第三話 『文化祭間近、出し物決定戦!?後篇』
委員長に指されても居ないのに、馬鹿は勢いよく立ちあがり
「はいはいはーい!じゃあ、喫茶店が駄目ならコスプレ喫茶とかどうよ!」
と、訳の分からん事を言いだした。
しかし、紅雨のその発言により男子は無駄にテンションがあがってしまった。
そのメインとなる女子が乗り気じゃないが。
当たり前の反応をしていた。
つか、学校でそんなもんやろうと思うかね…
実は去年も似たような事をやった。
なんだっけ。『パジャマ将棋』だっけ。
これは鍵山発案で、その間に色んな仕掛けをして、花火打ち上げたんだっけかな?
「却下ね」
と、委員長が冷淡にそう言った。
それに紅雨も対抗する。
「じゃあせめて萌え萌え喫茶に!」
なんも変わってねぇ!むしろひどくなってないか!?
と、心の中でツッコむ
凄く必死な感じがヒシヒシと俺には伝わるよ、紅雨…
だから唾俺に飛ばすな…落ち着け…
そもそも、そう言う出し物は学校側に色々目をつけられるから…
紅雨が『助けてくれ』と言わんばかりの悲しい目で俺にすがってくる。
いや…俺に頼られても…
と、突然鍵山が立ちあがり
「しかぁぁし!!!案が無ければこれで行くしかあるまい?」
と、挑発的な笑みを浮かべて委員長を見る。
「それでも限度ってものがあるでしょうよ!」
と委員長が吠える。
これ…いつ終わるんですか?
と、早稀に目を向けると、我関係なしと言った感じで紙切れを見ていた。
……あれ?こういう時こそあなたも頑張らないと駄目なんじゃないんですか?
と、俺の視線に気付いた様子に早稀は少し目を泳がせてにっこりとピースをした。
いや、そういう事じゃなくて。
どうやらアイコンタクトは失敗のようだ。
視線を元に戻した俺は嘆息する。
「ならば!ここでmyブラザー、ミスターナイトパーソンがすーばらしーアイディーアを考え付いたそうだ」
ビシィ!と力強く俺を指差す。
「なんだその無茶振りは!!」
てか、ナイトパーソンてなんだよ!夜人か!?ちょっとだけおかしくね!?
ジトっと俺を睨みつける委員長。
か、堪忍してつかんさい…
「もちろん、逃げはない」
と、鍵山がさらりと言い放った。
この野郎。要するに俺に出し物を決めさせる気か。
ええと…ええと…駄目だ喫茶店しか思いつかないぞ?
と、目が泳ぎ、ふと、早希を頼ってみる。
視線に気が付き、苦笑い。
いや、止めろよ!何?俺ならなんか思いつくとお前も信じちゃってる訳!?
ちっくしょおお!!どいつもこいつも!
ええい!出来るだけ行きすぎないようなモノ…
「し、私服喫茶店…」
と、口走っていた。空気が死んだ。
しかし、紅雨が何故か感動していた。
というか、なんでこいつは涙を流しているんだ…
すると、ガシッと俺の肩を掴んで親指を立てる。
まるでGJと言いたそうな満面の笑み。
どこがでしょうか……
「だって…おまっ…少女の私服って…あんまり…見ないじゃん…」
嗚咽しながら、この馬鹿はそう言った。
お前そっち系も行けたのか!!
いや、なんかこいつ女の子だったら何でもいいのかもしれない。
「おまっ!普段俺達は女子を制服でしかあまり見れない!
しかし、その今までの制服イメージがあっさり私服姿で来られたらまたそれも良しぃい!!!!」
と、泣きながら強く肩を掴み、グラグラと俺を揺らす。
いや、やっぱり僕には分かりません。
教えて変態さん。あ、こいつ変態だった。
しかし、その演説によって少しずつ男子も盛り上がってくる。
え、お前らも?このクラスは変態ばかりですか!俺と鍵山だけだ。盛り上がらないのは
あれ?鍵山と一緒?…それも嫌だな。
無理にでも盛り上がるか?…気色悪いな
結局どれも嫌です。先生。助けて先生。
あれ、居ない。先生?並北先生?
……また生徒に生徒に任せっきりで職員室だな…
このクラスの担任並北 那恵湖先生。
社会科担当で、とてもお美しい大人の女性(本人から引用)だ。
こうして、HRとか、生徒学活の時は、完全に委員長に任せっきりで、自分は職員室でゆっくりしている。
『仕事しろ那恵湖ちゃん』とクラスの連中によく言われている。
まあ、そんな事はいいか。
すると、鍵山がスッと隣に立ち
「委員長も先程よりも納得し、クラスの反応もなかなか…さすがはナイトパーソン」
「それやめろ」
紅雨が目を赤くしながら男子の中心になって
まるで決まったかのような盛り上がっていた。なんの宗教よ
しかし、何故か一人冷やかな視線を送っていた。
うん。言わずもがなですよ
慌てて視線を外す。軽蔑な目ですよ
俺は大きく息を吐いた
「いやはや、さすが夜人君ですなぁ」
と、近づいてくる女子
「何がだよ……文」
時波 文、紅雨の女版のような奴で、よく騒ぐ。
授業中はどこかに逃亡し、俺にメールで暇つぶしをする。
俺、授業してるんです。
頭に入ってこないけど、一応してるんです。
「随分とマニアックなモノを選んだじゃないですか~文っち予想外ですヨ!」
と、含み笑いをする。
ちなみに、こいつが敬語の時は大概ふざけている時である。
「適当に言っただけだ」
と、これも適当にあしらう。
すると、その背後からまた一人の影
「しかし、適当に言うのは、頭の中に過り、出てくる。
つまり、夜人君はそういうもお好みと言う事になるのか」
そう、俺の知り合いの中で3人目の変人(鍵山、紅雨でこいつ)
ちなみに文はそれには含まれない。俺の知ってる中で一番度が過ぎたのがこの3人
水無 紗恵。鍵山と同じ同好会に所属している。
鍵山とまでは行かないが、相当な変人である。
「なるほろ~隠れエロ帝王夜人君だもんねぇ」
「誰がエロ帝王だ。そんなミ○ミの帝王みたいな言い方やめろ」
「またそのネタを分かるのも早々居ないと思うのだが…」
と、俺らの微妙な例えツッコみににツッコむ紗恵
というか、ツッコんだのになんでツッコまれないと行けないんだ。
例えが悪かったか?
てか、なんの話だっけ?……ああ、私服喫茶だっけ
「紅雨っちすっごい盛り上がりようだけど」
と、文が群れの中心に指を指す。
「おめぇらぁ!私服見たいかぁあ!!!」
オー!と続く男子
「仮想デート気分味わいたいかぁああ!!!」
オォオオオ!と湧く男子
あいつこういう事になるとすっげぇ熱くなるよな
というか、なんですか、仮想デート気分って
「説明しよう!」
と、俺の机の下からニョキッと生えてくる様に出てくる鍵山
俺は思わず「うぉ」と驚き、改めてこいつが変人と再認識する。
「仮想デートとは普段学生の私服を見れるのは偶然ばったり遭遇したり、
デートの時くらいしか私服を拝見する事あまりない!
そして、男子達の妄想を膨らませたのが仮想デート喫茶なのだっ!」
しっかり、頭の中を読まれていた。
というか、仮想デート喫茶ってなんですかちゃっかり変わってない?
「説明しよう!」
と、先程まで向こうに居た紅雨がいつの間にかこちらに来ていた。
「いや、大体分かるからいいです。」
要するに女の子と休日に喫茶店にデートしにきた。という仮想の喫茶店だろ?
「けっちぃいい!!!説明させてくれたっていいじゃないの夜人くぅうううん!!?」
ガシッと涙目になって抱きついてくる。
顔擦りつけやがって。
「うざい!きしょい!離れろ!」
「そんなっ!親友に向かってひどくねっ!」
「ひどいのはお前の性格だ」
というと、うわぁんと泣きだす紅雨。
めんどくさい。放置だ放置。
しかし……これは決定なのか?これでいいのか?
「しかし、何もなかったら、これで決定されるな」
と、紗恵が言う。
なんでこいつはこんな男混ざりな口調なのだろう。
まあ、考えるだけ無駄かもな。
「さあ、委員長!どうするぅ?」
と、鍵山が挑発口調で委員長に問う
「うぐ…」
と、目が泳ぎながら、仰け反る。
これはなんかある意味いじめじゃないだろうか…
「決定でいいんじゃないかしら?」
と、いつの間にか教室の端の椅子に座っていた並北先生
いつからそこに…音すらしなかったぞ…
このクラスの連中は異常人ばっかだ!!!
それに委員長は唸っていた。
納得いかないのだろう。気持ちは凄くわかります。
なんか…ごめん…
そこに先生が追い打ちをかけるようにこう言った
「皆もその話で盛り上がってるし(主に道鎖君)誰もアイディアがないのなら
これに決定しないと。時間もないことだし」
「うぅぅう……」
と顔真っ赤にして唸る委員長。
そう言えば去年もこんな風景だったな。聞けば委員長は接客が苦手なそうな。
これは…決まってしまったのね?
「と言う訳で」
と、先生が椅子から立ち上がり、黒板に『仮想デート喫茶店 採用』と書かれた。
その瞬間、男子が先程よりドッと盛り上がり、まるで大統領の選挙の様な光景になった。
はは…どうなる事やら…
どうも。四条 樹の部屋へようこそ。
(る~るる るるる る~るる♪)
…と言う訳で今回は後篇です。
知ってます?こういう後書きって何カ月も前に書いた作品を全部見てあとがきを書いてるんですよ?
そして、僕の様な自信が無い子は作品を見て泣きだすんですよ…知ってましたか…?しかし、僕はこの文章を修正しきれないくらいです。だってこれが“出来る限り”ですから!わぁ!低スペック!
しかし、全部読んだところで、結局物語には触れてないんですけどね。だから今回は触れましょう!
さあ、ほとんどの主要メンバーが出て来ましたが、
いかがでしょう。
気付いた方は居るだろうか?相当なエロゲ厨が居れば気付くでしょう。ほとんどのキャラは某D○C.のパクリです!ごめんなさい!
おい!触れるって言ったけど暴露しろって言ってないぞ!どうした!
と言う訳で、
ほとんどパクリで出来ている、の~たいとる!
続く