第四話 『要するに男の子なんですよ』
……
濃い朝のHRを終え、今日一日の工程を終えた訳だが
色々話し合った結果、仮想デート喫茶店の全貌が俺にも明らかになった。
……まあ、主に紅雨と鍵山が中心になって決めていたのだが…
ここで少し戻ってみよう。
「で…結局どういう喫茶店なの…それ」
そう、諦めたように委員長がそう聞いた。
誰に聞いていいものかわからないから、鍵山に聞いていた。
何故紅雨じゃないかは言うまでもないしかし、それを紅雨が見逃さなかった
「仮想デート喫茶店とは、客にデート気分を味わせる為のだ!」
「だから、もっと細かく説明しなさいって」
と、委員長が的確に言う。
というと、紅雨が鍵山のモノマネのようにふふんと笑う。
気色悪い奴が気色悪い奴の真似をするとどう頑張っても気色悪かった。
「つまり、水商売と、道鎖は言いたい訳なんだな」
と、モノマネテレビで良くある『ご本人登場』の如く割り込んだ鍵山が冷淡にそう言った。
やはり、本物は一枚どころか10枚くらい上だった
「おぉぉぉれのセェェェリフゥウウウウウ!!!!!!」
大号泣をして、机に伏した。
というか、水商売って…そんなもんいいのか……?
…まあ、こんな感じで話は進んで行ったのだ。
あまりにも長い口論となったので、寝てやった。
あとから紅雨に聞いたら、
うまいくらいに鍵山と、教師である那恵湖先生が問題を解決したらしい。
…おい、教師。何でノリノリなの。
そして、システムは本当に水商売的なノリらしい
数種類に分かれていて、そのジャンルの誰かを指名して仮想デートをするという。
しかし、女子だけやるのは不公平という事で男子もやることに
そして、明日はそのメンバーを決めると言う。
……何も起こりませんように……
と、ガララッと教室のドアが開き、スタスタと入ってくる先生。
「は~い、皆、5秒以内にHR終えます。連絡事項なし。以上、お疲れ様」
即行、出て行った。見事ジャスト5秒
……と、こんな感じでHRが終わる。
これを予想して、ほとんどの生徒は立っていたりする
俺は、完全に忘れていたが
さて…まあ、出遅れたが…帰るかね
「…と、そう言えば…」
席を立った時に思い出して、教室を見渡す。
…早稀はいないか。風紀委員のアレかな?
ん~、てことは、今日の買い出しは俺ってことね
あの駆け落ち両親のおかげで、今俺は一人暮らしだ。
隣同士って事もあって相田家に助けてもらっている。
料理は早稀がいつもしてくれてていて、俺は買い出し、って感じだ。
……時々、紅雨とか文に『夫婦か』ってからかわれる事もしばしば。
時々俺もそうツッコミたくなるけど、面倒を見てもらっているだけである。
自嘲的に笑って、教室を出た。
商店街
まあ、買い物って言ったらここしかないしな。
そんなでかいところもないし、この街で買い物するならここくらいだ。
適当にフラフラと歩く。
正直、俺が献立を考える訳でもないから、最低限必要なモノだけ買って冷蔵庫に入れている。
しかし、結構揃って、凝った料理も作れない事もないのだが…
……まあ、今考えたら買い物したくなくなるから、考えないでおこう
と、邪念を振り払うように頭を振る。
「おや?」
視線の先に、結構混み合う人の中で見慣れた小さな少女の姿
…愛奈だった。
向こうもこちらに気付き、タタッとかけてくる。
「夜~人く~ん」
と、俺の目の前で躓く
「っとと」
ガシッと肩を掴んだが、俺の身体に倒れてきたが、なんとか支える事に成功。
どうして、そこまで来てこけるんだろう。
足元を見ると、偶然なのかどうか知らないが、何故かそこにはバナナの皮が
誰だ、こんな所にバナナの皮置いたの!
と、そこで男子の煩悩の種に苛まれる。
……ロリ巨.乳の偉大さがわかったような気がする。
って俺!正気を取り戻せ俺!心頭を滅却すれば火もまた涼し!!!
…しかし、これを言った人は焼死したという…
…………駄目じゃん!
「あ、ありがとう」
と、頬を紅潮させながら、後ろに下がる。
少し残念に思ったが、すぐ邪念を払う。
ヘイジョウシンヘイジョウシンヘイジョウシン…
「買い物~?」
と、愛奈が聞いてきた。
「おう。愛奈もか?」
そう聞いてみたはいいが、商店街まで来てるんだから目的はそれしかないだろうがな
「うん。まだ途中だけどね~あとはお惣菜とかなんだけどね」
満面の笑みでそう答えた。
見ると、手元には握られた袋。
…思いっきり服屋の袋ですね。
と、考えていると、どんな服かを妄想してしまう。
…いかん。そんな考えをしていてはならん!俺はすぐに顔に出てしまうのだった!
そんな俺を察してか優しい笑みで俺を見つめる愛奈が今の俺にとってはとても苦痛だった
「家庭的なんだな。愛奈って」
そう言うしかなかった
「……うん。まあねぇ~」
一瞬だけ顔を曇らせたが、すぐニコッと笑う。
俺はちょっとだけ疑問に思ったが、この笑顔を見ると考えるのを止めざるを得ないだろう
何かあるんだろうが、俺が突っ込んでいい事じゃないな。うん。
と、自己解決する。
「料理もすっごく美味しいよぉ~?」
「ほう!」
愛奈の仕掛けたえさに見事にHITする夜霧 夜人
わたくし、食には目がないのであります!
愛奈はなかなか自分の事を評価しないからよほどのモノと判断した。
「それは、一度食ってみたいな」
と、垂れそうな涎を抑えながら俺はそう言う。
愛奈の弁当は何度も見た事あるが、本当に美味そうなのだ。
「今度食べさせてあげようか?」
「ぜひ!!」
愛奈がそう言うと俺は即答した。
そんな機会があれば、食いつくに決まっているじゃないか!
「うふふ…」
愛奈が優しく微笑みを浮かべる。
と、俺はそこで自分の目的を思い出す。
「じゃあ…俺も買い物するし…一緒に行くか?」
何気なく誘ってみる。
「あ、うん。いいよ」
愛奈が活き活きとそう答えた
俺が「んじゃ、行くか」と、俺が歩き出すと、
遅れた愛奈がたたっと駆け寄り、横並びで進む。
何を買うかとか、最近どう?ってどうだよとか(愛奈が振ってきた)
そんな事を話しながら買い物をしていった。
…………
自宅
冷蔵庫の中にざっと買い物してきた物を入れ、自室でゆったりんぐ
さすがに制服のままで布団にもぐり込むのもあれなのでさっさと着替えてみる。
……時計に目をやるともうすぐ6時になろうとしていた。
早稀は家の事してからだから、恐らく7時くらいかな?
少しだけ睡魔が俺を襲う。
ここで寝てしまうのもいいかもしれないが、それはなんとも味気がない。
それに早稀も五月蝿いだろう。
と、何かないかと部屋を見渡す。
…少し汚れてきたかな?
と、言っても俺はある程度家の中をよく掃除して、特に散らかっている。っていう訳でもないのだが
ちょっと物がごちゃっとしていたら掃除してしまう。
別に綺麗好きってわけでもなかったのだが、それも早希の調教のおかげとも言える。
と言う訳で、色々片付けておこう。
……しかし、その10分後強烈の退屈という人類最強の敵とも言える感情が俺を襲い
早稀が来る時間まで隠されたベストエロクションと格闘していた…
どうも、四条 樹です
さて、私服喫茶店ですよ。前回触れ忘れましたからねw
これはね。これで、いいじゃないですか。
仮想デートですよ!!美少女とですよ!世の男子は爆発するでしょ!うっひょう!
…はい。すいません。と言う訳で、愛奈ちゃんですよ
“ロリ巨乳”ですよ!卑怯ですよね。
ロリで巨乳なんてマニアにはたまりませんよ。むしゃぶりつきてぇ!
…はい。すいません。と言う訳で、以上です(最低のオチだw)