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女神様の教え

大切な人達を守りたいという強い気持ちがこもった、ロゼールからの責任重大なメッセージを読み終えた私は、意外にも冷静だった。



(人間って驚きを通り越すと、逆に冷静になるんだなぁ…

しかし、何の能力も待っていない私を救世主に選ぶとは…この世界の女神様とやらには一言物申したい)



とりあえず私はメッセージの後に記されていた、ロゼールが女神様から教わったという情報を読み進めた。


全てを読み終えた私は、内容を整理して書き出してみることにした。



・身体を明け渡すことの出来る日時、場所


・ロゼールは水晶玉の力を使い、シャルロットとリディアーヌのシナリオ解除をした。


・ひかりが乗り移った状態のロゼールの身体に触れた者は、シナリオ解除される。


・シナリオ解除された人物は、ストーリーに沿った強制的な言動から解放され、それぞれの役割が無効化される。


・シャルロットのヒロインとしての役割は、どんな時でも人々に愛され、認められること。

主要な登場人物達に惚れられ、各ストーリーを展開していくこと。


・リディアーヌの悪役令嬢としての役割は、どんな時でも人々に悪いイメージを抱かれ、非難されること。

常にヒロインに敵対心を持ち、冷たく接すること。


・主要な登場人物達の役割は、シャルロットに惚れて各自のストーリーを展開していくこと。


・ストーリー展開を止めるためには、ストーリーに影響を与えている人物を全員シナリオ解除する必要がある。


・シナリオ解除される前にこの内容を知った者は、シナリオ解除が出来なくなる。



この世界の人物達と小説との関係を切り離すことが出来れば、小説完結後の世界の破滅からも救い出せるということなのかもしれない。



(ん〜…これを知って私は何をすればいいんだ?

とりあえずみんなを片っ端から触っていく…じゃ無謀すぎるし、なによりロゼールが変態扱いされてしまうかもしれない。

そもそも、登場人物に当たる人達がどこにいるかも分からないし…)



考えていても答えは出なさそうなので、何かが起こった時にはその都度対処していこうと私は決めた。


ロゼールの日記のおかげで、分かったことが幾つかある。


今日のレアンドルの不可解な言動の原因は、シャルロットと出会ったことによるストーリー展開の影響でほぼ間違いないだろう。


だとしたら、レアンドルのシナリオ解除を行うことが出来れば、きっと元のレアンドルに戻せるのだろう。


これ以上の被害が起こる前に、私は明日の朝すぐにレアンドルのシナリオ解除をしに行こうと決めた。



(そうか…!ジェラールがシャルロットとの約束を断ることが出来たのは、朝に私に触れたことでシナリオ解除されていたからだったんだ!)



ジェラールが不思議そうに呟いていた理由についても納得がいった。


そして転落事故の真相については、ロゼールの日記のおかげでリディアーヌの言っていたことは正しかったのだと、ハッキリと確認することが出来た。



(明日もう一度みんなに話して、リディアーヌの無実を証明しなきゃ…!)



夕食の準備が整ったとナディーヌに呼ばれ、リシャールとエクトルとの夕食を済ませた私は、明日に備え早めに眠りについた。



読んでくださりありがとうございます。


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