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とある国のおとぎ話 『執事と女王』  作者: エンダーエンダー
2/2

執事と女王 開演

前回近いうちに、といったな

えぇ、有言実行の作者ですから(大嘘)


ということで、2話目 まあ、実質ここからが本編みたいなところではありますが…

 

読者様の暇潰しにでもどうぞ

冬の童話 

あるところに、春・夏・秋・冬、それぞれの季節を司る女王様がおりました。

女王様たちは決められた期間、交替で塔に住むことになっています。

そうすることで、その国にその女王様の季節が訪れるのです。


ところがある時、いつまで経っても冬が続く

止まない雨はない、けれどこの冬は、この吹雪は終わりが見えない

冬の女王様が塔に入ったままなのです。

辺り一面雪に覆われ、このままではいずれ食べる物も尽きてしまいます。


困った王様はお触れを出しました。


冬の女王を春の女王と交替させた者には好きな褒美を取らせよう。

ただし、冬の女王が次に廻って来られなくなる方法は認めない。

季節を廻らせることを妨げてはならない。


………………………………………………………………………………………………



…お城の一角、季節の女王のお部屋…


「困ってたものだねぇ」

秋の女王はポツリと言いました

「?ほっときゃ出てくるだろ」

夏の女王は無関心に言いました

「次は私の番なんだけどね」

春の女王は困り顔で言いました


「出てきてくれないかしらねぇ」

「早く出ろよ」

「出てきてくれないかな」



「「「あの、気まぐれ女王は!」」」




季節は冬 永い永い永久凍土


王国は今か今かと冬の到来を待っている

民たちの生活も蓄えの底が見えている

王宮とて、例外ではなく王様は頭を悩ませました

王様のお触れに人が集まり来ては手を変え品を変え、色んな方法で冬の女王を塔から出そうと試みました

ある者は説得を、ある者は力で、ある者はお金で、またある者は祈りで



けれど、どれも冬の女王を交代させることはできなかった



…季節の塔…

「退屈だわ、いつまでもいつまで変わらない雪景色 ねぇ、そうでしょ愚鈍」

冬の女王は窓の外を眺める

風はなくしんしんと落ちていく雪とほそぼそと暮らすしかない王都の民の僅かな灯り

この国の状況を知らない者が見れば美しいと言えたかもしれない

そんな景色だった



「景色を変えたいなら、交代されてはどうですか?あなた様が交代の儀をしてもらわねばこの国も民も滅びてしまいます」

愚鈍と呼ばれた青年、執事は女王に提案する


「嫌よ、私この国が嫌いだもの」


「何故ですか?」


「だってぇ、この国いつも戦争ばかり、滅んだ方が良くないかしら?」


「冗談にならないこと言わないでください  そもそも戦争だって専守防衛が基本だったじゃないですか、それに隣国の戦争については……」


「あー、あー、政治の話は聞きませーん…………にしても、暇だわ ねえ、すべらない話をしてくれないかしら、冬の女王だけに(どやぁ」


「………………」

「すべらない話をしてくれないかしら、それくらいはできるでしょ、童貞」


この人の噛み合ってない洒落はともかく、つい最近だって吟遊詩人の話を詰まらないといって蹴ったくせに……僕の話でどう楽しませろと……


「無理ですよ、そんな無茶ぶり あと童貞は余計です」


「童貞に童貞と言って何が悪いのかしら、ハッ‼ 何でもいいから話してよ」


「鼻で笑わないでください、

いい加減交代の儀をしてくださらないと……………どうしたら、あなた様は塔から出てきてくれるのですか?」


「私が飽きたら、考えるわ」


「んな、気まぐれな………」


「いいじゃない」


「良くありませんよ、何したら交代してくれるんですか」


「じゃあ、まずはお茶でもしましょ」


「はいはい、女王様の仰せのままに」


そう言うと執事はお茶の準備をする


………………………………………


「んぅ~、やっぱり貴方の淹れる紅茶は美味しいわ 貴方も一緒に飲みましょ」


「………………今日は随分と、期限がいいんですね………あっおいしい」


「自画自賛なんて、これだから平民は」


「女王様だって、美味しいと言っていたではありませんか  それに私は平民ではないです、れっきとした王宮執事の家系ですよ」


「私以外の人間なんてみんな平民よ」


「面白い考え方をしてらっしゃる」


「えぇ、『我思フ、故二我有』これが私の座右の銘よ」


「東洋の慣用句ですか、貴方の知識の幅には驚かされます、博識ですね…………無駄に」


「すごいでしょ、もっと誉めなさい」


「誉めてません呆れてます、皮肉を言ってるんです」


「冷たいねぇ、そんなんじゃ人付き合い悪くなるわよ」


「構いません、仕事一筋ですから」


「それは私の面倒を一生見るってこと?いやしんぼめっ!」


「卑しいのは貴方のあたまですよ、私は王国に忠誠を誓ってるんです」


「私に忠誠を誓う気はないの?」


「貴方も国の大切な人物です。認めたくはありませんけど、あなた様を守るのも私の指名ではあります」


「……………もっかい、言って」


「えっ?……貴方も国の大切な人物です?…」


「そこじゃなくて、その次」


「はぁ……?…あなた様を守るのも私の指名です……」


「ふふっ……いいわね…」


「何が楽しいのです?」


「何でも、ただの気まぐれよ……あっもう紅茶がなくなってる………飲みすぎよ、いくら私とお茶を共にできたことが嬉しくても」

 

「失敬な、私は1杯しか飲んでません、飲みすぎなのは女王でしょう」


「あら、私に文句をいうのかしら、下人のくせに」


「文句ではなく事実です。じゃなくてそろそろ、十七の刻ですし夕食の準備を致しますね」

次の投稿に関しては未定です

内容については大丈夫なのであとは打ち込むだけ


冬になると手が冷えてタイプミスの多いこと

けど、イベントとかで熱い季節でもありますからなぁ~

今年は何個石を溶かすのか……っと、関係のない話でしたね

それではまた次回、お会いしましょう

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