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2日目・朝 幼女が俺の○○○だった件について

2日目は長野雪様よりツイッターにて、触手ランドセル幼女のイラストをいただきました!

ありがとうごさいます!!

(それと7日目分までイラストいただきました。ありがとうございます)

※少々R15です。苦手な方はご注意ください。

 目覚めたら触手で、街が俺を含めモンスターだらけになっていた。

 そんな中であったのは、7歳くらいの女の子で仁葉ヒトハ


 彼女はどうやら、俺の娘らしい。

 その衝撃で、結局朝まで一睡もできなかった。


 ようやく、少し頭が冴えてきた気がする。

 透明なコップの中から、すぐ側で寝てる仁葉をうかがった。

 パジャマを着て、お行儀よくベッドでスヤスヤ寝ている。


 水っぽくなった俺は、仁葉によって一旦タオルに吸わた。

 そしてタオルを絞って、コップに入れられたのだ。

 小さな子の力では、俺のすべてを絞りきることができなかったため、体積は2分の1くらいなった。


「ぞうきんしぼり、いつも学校でやってるんだよ!」

 そんなことを仁葉は言ってたっけ。

 てか、こんな状況で学校なんてやってるのか?


 それは置いといて、仁葉はとてもしっかりした子みたいだ。

 俺をコップに移した後は、1人でご飯の仕度をして食べていた。


 チンすれば1食分が簡単にできる、オカズにご飯まで入った冷凍食品。

 こんなのあるんだなとか、そんなことを頭の隅で思ったような気もする。


 なんでアヤメのやつ……仁葉を産んだことを俺に隠してたんだろな。

 やっぱり考えるのは、そのことだった。



 ◆◇◆


 俺とアヤメの関係は、幼馴染の腐れ縁だ。

 何事も面白がるけど、自分じゃ行動しない怠惰な俺と、浮世離れしたアヤメは気があった。


 アヤメは天才というやつで、周りとは大分違っていた。

 黒髪に整った顔立ち。

 小学生にしては大人びていて、小難しい本を好んで読んでいた。


 中学に上がる頃に、外国の学校へ行くと旅立ってしまったが、それまでは毎日のように一緒にいた。

 外国で飛び級して、色んなことをしてるようだったが、そこにあまり俺は興味がなかった。

 内容を聞いて、理解できると思わないし。


 あいつはこまめに帰ってきては、俺とだらだら自室で過ごした。

 それは俺達が大人になってからも、当然のように続いていたのだ。


 友人というには近く、恋人のそれにしては熱がない。男女の関係というより、家族に近いもののように俺は感じていた。

 あいつとそういうことをしたときだって、色気はなかった。



「私はな、人間を好きだと思えないが雄仁だけは特別だ」

「俺もお前のこと、嫌いじゃないぞ〜」

 その日、俺は酒に酔っていた。

 アヤメも飲んではいたんだが、あいつは普段と変わりなかった。


「そうか。それなら、ずっと前から試したいことがあるんだが協力してもらえるか?」


 アヤメが振舞った酒は、高級なやつだった。

 その日はアヤメの20歳の誕生日。

 アヤメが俺を呼んで、酒をご馳走してくれたのだ。ちなみに、つまみは俺が全部作った。


 アヤメも俺も4月生まれだった。

 なので、俺とアヤメ2人の誕生日パーティーみたいな雰囲気になっていた。


 大学は春休み。

 俺は次の日にバイトもなく、次の日もだらだらとアヤメの家ですごすつもりでいた。


 アヤメの部屋は、とても居心地がよかった。

 明日は映画を見て過ごそうと決めて、DVDも借りてきて。

 泊まる準備は万端だったのだ。



「俺にできることがあるなら、何でもするぞ。誕生日プレゼントもまだだしな」

「何でもと言ったな。その言葉を待っていた」

 いつになく上機嫌なあいつは、俺を押し倒した。


「雄仁、私は君の子供が欲しい」

「……はっ?」

 真顔でそんなことを言われ、さすがの俺も目を見開いた。


「人間という存在概念には、寿命という制限がある。それを私が解決できない最悪の事態を想定すれば、君との間に残せるものはこれだと思い当たったのだ」

 酔ってた頭では、アヤメの言い回しを理解できなかった。

 ただ、あいつにしては珍しい、思いつめた雰囲気があった。


「初めてなりに、たくさん勉強はしてきた。君は私で気持ちよくなっていれば、それでいい」

 ふっとアヤメは色っぽく笑って、俺の服を手際よく脱がして手や足を縛った。


「はっ? えっ、ちょっと待て!! 何で俺を紐で縛って……ダメだってそこは……っ!」

「全て私に任せておけ。快楽が私から君への誕生日プレゼントだ」


 まぁ、その後はあまり思い出したくないよな。

 ちゃんと覚えてはいるんだけど、男として色々プライドを砕かれた。


 朝になったら、あいつは何もなかったように普通に振る舞った。

 そういうことしたんだし、けじめつけなきゃと思った。

 責任とるとか、恋人になろうって言ったら、アヤメは笑った。


 そんなつもりは一切ないとか。

 俺には友達でいてほしいとか。

 そういうのは重いとか。


 散々、言われたんだよな……。

 地味に傷ついたんで、それ以上何も言わなかった。

 あのときのことは、結局俺達の中でなかったことになってた。


 そう、思ってたんだけど。

 こうやって形になってたんだな。

 物凄く変な感じだ。



 ……現実を受け止めよう、俺。

 それよりも、自分がモンスターになってことや、外が世紀末な状態のほうが本来一大事だぞ!


 よし、自分にツッコミ入れられるくらいには回復したな。

 何だか、少し眠くなってきた。


 モンスターでも眠気ってあるんだな。

 そういや、俺今日何も食べてない。

 少しお腹空いたけど、眠気の方が強いな。


 そろそろ仁葉は起きる時間かもな。

 でも、眠い。


 おやすみ……。

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