のウサギは、ぼくが近づくとみんな気付いたみたい。

嬉しそうに網の近くに寄ってきた。

ふわっふわの体に触りたいのを、外から眺めるだけに我慢する。

「今はご飯の時間じゃないんだ。ごめんよ、また放課後にね」

ウサギたちが元気なことを確認したぼくは、またねの挨拶をする。

ちょっと前に最後のニワトリさんが病気で死んじゃってから、ぼくは毎朝ウサギたちに顔を出すようにしているんだ。

ウサギさんも寂しそうにこっちを見ていたけど、放課後にいっぱいお世話をするから許してね。

なんていったって、今日は飼育委員の当番なんだから。


ビニールの広野を通り過ぎると、今度はガラス張りのイカした校舎が見えてくる。

校舎の中まで日が当たるように、っていう校長のアイデアらしい。

上履きに履き替えて教室に向かおう。

ぼくの教室は、4階のはじっこ。

だからけっこう遠いんだけど、もう5年生だから仕方ない。

1階、2階、3階。

朝日が当たってとっても気持ちがいい。

なんだか今日は良いことがありそうだ。

いろはちゃんとたくさん喋れるかな。

そんな気持ちで教室の扉をあけた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ