第十話 出会い
できるだけ一日一話更新していきたいと思いますが、また遅れてしまうこともあるかもしれません。最低でも1か月に1回は更新したいと思いますので、完結までどうか、お付き合いください。
薬屋を求めて、数十分間歩き回ったが、どうにも見つからない。仕方がない、そのへんの人に尋ねるかと思っていたその時……
「おいおいお嬢さん、人にぶつかっておいて、その態度はないと思うぜ?ヘヘヘッ」
「そうだそうだ」
「やめてください……」
なんか典型的なパターンだな。てか、こんなこと本当にあるんだ。
言いがかりをつけている男は二人、金髪のがらの悪そうな不良風の男だ。対して、言いがかりをつけられている方は……かわいい、うんかわいい。茶髪の色白な女の子、幼げな顔つきをしている……年齢は、十八といったところだろうか。
「誠実さを見せてくれよ……なあ?」
「その手に持ってる本、結構高そうじゃねえか!よこせよ」
「そんな……許してください……」
周りの町人たちは、同情のまなざしを女の子に向けていたが、不良風の男たちが怖いらしく、誰も助けようというものは現れない。
俺には、復讐という一刻も早く成し遂げなければならないことがある、だが、こんなことは許しておけない。よし、俺が今から助けるぞ!
「おい、嫌がってるじゃないか。やめろよ」
「ああん?てめえ、何様のつもりだ?死にたくないなら黙ってろ!」
誠実さを見せろと言っていたほうの男が俺を脅してくる、だが……俺が魔王を倒した勇者ということは知るまい。ずっと変装魔法で青年冒険者の外見になっているのだから。
「へえ、やれるものならやってみろよ」
「なめやがって……おい、やるぞ!」
男は、もうひとりの男と一緒に腰から下げていた剣を抜いて、襲い掛かってきた。どうやら剣は……青銅の剣のようだ。どこにでも手に入るため、駆け出しの冒険者や一般人が護身用に愛用している剣である。まあ、こんな不良たちが鋼や銀の剣をもっているわけがないのだから、当たり前なのだが。
俺は、こんなことを一瞬、頭の中で駆け巡らせそして、斬撃をかわしながら、杖を素早く懐から出し、そして魔法を唱えた。
「炎よ、現れよ!」
炎で相手にダメージを与える中級の魔法だ。本当は、下級魔法で勘弁してやろうと思ったが、これぐらいしないと効果はないだろうと思って、これに変えてやった。
「あちい!くそ、覚えてろよ!」
「待ってくれよ、あちあちちち!」
不良たちが、捨て台詞を吐きながら逃げていく。体に火が燃え移っているようだが、この炎で焼け死ぬことはない。ただ、相当なダメージは受けるが、これぐらいは当然の報いだろう。
「あの……ありがとうございました」
「ああいや、当然のことをしただけだよ」
女の子から礼を言われた。やっぱ、いいことをするって気持ちいいな。まあ少し、下心もあったけど。
「私の家、すぐそこなんです。お礼をさせてください」
「いやいや、そんな」
これは意外な展開に……
「薬屋をやっているので、何かお役に立つものがあるかもしれません。しかも大切な本を守ってくれた方にお礼もできないなんて……」
薬屋……今ちょうど行こうとしていたところじゃないか!こんなことがあるなんてラッキー!でも、俺には復讐が……でもこの際、そのことはいったん、忘れよう!
「そこまでいうなら、お言葉に甘えさせてもらうよ」
こう返すと、女の子の顔が途端に明るくなった。
「それじゃあ、こっちです。ついてきてくださいね」
はてさて、これからどうなることやら……
ヒロイン登場です。ここから話が展開し始めます。話が展開がノロノロとしていているかもしれませんがどうか、お許しください。復讐も、もう、まもなく始まります。




