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ブラックリスト勇者を殺してくれ  作者: 七條こよみ
11章 ナイト・ムーブス

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11-21話 夜に聞いたせいです


 気持ち良い一定のリズムで行進するゾンビたち。そしてその後ろを同じようにリズムを合わせて行進する4人。


 否、1人は明らかに動きが違った。


 シルバだ。リズムをキープしながらも動きに遊びがある。単なるリズム合わせではなくダンスをしながら進んでいた。


「アオッ!」


 そんなシルバを無視して他3人はゾンビについて考察する。


「別に大きな音に反応している訳ではないようだ」


「それにリズムを乱しても一瞬なら警戒されるだけだな」


 ラーダンは指を鳴らしてみるが、ゾンビは反応をしない。唯一反応するのはリズムのズレ。


 しかも、それが一瞬、アウルムが計測したところ5秒の猶予がある。5秒を超えるとゾンビたちが一斉にこちらを向き、それ以上の時間で攻撃してくると予想される。


『予想される』という表現なのは実際に戦闘になると困るのでギリギリでリズムを取ることを再開しているからだ。


「猶予時間がなかったら私だけ今頃襲われてるね……」


 リズム感に自信がなく、ゾンビ自体を嫌っているミアは顔面蒼白であった。


「さて……いよいよか」


 そんな話をしているうちに細い崖に挟まれた谷を越えると、巨大な霊廟が姿を現した。ラーダンはコキりと骨を鳴らし気合を入れる。


 古ぼけて割れた石や柱が並び、朽ち果てているが遥か昔にはこの地を訪れる人々が多くいたのだろうと思わせる荘厳さがそこにはあった。


 ゾンビが徘徊する場所としてはあまりにも『らしさ』がある風景だった。


「ああ、悪いが俺とシルバは立場城顔を見られたら困るから偽装させてもらう。名前も奴らの前で呼ぶな」


 アウルムはマスクを装着する。カイト・ナオイ一行と出会う可能性が高い状況で顔と名前、身分は明かせない。


 シルバにもマスクを投げて装着させる。


「ッ! 皆、警戒しろ。足踏みや!」


 マスクを装着したシルバが背後にいる3人に腕を広げて進むのを止めさせる。その場で足踏みをしながら警戒するというなんとも間抜けな様子だった。


 霊廟を進むと大きな広場のような場所に出た。冷たい風が吹き抜け、埃とカビの匂いがしたが、不思議とゾンビの死臭はあまりしない。

 そのゾンビたちは隊列を変えた。足踏みは早くなり、拍手をし始めたのだ。


 何かが始まる──そんな予感のする気配。


 ゾンビたちの視線の先は大きな迫り出した舞台のようだった。その舞台上には何もない、誰もいない。


「あそこにカイトたちがいるな……5人、やはり女の仲間と他の男も勇者か」


 ラーダンが目ざとく舞台のとなりにある客席のような場所に座っているのを見つける。


「一体何が……」


 シルバが警戒を続けていると大きな音が鳴った。襲撃か、何かの合図か、ビクリと身体を反応させたがそれは予想外の結果に終わる。


(音楽ッ!?)


 単なる楽器の音ではない、スピーカーで増幅されたような大きな男だった。複数の楽器による、単なるリズムだけではない旋律がそこにはあった。


 音楽だけではない、ステージにはフットライトとスポットライトが照射される。


 更には火柱がステージ両端から立ち上った。


 この演出、アウルムとシルバはすぐにピンと来る。


((ライブが始まるのか!?))


 そう思った直後、彼がついに姿を現した。


 黒いズボンの上に金色のパンツを履いて、スパンコールのついたキラキラの服、海藻のようにうねりのある長い黒髪で細い背の高い男がステージ中央にいたのだ。


「5人……?」


 だが、中央に飛び切り目立つ男の両サイドには2人ずつの人影。ステージには合計5人の姿があった。


 そして、音楽はイントロから急にサビに入る。激しくテンポの速い曲だった。


 その音楽に合わせて激しくキレのあるダンスが披露される。


(コイツ……! 上手い……! 出来るッ!)


 異常な演出や衣装よりも、シルバが注目したのはダンススキル。悪い言い方をすればシルバは器用貧乏。音楽関連のあらゆる技術を持ち、ダンスも相当に上手いがダンスを極めた者には勝てない。


 ステージで踊る勇者、『死の舞踏会サウィン・ザ・スリラー』のダンスの切れ味はシルバ以上のものだった。


 一方、アウルムはシルバとは全く違う部分に注目していた。


 サウィンの隣に立つ者たち。しかしよく見れば、どこか動きかおかしかった。まるで自分の意思がないような、揃い過ぎた動きでダンスをしていたのだ。


 最初は遠目でよく見えなかったが、しかし注意深く観察さると、サウィンの身体から棒のようなものが生えていたことに気がついた。


(分身人形か……)


 分身人形とは、人形の手足、背中、頭に棒を通して真ん中にいる操り手と同じ動きをさせる人形のことである。


 操り手の右手と人形の右手を棒で繋ぎ、右手が動く、同様に足も、胴体も中心にいる操り手と同じ動きをする。


 日本人であればサカナクションの楽曲『バッハの旋律を夜に聴いたせいです。』のMVで使われたアレ、と言えばピンと来る者もいるだろう。アウルムもそのMVを思い出していた。


「アウ……気がついているか? あの人形……」


 アウルム、と呼んではいけないのだったと思い出したラーダンは名前を呼ぶのを途中でやめながらも聞いた。


「ああ……あれはただの人形じゃねえ、死体だ! しかも顔立ちからして勇者……恐らくはサウィンのパーティメンバーだった奴らだ」


 そう、サウィンの異常さはそこにあった。


 分身人形に使っているのが仲間の死体なのだ。ゾンビを操る勇者と言う時点で予想はついていたが、余計な先入観は持っていなかった。


 しかし、サウィンの行動は思っていた通り死体性愛者(ネクロフィリア)そのものだった。


(戦争で壊れたか……元々そういう奴か……どちらにしても会話が成立するとは思えねえな)


 好戦的な性格では無さそうだが倫理やベースとなっている思考に違いがあり過ぎて交渉の余地が極めて少なそうに見えた。


(あるとすれば……コイツか)


 度肝を抜かれながらもサウィンのダンスを真似するようにゾンビに混じって踊っている相棒シルバを見てアウルムは何とも言えない顔をしていた。


 ***


 ステージでのダンスを披露する少し前。カイト一行は一足早くサウィンの住む霊廟へと足を踏み入れたのだった。


「タカちゃんたちと会えてラッキーだったな」


「ま〜いくらカイト君でもアポなしやと難儀するやろう思いますわ」


 まるでゾンビが街を作り生活をしているかのような秩序のある霊廟。だが、ここにわざわざ侵入しようと思う者はいないだろう。


 あの最強勇者として知られるカイト・ナオイですら侵入という方法でここに立ち入るのは危険だと感じるのだ。


「逆に俺らと会わんかったらどうやって会うつもりやったんですか? このベルが無かったら速攻で襲われてたと思いますけど」


 タカちゃんは腰からベルをぶら下げて歩く度にリンリンと音を鳴らしていた。このベルの音が鳴っている対象にはゾンビは攻撃してこないのだ。


「そもそも襲われるって知らなかったからな……タカちゃんとサウィン……ワカムラとはどういう関係だ?」


「ま、ビジネスパートナーって感じですわ。ゾンビは飢え死にせんけど、サウィン君は生身の人間やから物資が必要で、俺はその調達係。代償にゾンビを労働力として使わせてもらうことがあるんです」


「そうか。タカちゃんのユニーク・スキルは俺たち日本人からしたら助かるからな。昔はタカちゃんみたいに日本の物品を召喚する奴何人かいたが……少なくともシャイナにいるのはエスメ姉妹とミタライ先生くらいだ」


「悲しいっすね〜、コンビニとかホームセンターの道具出せる人ら失ったんは痛かった。あ、コーラとチョコあるけどいります?」


 どこからかコーラの500mlのペットボトルと、板チョコをタカちゃんは取り出した。カイトは懐かしな、と笑いコーラを一口飲んで後ろにいたシズクとカナデに渡した。


 日本の、元の世界の味には皆飢えている。シズクとカナデは歓声を上げて洗練された甘味に舌鼓を打った。


「タカマガハラサンキューッ!」


「いえいえ」


 カナデにお礼を言われたタカちゃんは少し気恥ずかしそうに頭をかきながら会釈した。


「……詳しいレートは知らないが、動画投稿の収益で購入してるんだよな? 後でいくらか俺たちにも売ってくれないか? もちろん危険な目に遭いながら再生数回してるのは知ってるし色はつける」


「おおきに! でも俺はお金だけやのうて、情報も売り買いする商売してるからそっちでも。ぶっちゃけ、現金はまあまあ持ってて困ってないんですわ」


「そうか……ちょっと考えさせてくれ」


「別に急ぎじゃないんで全然。おーい! サウィン君ッ! 俺やタカマガハラッ! 遊びに来たでぇ〜ッ! 今日はウンコマン先生とカイト君とシズクさんとカナデさんってスペシャルゲストも来てるんや〜ッ! ゾンビに攻撃させんようにして〜!」


 タカちゃんは大声で叫んだ。サウィンがどこにいるか分からないが、このボリュームなら聞こえるだろうという声で何度か叫ぶとゾンビの動きがピタリと止まる。


「皆……分かってると思うけど、こっから先はキモいとか禁句やから。とにかくあの人に合わせて! ぶっちゃけ……前より壊れてるから……何があっても否定はしたらあかんで、あの人もあの人で辛い目にあってるから」


 振り返りタカちゃんは小さな声で囁くように、真剣な表情で言った。サウィンの住処で機嫌を損ねるのはどう考えてもマズイのはここにいる誰もが理解している。神妙に頷き、交渉をタカちゃんに任せた。


「やあ、皆久しぶり元気そうだね……皆、懐かしい人たちが遊びに来てくれたよ挨拶しようね」


 ガシャガシャと奇妙な音がして、なんだと思えばサウィンが物陰から現れた。仲間の死体を串刺しにした分身人形を装着した状態だった。


 サウィンが手を上げると死体も同じように手を上げて挨拶する。まるでサウィンにだけ仲間が生きているような振る舞いで、話しかけて5人揃って頭をぺこりと下げた。


 完全にイカれた様子だったが、サウィンの物腰は柔らかく笑顔も屈託のないもので、そのギャップが余計に不気味さを演出していた。


「まさかカイト君が来てくれるなんてね」


「皆……元気そうだな、ワカムラ……いや、サウィンと呼んだ方がいいのか?」


 カイトはサウィンに合わせる。あえて死体にも目を合わせて挨拶をした。そんなカイトの態度にサウィンは機嫌を良くしたのか、更に笑みを浮かべてこう答えた。


「そうだね、サウィンでお願いするよ。タカちゃんはいつもの用事だと思うけど……カイト君はどうして?」


「お前の様子を見に来たってのもあるが……死者の専門家であるお前に聞きたいことがいくつかあってな」


「いいよ、僕に答えられることならなんでも答えるよ……ただし」


(来たな……)


 優しげに語るサウィンだが、もう世間知らずの高校生ではないのだ。戦争を生き残った猛者。当然、見返りを求めてくるだろうと覚悟はしていたのだ。


 異常者のサウィンがする要求とは何なのか。とんでもないものを求めてきてもおかしくない。緊張が走る。


「せっかくお客さんがいっぱい来てるから僕のショー見てからにしてよ」


「ショー……だと?」


「うん、機材とか頑張ってタカちゃんに揃えてもらっててね、結構凄いパフォーマンス出来ると思うから見て欲しいな」


「あ、ああ……もちろんだ。お前のダンス凄いからなここで見れるなんて光栄だ」


 意外にも、まともな提案だったことにカイトは胸を撫で下ろす。ゾンビダンスだろうが、大人しく座って見て時々拍手してサウィンの機嫌が取れるなら安いものだと。


「とっても良い夜になりそうだね。じゃあちょっと準備するから待っててね」


 しかしちょっとどころではなかった。ステージをしっかりと装飾したり、楽器隊や音響機器の設置などサウィンは本気で準備を始め、数時間は待たされた。


 だが、誰も文句は言わない。否、言えない。


 カイト・ナオイが大人しく待つという選択をとることから、サウィンという勇者がどれほどに埒外の存在なのか推し量ることが出来る。


 タカちゃんの提供するお菓子を食べながら準備を待った。


「ところで、聞きたいことってなんですのん?」


「悪いがそれは言えないな。個人的なことだから」


「なるほど、尊重しますわ。でも、俺に聞きたいこともあるんとちゃいますの?」


「ああ……金か、情報か、俺の能力で出来ることなら報酬としてやるつもりだ。もちろん見合うだけの情報があるなら……だがな」


「分かってますよ。カイト君が欲しい情報……」


 シンと空気が静まる。タカちゃんのニヤけた笑顔も引き締まり、真面目な商談へと移った。


「ずばり、会長さんのことやろ?」


「分かるかやっぱり。それで、持ってるのか? あいつの情報は?」


「申し訳ないけど、あるともないとも現状は言えませんわ。仮に持ってなくてもないこと自体が情報になるからな〜。俺と会長さんが繋がってない、それだけでカイト君からしたら有益な情報になる。ちゃいますか?」


「抜け目ないな。言ってくれ、俺に何をして欲しいのか」


「じゃあ単刀直入に言いますわ。殺して欲しい奴らがいるんです」


「奴ら? つまり集団か」


「うん、しかも勢力は2つあって片っぽは正体不明やから探すとこから。それはもちろんこっちが情報掴んだら共有する用意はあります。タダで」


「まあ……お前らのやってることを否定するつもりはないが、敵を作っててもおかしくはないからな。実際それのせいで俺は絡まれたんだし」


「いや〜その節はご迷惑をおかけしてすんません」


「それで? もう一つは?」


「それがそのカイト君が絡まれた奴らですわ。でもそいつらドラッグ捌いてる犯罪組織で、ケツ持ちがヴァンパイアで多分結構強いんですわ」


 ヴァンパイアというワードにカイトは反応する。会ったことのない種族だったが、強いとは聞いている。

 ヤヒコも先日戦ったと報告があった。この大陸西側で何が起こっているのか、徐々に点と点が繋がり線へとなっていき、単なる報酬としての依頼から自分ごとへと変わっていく感覚となる。


「俺とウンコマン先生別に武闘派じゃないから武闘派組織と正面から殴り合うのはキツいし勇者の誰かと組もうとは思ってたんです。まあ言い方悪いけどカイト君来たのちょうど良えタイミングでこれ活かす手ないやろって思ってます」


「いいぜ、ヤヒコとも因縁あるみたいだし、そういう勢力がヒカルの下についたら厄介だからな。潰せるうちに潰しておきたい。だがな、それは結構な手間だ。分かるな?」


「カイト君が言葉を覆すことはないって知ってますから言いますわ。それやってくれるなら言う価値ある。でも言うたからってここで怒気出したり、俺は殺さんって約束してくれますよね?」


「……ああ」


 タカちゃんは少し間を置いて笑い、勿体ぶるようにカイトをジッと見た。


「……会長さん、俺のメンバーシップ会員やから連絡とれますよ」


「ッ!」


「何なら……カイト君とヴァンパイアが戦うところ配信するから見に来てって言うてみましょか? あの人面白いこと好きやから、遠くから見物くらいならウツリさんとワンチャン来るんちゃうかな」


「それはデカ過ぎるぜ、タカちゃん……会えて本当にラッキーだった。ああ、やってやるよ。あいつを呼べ、直接会えなくても良い。どうせ俺とやり合うことになるようなヘマはしない奴だ。今日ぶっ殺せるとは思ってない」


 カイトは剣の柄を強く握って獰猛な笑みを見せた。感情の支配は出来ている。前に進んだという実感を得て自分を鼓舞したのだ。


 殺意というモチベーションを絶やさないよう、あえて気持ちを昂らせた。


(来いよヒカル……お前のその好奇心がお前自身を追い込む。奥の手を持ってるのはお前だけじゃないぞ)


「タカちゃん、そのヴァンパイアはどこにいる? アジトくらい流石に知ってるんだろ?」


「ん〜と言うか……探さんでもあっちが勝手に来るかなあ。勇者全員ぶっ殺したる! みたいな感じになるくらいには挑発してもうてますねん。そうやなあ……」


 そこで、タカちゃんは左腕につけた黒いG-SHOCKを見た。時間を確認して空を見ながら何やら計算をしていた。そして、まるで他人事のようにケロリとした表情で伝える。


「大体……後、3時間くらいで軍団引き連れてくると思いますわ」


「チッ……おい、やってくれたな。最初っからサウィンに守ってもらうつもりだったんだな。用事ってのは避難しにきたことか」


 あまりに時間の猶予がなかった。今日のところはただ話を聞きたかっただけ。だが、否応なしに自分だけでなく仲間も戦いに巻き込まれると知りカイトは舌打ちをした。


 こういうことを平気で仕掛けてくるのがタカちゃんであり、仲間以外は完全には信用出来ないと考える理由でもある。


 勇者同士だろうと平気で状況に合わせて利用する、そういう狡猾さがコイツにはあるのだ。ラッキーだけでは終わらないとは思っていたが、やはりこういう形になるのかとカイトはタカちゃんを睨んだ。


「まあ、雑に言えばそうなりますね。別にお願いせんでもここいたら荒らされる訳やし、サウィン君がそれ許すはずないから」


「ちょ、ちょっとタカちゃん!? 俺聞いてないんだけど!?」


 ウンコマンはそんな2人の会話を聞いて血相を変えた。


「だって正直に言うたら先生ついてきてくれへんかったやん。でも結果的に強い味方増えたラッキーやし、ちょうど良い機会やん。あいつら潰しましょうや。カスでクズなんやであんな奴ら? ウンコマン先生が一番嫌いな連中やん」


「……いやそれはそうかもだけど。もうちょっと早く相談して欲しかったな……後3時間? クッソ……お腹痛くなってきた……」


「おうおう、ウンコマン先生が腹痛なる。それ戦う気満々ってことやろ? ええやんええやん、ほんまはモチベ高いんや? 気張ってください!」


「…………うーん、でもさタカちゃん最近隠し事ってか、俺に言わないでやってること多いから、もうちょっと共有して欲しいんだよな」


「分かってる分かってる! ごめんやん!」


 親友であるはずのタカちゃんだが、最近何かおかしい。相棒を見るウンコマンの表情は現在の空と同じく曇っていた。


 そして時を同じくしてサウィンのステージが始まったのだった。

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