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ペット退治

 放課後、生徒会室で学園の創立祭の打ち合わせをしている時、一人の細剣を腰に佩いた女生徒が鬼気迫る様子で入ってきた。クレアが侵入者に気付くと、あらあら、と自然なステップで女生徒の前へと向かう。

「随分焦っていらっしゃいますが、何か御用ですか?」

 侵入者、武器、精神的余裕がない。

 そんな相手に対して、一切動じないクレアに感心ながら、こちらも侵入者を眺めてみる。


 燃えるような深紅の髪、カラフルな髪色に白い整った顔立ち。

 現実感がない美少女を見ながら、やはりここはエロゲ世界なんだな、と再度実感する。

 

 細剣の方をじっと見ているのに気付いたのか、その少女は慌てて自己紹介をし始めた。

「し、失礼した。私は騎士科のラレアという」

 騎士科か、通りで……。この学園には、剣術を教える騎士科がある。彼女はそこに所属しているらしい。

「それで、ラレアさん。ご用件は何ですか?」

 俺が促すと、その女生徒は思い出したように慌て始めた。

「じ、実は昨日まで訓練用にこっそり飼っていた動物がいたんだ」

 名前はチビと言うんだが、と言いづらそうに言うラレア。


「逃げ出してしまったとかじゃないですよね」

 俺がそう言うと、ラレアがうむと頷く。


 犬だろ……絶対犬だろ……。訓練用という所が、もう犬くらいしか思いつかない。


「とにかく、手伝ってくれ。あいつは気が小さい奴なんだ。誰かに捕まって虐められるかもしれないんだ」

 ごちゃん端末を覗き込むと、俺が書き込んでいないのにレスが付いていた。盗撮辞めてくれよ……。


『獣姦ってさ、現実だとイマイチだけど虹だとクるよね 名無し』

『そうそう、この私がこんな獣にされちゃうなんて……ってシチュはいいよね カミカ』


 何でお前は獣姦エロゲの偏った意見に賛同してるんだよ。俺はそんなの嫌だぞ。


「ネトア、どうかした?」

 俺が振り返ると、ネトアが可愛らしく首をかしげていた。


「頼む、こっそり飼っていた事がバレたら問題になってしまうんだ……」

 そして、目を潤ませ懇願するラレア。


『俺以外ならアリな気がしてきたわ 悪役令嬢』

『うわぁ、引くわーー ゼウス』

 黙れとレスを返し、俺はラレアに対して特徴を聞くことにする。

「特徴とかありますか?」

「そ、そうだな。逞しくてガッチリとした感じだな」

「……大体解りました」


 あれだろ、逃げたくても押さえつけられて逃げれないんだろ。狩猟犬とかああいうのだろ。


 まだ俺は十八歳になっていない。俺への手出しは絶対にできないはずだ。

 販売できなくなるからな?

 人外でも無いし、そういう設定を持っていない俺は安心していいはずだ。


『絶対安全圏に居る強みだねっ カミカ』

 そうだよ悪いかよ……。


 物質具現化で、対象動物発見装置を具現化して探す事にする。

「何それ?」

 クレアが楽しそうに犬発見装置を見ている。七つのボールを集めて願いを叶えるアレの探知機に似ているようなそれをラレアに渡す。

「はい、これで探して下さい」

「目、目が怖い……」

 レイプ目になっていたようだ。俺は前持って用意していたサングラスをかける。

『美少女のレイプ目って、迫力あるよな ゼウス』


 そして俺達が探す事三十分。その動物は、居た。

 

 逞しく

 ガッチリとした

 全身が緑色の……。


「ガアアアアア」

 オークがそこに居た。


「ネトア、見て。珍しいわ、野生のオークよ」

 珍しいで済ませていい生物なの?と、俺は何とも言いがたい疲労感を持ちながらラレアを見やる。

「ありがとう、チビを見つける事が出来た。次は逃げ出さないようにするからな」

 そう言ってラレアが近づくと……


「こ、こら。言うことを聞け。あ、こら服を脱がすんじゃない、こらチビ」

 ……ラレアがオークに襲われていた。


 チビに鎧を脱がされて、恥ずかしそうにラレアが身体を抱えるようにしてうずくまる。

「くっ、昨日私が十八歳の誕生日を迎えてからチビは変だぞ?」


「ちょっ!?」

 十八歳以上だった。そうならそうと言えよ!?


『来るか?来るか? ミスリル』

『え、来るの? カラス』


 下卑た笑い声を上げラレアに近づくチビ【オーク】。

 ラレアは全てを諦めたように、目から一筋の涙を落として睨みつけて言った。


「クッ、こ、殺せ……」


『きたあああああwww カミカ』

『くっそワロタwww ゼウス』

『これだからこの世界は面白いwww 名無し』


 祭りのように伸びていくスレ。ラレアに覆いかぶさる寸前のオーク。


「仕方ないか……」

 それを俺はため息を付いて、奇跡を使って消滅させる。ちまちま溜めていた露出ポイントを使って。


 不思議そうに、チビが消えた後の砂を撫でるラレア。


 飽きたのか、いつの間にか居なくなっていたクレア。


 そして、レイプ目になってまでオークを探し、消滅させるためになけなしの露出ポイントを使わされた俺。割にあわねえ……。


「ネトア、ラレアさんオーク飼ってた事がバレて、生徒会へのご奉仕1年間だって」

「剣には自信があるんだ。剣を使う仕事なら何でも言ってくれ!」


 力仕事、と言わず剣を使う仕事をさりげなく所望するラレア。

「……そう、なら剣を振りながら体育館の荷物整理をしてきて」

「剣には自信があるんだ。剣だけを使いつつ、辛く無くて楽しい感じな事なら何でも言ってくれ」


『あまり役に立たなそうな人物の使い方を求む 悪役令嬢』

『美少女でしょう?置いとくだけでいいんです カミカ』


読んで頂きありがとうございました。

時差ボケでボケボケしています。

書いた物が誤字だらけだったり、文が繋がっていなかったり、と。

読みなおすと恥ずかしくなります。

べ、別にわざと誤字ってる訳じゃないんだからねっ

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