とある神様の転生記録-2
やあやあ皆様おはこんばんにちわ。最近《紡ぎ手》とか呼ばれ出した元人間で現在は神様業やってます名無しです。自分に様付けるとか何様だって話ですよねww 一応縁結びの神様(の、一種というか、亜種)ですけど。《紡ぎ手》と呼ばれるようになったのは、まぁどうしても戦いを避けられない場合にだいたい糸を使ってるから、かなあと思う今日この頃。
閑話休題、それはさておき。
今回は丁度折り返し地点に当たる50回目の転生の話なのですが、私、TSしちゃったんですよね。Transsexualです、性転換です。転生の際、当時その世界の転生を司る神様にうっかり消滅させられそうになるなんていう肝の冷える(いえ魂だったので肝はないのですけど)ハプニングがありましたが、つーかそのせいでうっかりTSしちゃう羽目になったんですが、見事すぎるほどに初代の私を男性化して美化した感じの見た目でした。髪と目の色は異世界っぽい感じになりましたけどね。
さて、あんまり喋るとネタバレの恐れがあるので前書きはこの辺にするとして、そろそろ本編にいきましょうか。
今回もその時々によって……というか、最終的に色々吹っ切れて自分でもどうよってぐらいに振り切れちゃったんだけど、まあ楽しんでくださいませ。
Vol.50
己の状態・状況を認識してまず真っ先に思った事は、『何故“私”の意識が表に出ているのか』という事だった。
しかしそれについて考えを巡らせるよりも早く強い睡魔に襲われて、私の意識は一度落ちてしまい。
……次に覚醒した時には、己の状況、その他諸々の事情を認識し、その上でほぼ全てを理解した。理解してしまった。
――どうやら私は、性転換して転生したらしい。
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性転換転生。
つまり、俗に言うTS転生と言うやつを体験したのは、今回を除く50の生の中でも初めての事だ。生きるのに飽き転生にも驚き飽きてきた頃にこの仕様とは、なかなかどうして神様は気が利いている。いや、魂が廃棄処分の方に回されそうになった(普通剥き出しの魂に意思はないが、私はちょっと特殊なので肉体がなくとも意識はある。あと何か魔術的な力も使える)のに慌てて軌道修正かけて、まだ魂の入っていない手近な生命に滑り込んだらそれが男性体だったんだけなんだが。しかも、転生前に慌ててたせいでうっかり眠りの術式かけ忘れちゃってたみたいし。まあ、私の“力”に関しては一応の封印はできてたみたいだし、取り敢えずは一安心なんだけど。
いやはや、本当にこれは予想外だ。
「アル。アルマ? まだ寝ているのか?」
“アルマ”は今世の“私”の名前。この声は私の母親のもの。少々無骨な喋り方で実態も無骨で美人な軍人さんだが、良き母だ。怒ると般若になるけど。うん、母様がキレない内に顔を出そう。
再度私の名を呼ぶ母に少しばかり声を張り上げて返事を返し、髪を整え、服のしわを伸ばして素早く身支度を整えるとお待たせしましたと部屋の外へ顔を出す。
「嗚呼、アルマ! 一昨日倒れたと聞いて心配していたんだ、体はもう大丈夫なのか?」
「そんな心配されずとも、もうすっかり元通りですよ、母様」
扉の隙間からひょっこり顔を出した私の体をさっと持ち上げて頬ずりしてくる母に思わず苦笑いを浮かべつつ、無難な答えを返しておく。……あ、因みに倒れたのは“私”が微睡みから完全に目覚めて、尚且つ過去全ての記憶を一気に思い出したせいで知恵熱を出した為です。……まあ、その切っ掛けが好色家による誘拐(未遂)だったんだけどね。今代の体、なんかすごく将来が楽しみな感じに顔が整ってるから。うう……付いてるのもだけどこの顔も慣れないよ……。あ、さらに余談ですが母親に対する口調エトセトラは、恐らく無意識に壁を作ろうとした結果かと。
それはさておき、私の答えの何が気に入らなかったのか、子供抱きされたままの状態で歩き出した母が口を尖らせる。
「むう。何時も言うのだがアル、母様に敬語を使わないで欲しい。実の母子なのに、堅苦しいではないか」
「何時も言いますが母様、これが私の地(というキャラ設定)です。今更この口調を変えろなどと、酷な事を言わないでください。それに、堅苦しいのは母様に似たのであって、仕方のない事かと」
すかさずそう言い返すと、母は額に手を当てて嗚呼と溜息にも似た声を漏らす。
「確かに母様は自他とも認める堅物だがね、アル。母様はアルのように口は回らないよ。全く、こう言うところばかり父様に似てしまって……。今からそんなでは将来婿の貰い手がなくなってしまう」
「ふふ、それも心配入りませんよ、母様。幸い、私は父様と母様から良い所ばかり貰いましたから。それに父様にはちゃんと母様達のような素晴らしい人がいますし」
きっと大丈夫ですよ。とキラキラしい笑顔を意識して私はにっこりと笑う。そろそろ自分の年齢を数えるのが面倒になる(というかもう数えてない)ほど生きただけあって、我ながら素晴らしい演技力だと思う。つーか、吹っ切っきって演技しないとこんなのやってられん。見た目は子供、頭脳は大人! を地でいってるうえに体は男、心は女! な隠れカマーさんとかマジやってられっかってーの! ――嗚呼、さっさとこの生活から抜け出したい。てゆーか義務教育(驚いたことに教育制度はしっかりしてた。中世っぽいのに意外だ)終わったら即トンズラしてやるわっ。
と、密かに決意を固めている間にリビングにたどり着いたらしい。ここに来てようやっと床に降ろされた私は、リビング兼ダイニングルームの扉を開く母様にとたとたとついてゆく。
この世界ではありふれた内装の居間には7人の先客がおり、その内の一人が私達の存在に気が付いて声を掛けてくる。
「イルマさん、お久しぶりです。帰っていらしたんですね」
「ああ、つい先程ね。ウリシュラにエリス、それにオリヴィエ、カーラ、キム、クロリサ、ケリー。そちらは大事ないか?」
母のご機嫌伺い(?)に愛想良く、もしくは元気いっぱいに返事をする二組の母子達。ちなみにウリシュラ(28歳)の子がオリヴィエ(男8歳)とクロリサ(女10歳)、エリス(30歳)の子がカーラ(女13歳)、キム(女6歳)、ケリー(女1歳)。母親含めお子様達含め、この人たちは皆私の家族だ。……あ、仲が大変よろしい他人と言うわけではないよ? 従兄弟でもない。マジで家族だ。社会的にもしっかり保障されている、一親等及び二親等だ。ここにいる兄弟は皆腹違いだけど。
まあつまり、父はハーレムを形成していたという事だ。すでに故人だけど。死因は腹上死だったらしい。そしてその時できた子がエリスの末の子、ケリーという。突っ込み所が多すぎて笑うしかないと思う私は、3歳になったばかりであった。
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敬語キャラを自分に強い、どうにかボロを出さず今世の家族をだまくらかして生きて、もうすぐ14年になる。
幼く、また微睡みにあった意識がはっきりしだしたばかりの頃に知り得なかった事も覚え身につけて来たが……もう本当に逃げ出したい。切実に逃げ出したい。大事な事だからもう一度言う。
逃 げ 出 し た い 。
意味分からんとか思わないでくれ。きっちり説明する。だからお願いします見捨てないで(泣)
と、柄にもなく誰かに泣きつきたくなるくらいにこの世界の水が合わないのだ。
まあただ逃げたい逃げたいと連呼するだけでは本当に何も全く分からないだろうと思うので先程の宣言通り説明するが、まず、この世界はジーンという。地球でいうユーラシア程の大陸が1つ、オーストラリアくらいのが1つ、オーストラリア×2程度が2つ、南極大陸程度が1つの計5つ陸地があり、国も人種も多数ある。私が住むのはオーストラリア二つ分の陸のうち、より小さい方のロトロストス大陸中央部のジケギグズ国だ。気付いた自分が虚しいが、この国名、濁点を反転させたらすごく聞き覚えのある商品名になる。あと陸名、ロとトとスしかねぇ。
閑話休題、ここジーンの人類も地球の人類と基本的な特徴は一緒で……というか、そもそもどの世界でも基本は同じなんだけど、まあ取り敢えずこの世界の人類は手より足が長くて、直立して二足歩行して、体表面の殆どの毛が薄くて皮膚のほとんどが露出するため衣服をまとってて、中世風の割には色々便利な生活をしている人型種だ。性機能も同じで、美的感覚も変わらない。まぁたまに竜種(その世界ではクトゥグァって呼んでた)が牛耳ってたり生態的におかしいよなってくらい知能の高い獣(しかも小型から中型限定)しかいない世界があったりするけど、基本的にそれぞれの世界で覇を唱える生き物の大多数は二足歩行で、なおかつ地球で言うところのホモ・サピエンスに近い姿の種だ。これ経験談。
まあそれは置いといて、今までの経験から行くとジーンの人類の身体能力は割と高めかな。非力な人でも地球で言う平均成人男性と同等の力はあるみたいだし。まあでも初代たる私の故郷、地球の人間と決定的に違うのは、彼、若しくは彼女らには耳か生えている、という事だ。
……なに、そんなの当たり前だって? 嗚呼、言い方が悪かったね――耳は耳でも、獣の耳が生えているんだよ。勿論尻尾も生えている。たまにまんま二足歩行する獣もいるんだけど、その獣の種類は様々。子供はともかく、いい歳した大人がコスプレして、というかコスプレじゃなくても恥ずかしくないのだろうかと疑問に思ったが、皆ケモミミが当たり前すぎで羞恥心とか微塵もない。まあ、50回も転生していればこういう種族を見ることなどザラであったため、今更驚きもしないし、また逃げ出したい理由でもない。流石に獣人のみの世界は初めてだけど、だがしかしそれはむしろWelcomeである。Welcome to KEMOMIMI worldである。猫なら尚良し。ただし可愛い子に限る。
まあ6割本気な話は置いておいて、問題なのはこの先だ。
この世界、恐ろしい事に成人(14歳)を1年過ぎた男は最低3人以上の妻を娶るのが当たり前。と言うか、寧ろ義務。大事な事だからもう一回言います。この世界、重婚は 義 務 なんです。空白の一年間は恋人作って婚約者にして皆でにゃんにゃんして親睦を深めるのが目的らしい。……私、自分の父親は色魔なんだと思ってた時期があったんだけど、ごめんなさいマジこめんなさい義務だったんですね。ほんとごめん父様。今度のお供え物はちょっと豪華にする。と、それを知った時の私は父親に対する申し訳なさと、なんでこんな世界にTSしちゃったんだよおおおお!! という嘆きに支配されたが、そもそもがこの世界、女の数に比べて男の数が圧倒的に少ないらしい。その希少な男をできるだけ多くの女性に共有させ人類が減らないようにする為に重婚の義務があるのであって、実際、異母兄弟含めて12人(結婚して出ていった姉達含む)も子がいるのに、男はたったの3人。それ以上産んだにも関わらず全てが女だったという事もあるらしい(姉の実話)。どんだけ弱いの男の染色体。
そして更に常識をひっくり返されるのが、男女の在り方。
今までの常識においては男が外に出て働き一家の大黒柱を担い、女は家事に子育てをして家を守るのが広く一般的な認識であったが、ジーンにおいてその役割はむしろ逆で、数の多い女が働き、希少な男は安全圏で家を守る。染色体どころか身体的にも弱いのがこの世界の男ですからね、ええ。しかも、ずっと昔からそうだったらしいので基本この世界の男は低身長のモヤシな上に恐ろしく乙女度が高い。普通に前世で言うガールズトーク的なノリでキャピキャピ会話して(相手方の乙女度が高すぎて基本私は会話についていけない)買い物して装飾品つけてスカートっぽいの着用してる(もち私はその下に短パン装備。歴代は皆そうだったんだぜ☆)。これでなんで違和感ないのとか思った時期もあったけど、最終的に目が慣れてスルーするようになった。……ああ、この世界の価値観はこうやって蓄積されてきたんだな、と痛感した瞬間だった。
実際目が慣れるまでは事ある度にお前ら絶対生まれる性別間違ってるだろとか思ったものだが、男はちゃんとついてるし、孕むのは女なんだと自分の身体とお腹の大きい近所の奥様方を見て現実を突きつけられ続けてほんと何回マジ泣きしそうになった事か……。本当、最初の頃はまだしも、なんで転生50回目にもなって私が表に出てるのかな。しかも、男はモヤシがデフォって……。いや、まあ、TSの原因はわかってるからただの自業自得なんだけど、でも何時もなら“私”は深く眠ってて、今代は今代で51人目の新しい人格が出来てた筈で……そしたら中身で腐るか外身で腐るか悩まずにすんでたのに……。うふふふ、なんかそのうち気が触れそう。――ああそうか、気が触れたフリしちゃえばトンズラするのも簡単だよねぇ……うん、この手でいこうかな。むしろ逝かせようかな、重婚が義務とかいう制度作った時の権力者。もう死んでるから噂である事ない事広めて社会的に。
まあかなり本気な冗談は置いておいて、以上が今のこの環境から逃げ出したい間接的な要因。直接的な要因は……うん、まあ今まで後回しにしていた諸々のツケが回ってきたのが原因だから、自業自得っちゃあ自業自得なんだけど、なんだけど!
……いい加減、この手紙の山どうにかなんないかなぁ。
はあ、と我ながら陰鬱な溜息を吐いて、傍らに聳え立つ手紙のシャバタ山(地球で言う所のエベレスト)を見やる。同室の友人(私が通う学校は全寮制で、基本二人部屋だ)には妬みと僻みと嫉みの混じった視線を向けられるが、正直、代われるものなら代わってほしい。処理が面倒臭い。まったくもって、就職先が決まってる友人共が羨ましい。共というには乙女度が高いが、でも羨ましい。私なんて一生独身貫く心構えでのらりくらりと時には他人に惚れさせたりして肉食獣たちの猛攻を躱してきたのに、未だ山どころか魔境の域に達するほどの手紙が毎日毎日怒涛の勢いで送りつけられるし……。あああ全部一括で燃やしたい。でもたまに燃やしたらやばいのがあるから迂闊にそんな事できないし、仕分け誰も手伝ってくれないし……うう、人生ってこんな世知辛いものだったっけ……? つーかなんで中世風の世界観でこんなに紙が発達してるの。
――まあ、明日が卒業式なのにも関わらず婚約者どころか恋人すら作ってないから余計らしいんだけどね。友人曰く、「アルって顔は良いし、優しいし、学校の成績も素行も良いし、器用だから何でもこなすし、実家は曲がりなりにも貴族でしょ? そんな優良物件女の子達が放っておくワケないよ」という事らしいが、本当、世の女性たちには私の事なぞ放っておいてもっと条件の良い婿を貰って欲しいと切に思う。ほら、最低3人って事はそれ以上でもオッケーって事でしょ? んじゃあ誰か私の代わりに3人負担してもらって、合計6人のハーレム作ってウハウハしてればいいと思うんだよ、うん。……無理だよねぇ、うん。わかってるよ、義務なんでしょ。
はあ、と今一度溜息を吐いて、ピラリと数枚の用紙を机の上に並べてみる。今並べたのは、目下一番危険だと思われる女子達の情報だ。具体的に言うと、ちょっとした親切心でお悩み解決したら何故か惚れ込んできちゃった方々。……なに、自惚れじゃないかって? はっ、自惚れであったらどれほど嬉しい事か……。自惚れだったらそれこそ本当に舞い上がるよ、嬉しさのあまりI can flyくらいしちゃうよ! くそう、なんでお悩み解決しちゃったのかな私ぃ! 頼まれたら断れない自分の性格が恨めしい……っ。
内心で過去の自分を罵倒しつつも、目は真剣に紙面の上の文字を追う。追う……のだが、なんだろう、コレ。私の見間違えかな。
「……ええっと。大陸一の豪商の娘と、公爵家の跡取りと、他国の王族と、自国最強と名高い実家は伯爵家な騎士と、その主人であるジケギグズ王家の第四子……?」
思わず声に出して読んで、いやいやありえないだろコレ私の目が悪くなったんだと決め付けて更に数回読み返して、ようやっと読み間違えではない事を悟った瞬間、かなり本気で私は泣いた。あれだ、全俺が泣いた的な感じで、こう、ぶわっと。
あー、そういえば騎士っぽいのとお姫様っぽいのは同じ日に会ったっけか……と泣きながら現実逃避しそうになった思考を無理やり立て直すも、涙が止まらない。だって(心は)女の子なんだもんっ。……じゃなくて。なんなの、この豪華すぎるラインナップ。背後の権力が……権威が凄すぎるわっ。つーか王族のエンカウント率高すぎだろ! なんなの、馬鹿なの、お忍びなの? ならちゃんと忍べ! ツレとはぐれた上で私と遭遇するな、その場でお悩み相談なんて持ちかけるなッ! 付き合った私も私だけど、護衛仕事しろおおおお!! こんなんに求婚されたら私断れな……はっ! まさか明日の卒業式に突撃してきて公衆の面前で求婚されたりとかない……よね? ……よ、よねっ? …………うわああああ、否定できないよアイツ等ならやりそうだよ何か最近ストーカーっぽくなってきてるしもう何なの馬鹿なの泣くの!?
…………ぐすっ、もう……いいもん(涙目)。もういっそ“力”開放しちゃうもん。この“力”、最近じゃ下手するとユーラシア大陸丸々一個海に沈めさせてもお釣りがくるくらい強くなっちゃってるけど、形振り構ってられるかっ。私は、誰とも、結婚する気なんて、これっっっぽっちも、 な い ん だ よおおおおおおおおおおおおっ!!
――……面倒事が重なって色々と吹っ切れちゃった私がこの後何をしたのか、実のところ全く記憶にないのだが、気が付いた時には土砂崩れの中で生き埋めになりかけていたので恐らく死んだふりをして色々振り切っちゃったんだろうな、と思う事にした。
深く考えるのはとても危険な事であると、本能が告げていのである。
前に投稿したものが盗作扱いになっていたので、頑張って執筆し直して再投稿。前作は削除しました。でも、真ん中あたりがあんまり変えられなかったので絶賛実力不足を痛感中……。
うーん、まあ、でも後ろの方はかなり弄ったし、多分もう大丈夫……だよね? 細い設定は違うだろうし……あれ、大まかなのでも被ってたらヤバイ? ううん、でも正直これ以上どこの設定を変えればいいのかわかんない……そもそも本編の設定残しておかないと、実は人間(というよりむしろエルフ)に近い人種がいるけど過去遺伝子操作で色々やらかしちゃって絶滅しちゃった(ジーンという世界名は実は遺伝子から来てる)とか、王族の男子はタネ馬扱いとかいうダークな裏設定が意味なくなっちゃうし……。あと、流石に肉体と精神のギャップだけじゃアルマが逃亡する理由として弱いだろうし。軽く貞操と生命の危機にでもなってないと本気で逃げ出すなんて事、なんだかんだと家族を大切にするアルマはしないし。ううん悩みどころだ。
……キーワード見て思ったけど、独身貴族貫き隊とか作ってみたいかも。もしくは海賊王のアマゾン○リーみたく男子禁制ならぬ女子禁制な島があるとかいうのも面白そうだな……。
★登場人物★
*コルネイユ・アルマ(男)
本編主人公。ロトロストス大陸では苗字がなく、名前の最初に父親の名前を入れるのが習わし(母親の身分で差別させないため。希少な男はどの生まれでも基本優遇されるが、女はその限りではないので)。結婚すれば、コルネイユ・ヌル・アルマという風になる。
白い猫の獣人で、淡い蒼色の髪に緑の目の美少年。魂消滅の危機に気を取られてうっかり自分の意識を封印し忘れていたが、“力”の封印には成功していたらしく、姿を眩ました後(後に日付を確認して卒業式後だと発覚)封を解いたら髪が真っ白になった。が、むしろそれは身元がバレにくくなって好都合だと思っている。なお、封印と言っても完全なものではなかったようで、条件さえ揃えば自然災害が作れる。
ジーンの一般男性にしては背が高く、20歳の頃には173cmまで伸びた(一般成人男性の平均は165cm)。小さな頃からこっそり体を鍛えていたので、脱いだら見事な細マッチョ。体型はゆったりしたローブで誤魔化している。
初代の人格が出てるので、根は優しいが天邪鬼なところがある。体に引きずられるのか、精神年齢の割りに幼い言動をする事も。無自覚美少女ホイホイ。
なんとなくだが、逃亡後はジェ・ロ=ニモとか名乗ってそう。(「ジェロニモ」は初代の実家の飼い猫の野良時代のあだ名だったりww いえ、作者の初代飼い猫の野良時代のあだ名もジェロニモだったんですけどww)
*ジョザイア・ヌル・コルネイユ(男)
アルマの父。故人。
垂れ耳系の兎獣人。アルマの髪色や口元、輪郭などはこちらから受け継いだ模様。
死因が腹上死である為、アルマは「ウサギの性欲が強いって本当だったんだ」とか思っているが、実際は毎夜毎夜3人の妻に襲われ続けていたせい。どこのエロゲだ。
尚、アルマの父コルネイユは口を開けば毒舌だが、中身は優男な外見相応に押しに弱いヘタレでなおかつネクラだった。
*コルネイユ・アインス・イルマ(女)
旧名サムエル・イルマ、アルマの母。コルネイユ・アインスは『コルネイユの一番目の妻』という意味。本編に出て来てはいないが、他にも多数子供がいる。
茶虎猫の獣人で、黄色地に茶色のメッシュが入った髪にアルマと同じ緑の目。仕事中は緑灰色の軍服を纏う。
速さで勝負する軍人。ただし扱いは地方公務員。
*コルネイユ・ツヴァイ・エリス(女)
コルネイユの二番目の妻。犬の獣人。カーラ、キム、ケリーの母。出て来てはいないが、他にも多数子供がおり、本編に出てきていないもうひとりの男子はエリスが産んだ子。
*コルネイユ・ドライ・ウリシュラ(女)
コルネイユの三番目の妻。コアラの獣人。オリヴィエ、クロリサの母。出て来てはいないが、他にも多数子供がいる。
*アルマが危険を感じていた女性達
出てきた順に鼠系、栗鼠系、象系、獅子系、犬系獣人。みんな良家の令嬢(内半数は王族)。それぞれ得意分野は違うが、でも基本的に戦闘能力は高い。あと持ってる権力もすごい。内一人は自国内最強の騎士で、一人は自国内最高権力者の娘。でも本気だしたアルマには束になっても勝てないと思われる。
実は全員心に闇を抱えていたのだが、それをアルマがうっかり解決してしまったせいで猛烈に好かれ、アルマの新たな悩みの種に。
多分皆ヤンデレ。若しくは粘着系。つまりストーカー。