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ブラックリスト勇者を殺してくれ  作者: 七條こよみ
11章 ナイト・ムーブス

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11-18話 減らず口


 後頭部にズキズキとした痛み、両手足を繋ぐ鎖の冷たい感触、木と埃の匂い。それらの情報から、布か何かで視界を塞がれたシルバは、自分の状況を察する。


(拉致られるのに成功って変な言い方やけど、上手くいったみたいやな。倉庫の中か? 3、4……7人か)


 足音、心音、気配から自分のおかれた空間と人間を即座に把握する。


「それで俺になんか用か?」


「……えらく肝の座ったシャイナ人だな」


 太く、枯れた声質。そこから年齢や体格がおおよそ分かる。リーダー格の男だろう。


「ああ? 俺シャイナ人って言ったか? 顔立ちも喋り方もシャイナ人っぽくはないはずやからなあ……ああ、街の入り口の門番と繋がってるんやな。俺にというよりはシャイナから来た奴に用事か」


「おい、お前……」


 リーダー格の男がゆっくりと近付いてきた。怒りが制御出来ていない足運び。前のめり。早歩き。


「何や?」


「質問すんのはこっちなんだよこの間抜けガァッ! 許可なく勝手にそれ以上ベラベラ喋りやがったら舌を切り落とすぞッ!」


「ダァッ〜〜! 声デカいって……お前後で殺す」


 シルバの耳をグイッと引っ張り耳元で大声を上げる。聴覚が敏感なシルバは口を引き攣らせて、逃げるように頭を傾けた。


「黙ってろ!」


 更にシルバの口の中にナイフを突っ込み、それ以上喋らせないようにする。


「リカルダン、落ち着け。殺しては捕えた意味がない。さて、冒険者カードの情報ではシルバと言ったか貴様。いくつか聞きたいことがある」


「ノラ様……!」


 リーダー格の男が緊張した反応を見せたのは、やはり心臓の音が遅い存在、ヴァンパイア。ノラと呼ばれていることは分かった。


「ハッ! じゃなかったらとっくに殺してるやろ。こっちも暇じゃないねん、余裕なくて焦った行動とってる癖に何を大物ぶってんねん馬鹿丸出しやな」


「……焦った、だと?」


「お前相当のヘマしたんやろうなあ。現にこうして減らず口叩く俺を殺せへんからこそイライラしてるんやろう? 焦ってなかったら拉致ってしばらくは放置するべきやったな。そもそも何で俺は全裸じゃないんや?」


「全裸……? おいリカルダン、コイツの言ってる意味が分かるか? 下等な種族の発想は私には分からぬ」


 意味不明な質問をする男だと、ノラは困惑した。何故全裸ではないかと聞く奴など見たことがない。


「いや……その俺にも言ってる意味が……」


「全裸にして無力感を煽る、逃走しにくくする、拉致って拷問するなら基本中の基本。んで、しばらくは放置して俺を焦らすべき。でもそれをせずにすぐに質問。お前らに余裕ないのバレバレ。喋らんでもボロボロ情報は出てくる。全然秩序的じゃないッ! 俺がシャイナ人で気になったから拉致ったってだけのノープラン。そんなに賢くない、だから俺はビビってない。頭悪い奴なんか怖くないねんッ! やるなら裸にせえやこのど素人どもがッ!」


「私はこの男を裸にしていないことで怒鳴られているのか? どこかおかしいのか……?」


 まるで拷問して威圧しているのは自分の方だと言わんばかりのシルバの堂々たる態度と、予測だにしなかった奇天烈な文句に経験豊富なノラや拷問慣れしているリカルダンでさえ、適切な言葉を探すのに時間がかかった。


「まあ、ええわ。それで、シャイナ人を探して強引に話を聞きたい理由は何なんや? 因みに俺はこの街で勇者を賞金首にかけてるって仕事の話を聞いて来た口やが……関係ありそうやなあ。先に言うとくと俺は勇者じゃあないで」


「そんなことは見れば分かる。シャイナの者であれば勇者について我々より情報を持っている可能性があるからな。無理にでも聞き出そうと思っていたが賞金稼ぎか。ならば都合が良い。金ならば出そう、それに見合うだけの情報があるのであれば……だがな」


 それは無ければ殺す、言外にそう言っているのと同義だった。


「おいおい、コレが人にもの聞く態度か? 先に言っとくけど勇者に関する情報はあるから別に話しても良い」


 腕に力を入れて、自身を拘束する鎖をジャラジャラと鳴らし、まずは外せよと覆われた顔の布越しにノラの立ち位置を把握して正確にその方角を向いて笑う。


 ノラは顎を突き出して、部下たちにシルバの拘束を解除させ視界を塞いでいた布を取り外させる。


「あと、聞いたあとに納得いかんかったとか、金払った後に何しようが勝手、なんて理屈は通らんからな? 俺が話した後はお前らは俺に対して何もせんって約束がないとなあ口封じされたら困るからなあ」


「私は貴様のような下等な生き物と約束などはせん。話し合いをするとでも思ったか? 拘束を解いたのはその驕った思考を叩き潰してやる為だ。貴様に情報を提供なんぞしてもらうつもりはない。貴様は自らの意思で泣き叫ぶことになる。口だけは達者なようだからな。負けた時に無様な言い訳など聞きたくないから動けるようにしてやった……それまでのことだ」


「へえ……お前、やっぱり頭悪いなあ。俺が口達者って感じることは出来ても何で意味もないことをベラベラ喋ってんのかってことには気が付かんのやからな」


 シルバは立ち上がり、首を鳴らす。そしてこめかみをトンと指先で叩いてノラの頭に脳みそが詰まってないと言いたげなジェスチャーで挑発した。


「……まさか、まさかとは思うが時間稼ぎか? 時間さえあれば連れの女が助けに来るとでも思っているのか? 今頃半殺しで下卑たヒューマンに犯されているのが良いところだろうなフハハッ!」


「ハハハハッ! えぇ、なんてぇ!? 助けに来るぅッ!? まさか、そんなこと思う訳ないやん……」


 ノラの凶悪な笑みに対してシルバ乗っかるように更に大きな声で、狂気じみた笑いをあげる。


「時間稼ぎってのはお前を足止めすることに決まってるやろ。そんな甘くないで連れの女は」


「ごめんお待たせ〜」


 丁度、シルバがそう言うと同じに倉庫の扉が開いた。そこにいたのは全身が血まみれになったミアだった。何をして来たのかは想像に易く、本来そこにいるはずの組織の人間がその役目を果たなかったことは間違いない。


「ッ……!」


「ああ、思ってたより強くてビックリしたやろ? アイツも俺もステータスは偽装してるからなあ。まあ、そこまで気が回らんレベルに追い込まれてるみたいやし、そこまでして勇者を狩りたい理由っての聞かせて欲しいなあ」


 ミアを見て、シルバを見てと視線を往復させたノラだったが、シルバの手には既に剣が握られており、足元にはリカルダンの首が転がっていた。


 しかも、シルバの耳元で叫んだことによる意趣返しかのように両耳が綺麗に削ぎ落とされていた。一瞬注意をミアに向けた間にそれらをやってのけたということは、シルバには油断ならぬ実力があるということ。


 まさに前門の虎、後門の狼といったような状況にノラはあっという間におかれる。部下たちは所詮、犯罪者の集まり。武人の類ではなく、素人相手にしか通用しない暴力。戦力として計算のうちには入らない。


 やってやれないことはないが、2対1という状況に加えて敵の強さが未知数というこの状況においては戦うのは愚策。シルバの言う通り、焦りから本来やるべきだった手順を踏まなかったことによる失態を招いていた。


 だが、ノラにとってこの場で敗北する屈辱を受けるよりも勇者の所在に関する情報を持ち帰りシシーに伝えることの方が圧倒的に重要。プライドを捨て地面を舐めようと生存するべきだった。


「交渉したい。ハッキリ言って本当に貴様らと戦うほど暇はない。私の立場が悪くなっているから呑気に交渉なんて言い出したと思うだろうが、そちらにも得はないだろう。私を殺せば私より上の立場の者が確実に殺しに来る。ここはお互いに欲しい情報を交換し、この場は矛を納め無傷で去るというのはどうだ」


「お前さっきと言うてること違うやろ。下等な俺とは約束せんって言ってたよなあ?」


「あの時点では確かにそうだったが──」


「待ちくたびれたから来てみたのだけど、手を貸した方が良いのかしら?」


 透き通るような声が割って入った。天井からコウモリのように逆さまにぶら下がり、地面の上に立つノラたちを見つめていたのはノラの上司であるシシー。


「なッ!? シシー様ッ……!?」


(あ〜ノラとかいう奴ならミアと組めば勝てたけど、これ話変わって来たな……なるほど、こいつは確かに明らかに格上。このレベルの奴が更に来たら面倒やな)


 シシーと呼ばれた彼女が放つオーラは、頭ひとつ分は確実にノラよりも実力が違った。

 戦わなくて済むならば、ノラの交渉に乗るのもアリだと瞬時に切り替えられる程度にはシシーは危険だとシルバは直感的に理解する。


「それで、私は何かした方が良いのかしら?」


 頼むから介入してくれるなとシルバは願ったが、口ぶりからいつでも戦闘になってもおかしくはなかった。


 だがそれは杞憂に終わる。ノラがシシーと共闘するよりも主人の手を煩わせることを嫌った。


「いえ、話はついております。こちらの者たちは何やら勇者について情報を持っているようで……」


 そうだよな、そうだと言え、そんな視線がノラから向けられたシルバは合わせるように頷いた。ミアも状況を理解したのか、何も言わずに大人しくしている。


「そう、なら私は城に戻って大船に乗った気持ちで待っていればいい、そういうことね?」


「ええもちろんです。後は万事このノラにお任せください」


 恭しくノラは片膝をつき礼をする。その返事を聞いて満足したのか、シシーは本当に何もせずにその場を立ち去った。


「分かっただろう。あの強さのお方がまだ5人はいるような場所で私は働いているのだ。貴様らのような程度の低い連中の為に高価な方々に動いていただくというのはあり得ない。私も、貴様も命拾いをしたのだ」


 癪ではあるが、ノラの言っていることにも一理あるとシルバは思った。戦力も規模もよく分からないヴァンパイアと敵対するのはこの旅の本筋ではないのだ。回避出来るのであればした方がいいに決まっている。


 ここは大人しく情報交換をして、理性ある決着というのが最善の落とし所なのだろう。


「……よし分かった。情報交換、そしてその内容の質にかかわらず交換した後に一切の戦闘行為の禁止。お互いの追跡も禁止、何事も無かったように街を出る。そういう条件なら構わんな?」


「良かろう。では早速聞くがヤヒコ・トラウトという勇者は知っているか?」


「ヤヒコ・トラウト? ああ、知ってる」


「では奴が何故この大陸西側に来ているのかについては?」


「それは知らん。別に知り合いではないからな。俺はただの冒険者。あの男の友達じゃあない」


「では逆にヤヒコ・トラウトについて何を知っている?」


「糸使いってこと、あいつの仲間もこっちに来てるってこと、ヤザザにいたこと。理由に関してはヤヒコ・トラウトとは別に動いている仲間のカイト・ナオイを追ってって形がみたいやが、そもそもカイト・ナオイが何をしたいのかも知らん。その程度や」


 ノラは追加でいくつかヤヒコ・トラウトに関する質問をしていく。


「……カイト・ナオイとその仲間がこちらに来ているという情報はガセではなかったのか、厄介な……」


 手元にあった情報からノラはウンコマンとタカちゃんを追っているのかと思っていたが、関心はヤヒコ・トラウトにあった。恨んでいるような口ぶりだったので何か一悶着あったのだろうと推測する。


「今度はこっちから質問。お前、コレ誰が作ったか知ってるか?」


「これは……ああ、面白い巡り合わせよな。先ほど出会ったシシー様の知識によって作られたもの。そこで転がっている男が支配する組織が大量生産しておる」


 シルバは袋をノラの前に投げた。それを拾い中身を確認すると、見覚えのあるドラッグだったことにノラは思わず笑ってしまう。


「ふーん何で?」


「おっと、それは答える訳にはいかんな。我が主人の思惑を従者に過ぎない私が勝手に他言することは許されんのだ。回答しないことが不服か? だが、ここはお互いにその権利を握っていた方が助かると思うが?」


 答えないという選択肢、それはシルバにも与えられた権利であり、シルバの秘密も守ることが出来る。確かに自分たちの素性を全て話す訳にもいかない。


(生産元がヴァンパイアと分かっただけでも十分な収穫として、満足するべきか……情報交換の焦点はあくまで自分たちじゃなく他人。分からん部分は自力で調査したらいいだけの話か)


「同意する。質問を変えるがルイ様って呼ばれる存在のこと、何か知ってるか?」


「ルイ? 知らんな。よく聞く名であるが特定の個人としては知らん。この辺りにはいくらでもおる名前だ。強いて個人で言えば150年ほど前の王族の娘くらいであろうが、とっくに死んでおるからな関係はあるまい」


 凡百のヒューマンのことなんぞ知らんと、ノラは興味もなさげに事務的に答えた。


「じゃあ『死の舞踏会サウィン・ザ・スリラー』のことは何か知ってるか?」


「……」


 ノラはピクリとその名を聞いて反応する。ルイとはまるで違う反応であり、その差は顕著だった。


「知っている……が、そいつは我々の悩みの種だ。始末するのも我々。貴様らに介入させるつもりはない。よって何も教えるつもりはない」


「あっそ。まあ、今ので分かったこともあるから良いわ」


「こちらからは最後の質問だ。二人組のおかしな名前をした勇者について知っているか?」


「知ってる、ある程度は。でもお前がサウィンについて教えるつもりがないならこっちも教えられんなあ」


「ならば構わん。頼むほどのことでもない。元々お前は偶然見かけたシャイナ人に過ぎず何も得るものがなければ殺そうと思ったいたのだからな。ヤヒコ・トラウトの仲間の足取りが分かっただけで十分だ」


 ノラはそう言うと満足そうに笑い、その場でシルバとの会話を邪魔せずに静かにしていた部下を全員殺した。


 シルバの為ではなく自己保身の為に、余計なことを喋られるのを嫌ったのか服についた埃でも払うかのように風を刃を飛ばした。


「では失礼する」


「ちょっと待てや。お前……いや、ヴァンパイア(お前ら)はさっき名前挙げた勇者とやり合うつもりか?」


「……まず、勇者だから争うのではない。我々の邪魔をするのが何故か不思議なほどにことごとく勇者であった。それだけのこと。歯向かう者は勇者であろうと殺す。ではシルバ……だったか、今日のところはこれで仕舞いとするが次に会ったら──ッ!?」


 ヴァンパイアにとって敵が誰であるかは重要ではなく、また組織的な目的のようなものがあると察せられた。理屈よりは生き方を大事にする種族だろうか徐々にその哲学が言葉の端々から見えてくる。


 ノラはもう用事は終わったと、シルバに背を向けて倉庫を出ようと歩き出す。シルバに別れの挨拶をしながら警告めいた言葉を残そうとした時だった。


 振り向こうと、首を少し回したタイミングでいつの間にか接近していたシルバの分厚く硬い手がノラの肩に乗せられ、ズシンとした重みが伝わった。


「約束は約束やからなあ……攻撃せんけど、シャイナ人ってだけでいきなり人を拉致したり、ドラッグばら撒いてるカスがデカい顔して外歩いてんなよ?」


「……今、我々を愚弄したか貴様?」


 シルバの手に更に力が入る。ノラの顔には青筋が立ち、一触即発の空気となった。


 メリ……メリメリ……ギシ……ギシ……。


 シルバに掴まれたノラの鎖骨が軋む音がする。ノラの質問にシルバは答えない。言いたいことを一方的に言うだけ。


「まるで、そっちが見逃してやったからこっちは命拾いした、みたいな形で終わらそうとしてるのは無視出来んな。先に喧嘩売ってきたのそっちやし、この件は全然水に流してない。ていうかなんか許してるみたいな感じで終わるのムカついてきた」


「さっさとその薄汚い手をどけろ。戦闘はしないという約束を破るつもりか? 取り決めを反故にすることがどれほど恥ずべき行為か分かっているのだろうな?」


「次会ったら……どうなるかの脅しかけんのはお前じゃなくて俺。俺が超理性的な人間やからお前のことぶっ殺してないだけで見逃してもらってるのはお前や。分かったな」


「聞けぇええッ! 話をッ! 聞いてッ! さっさと手を離さんかこのアホガァッ!」


 ノラが激昂するとシルバは何事もなかったかのようにパッと手を離した。


「……? 何してる? もう話終わったやろ。早くどっか行けや」


(こ、コイツ……! 狂っておるッ! わざと捕まっているような気配はあったが……異常なほどに冷静で冴えた思考を見せた。一方で態度は炎のように苛烈な感情……と思いきや、言いたいことを言い終えたら壺の中の水の如き凪ッ……!どういう精神をしておるのだッ!)


 体調を崩しそうになるほど激しい感情の寒暖差。人格が分裂しているのかとさえ思うほどの変わりよう。


 ノラにはシルバが不気味に映り、その距離の近さからヤヒコに汚された記憶がフラッシュバックする。


 その拒絶感は『怯え』という形で微妙ながらもノラから漏れ出てしまう。一歩、いや半歩ほどだったが、ノラは確かに引いてしまった。


 野生において直接的な戦闘がなくとも、角の大きさや、羽根の綺麗さで格付けが済んでしまうように……ノラは敗北する。


 ヤヒコ、そして此度のシルバ。格下と考えていたヒューマンに実質的な連敗。


 この敗北、この屈辱がノラにとって大きな傷として精神に深く刻まれた。


「さっきのあれ何?」


 ノラが去るとミアはシルバに近付き、ノラを怯ませた不可思議な言動について質問する。


「3割はマジの怒り。あいつのペースで言いたい放題されてるのは腹立ったからな。まあ、ホンマはアウルムの蜜蜂を仕込む為の芝居や」


「あ、やっぱり意図あったんだね。あの緊張感でしれっとそんなことしてるなんて抜け目ないな〜」


「性格的に俺が肩掴んだら、触れられたことに対してキレるのは読めてたからな。そこに意識が行ってたら反対側で何してるか分からんやろうと思ってな」


「これでヴァンパイアの拠点が分かるかな」


「途中で気付いたとしても、蜜蜂の動きはアウルムが大雑把に把握してるから足取りは分かるからな。つけとくだけなら損はない。気がついた頃には俺はここにはおらん」


「じゃあ一旦戻ろうか。この街でやるべきことって終わっちゃったようなものだもんね」


「手早く終わったと喜ぶべきか、問題が増えたと悲しむべきか微妙な収穫やけどな」

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