4話
ゲーティと戦ってから体内時計では1ヶ月が過ぎようとしていた。今いる階層は50層で森と岩山の階層だ。
さすがに50そうもの間を戦ってきた彩月は戦闘にはなれ自分の能力を最大限使用し魔物共を屠っている。
今のメインの武器は45層のボスからドロップされた日本刀
をさらに彩月の血と魔力で強化したものをつかっている。
武器 :刀 天叢雲剣
どこからかさまよってきた名刀 。刀身は黒く刃文は赤い
(この名前は聞いた事あります。日本の伝承とされる神剣ですね、本当にあったとは)
そんなことを考えていると彩月は感知で魔物が引っかかった。まえを見ると寛いでいるであろう地竜アースドラゴンの群れが一斉に顔を上げ、彩月に視線が集まる。
「げっ、なんでこんなにいるのー!?」
あまりの情況に彩月も生唾を飲む。
そして8体の地竜アースドラゴンが彩月に向かって走り出した。思わずで風魔法で飛び上がった。
ちなみに魔法はイメージが大事だと分かっているので魔物を倒しながら魔法の、基本属性はだいたい理解し使えるようになった。彩月は天才だった。
地竜アースドラゴンは届かない彩月に向かって顔を目一杯に上げ咆哮をあげる。高さ十メートルほどの高さに浮遊した彩月は、地竜アースドラゴンの群れを上から眺める。
「これだけ集まると壮大だなぁ……どうやって倒そうか……魔法?普通に刀で切り下ろすか?でも数多いいしなー」
彩月は両手に魔力を込めていく。いつも放っているよりも魔力を凝縮し、魔法を放った。
『ブラットバレット』
彩月が呟くとの周りには数百を超える血の塊が現れる。
そして一斉に地竜アースドラゴンに襲いかかる。
頭を貫通するものや、身体を貫通するもの、悲鳴にも聞こえる鳴き声が草原に響き渡った。
彩月が三度の魔法を放ち終わった頃には、動く魔物は一体もいなかった。
「肉がいっぱいだー!」
彩月はお腹が空いていたため唾を出しながら上空から降りた。本当に女の子か気になるのだが、お腹すいていたので仕方がないのだろうか。
そして死に絶えた地竜アースドラゴンを次々と捌く。
岩山に向かって収納しながら近づいていくと、彩月の感知が反応した。
いきなり地響きが起き、地竜アースドラゴンが囲っていた小さい岩山が動き出す。
岩山が持ち上がり手足が出て最後に首が出てくる。
全長は五十メートルを超えるであろうか。顔はドラゴンというよりワニみたいな顔をし、五メートルほどの太い首をもち、岩山のような甲羅を背負った魔物であった。
彩月は知らないが、この魔物は岩竜ロックドラゴンといい、魔物のランクではディザスター級とされる。
魔物の大きさもさる事ながら、分厚い岩山のような甲羅に覆われており、魔法も剣技もほとんど通用しない。
動きはゆっくりだが、行動を遮れる者は誰もおらず、伝説級とされている魔物であった。
もし街でこの岩竜ロックドラゴンが現れたら確実に壊滅するであろう。
Aランク冒険者パーティで対処ができるかの存在だ。
岩竜ロックドラゴンは周りの惨状をゆっくりと見渡し、そして彩月に視線を送った。
その目は憎悪に満ちたように一直線に彩月を見つめ、大きな口をゆっくりと開く。
その口からは人の頭サイズはあろうかという岩がいくつも放たれた。
「あぶなぁっ」
いきなり放たれた魔法に彩月は驚き飛んだ。。
そして少し離れたところから、彩月は岩竜ロックドラゴンの全体を見渡した。
「こんなでかいのがいるんだね……異世界ってすごい! でも……どうやって倒すんだろ……あと肉とか美味しいのかな?」
飛んだことで、岩竜ロックドラゴンは彩月を見失いゆっくりと首を回し標的を探していく。そんな中、カインは背中の岩山の甲羅の上に立ち、倒し方を考えるのであった。
岩竜ロックドラゴンの背に乗り彩月は倒し方について考えていた。
「やっぱり首切っちゃうのが一番早いかな……」
彩月のことを探すために首を伸ばした岩竜ロックドラゴンを後ろから眺めながら彩月は呟いた。
五メートルほどの太さのある首は岩に覆われいかにも堅そうに見える。そんな首に彩月は刀をだし一振をする。
そして放たれた斬撃は一直線に岩竜ロックドラゴンの首に吸い込まれていった。
斬撃は首を通り抜けそのまま、見えなくなるまで飛んでいった。そして、見回していた首の動きが止まり、重力のままに切断面がズレていく。
ズド――――ン……
足腰も崩れ去り、首と一緒にその巨体が倒しれ込んでいった。
「あれ……一発で終わっちゃった……ここの魔物って弱いのかな?このレベルで処刑所って嘘でしょ?」
予想外の展開に彩月も疑問に思いながら、岩竜ロックドラゴンの背から飛び降りた。
すでに死骸となった魔物を見上げながら、その大きさに感心しながらも彩月はヨダレを垂らしていたため何を考えているか分かるだろう。
彩月は刀をだし岩竜ロックドラゴンの周りの肉を削ぎ落とした。
「うわーうまそぉー!真っ赤な綺麗な肉だ!」
彩月は処理をしながら目を輝かせて肉を見つめていた。
この世界では魔力が多く含むほど美味しいとされておりこの岩竜ロックドラゴンは長生きしていたためそれが蓄えられ普通の肉とは比べ物にならないぐらい美味しいだろう。
王族貴族ですら喉から手が出るほど欲しがるだろう。
「完成!」
焚き火をし彩月は女子とも言えないような食べっぷりをする。
「あー今日は疲れたな食べ終わったらねようか」
このダンジョンにきてから生活は激変はしたもののお得意の超メンタルで、気にせずこの生活を続けている。
食事が終わり彩月は木にのぼり仰向けになると規則正しい寝息をたてながら彩月の一日は終わった。
起きたらまた、森を探索しているとこの層のボス部屋を見つけた。扉を開けると神殿とも言えるような広いホールに出た。十メートルを超える大きさの黒い龍が横たわっていた。
闇より深い色をした黒で鱗全体が黒い怪しい光を放っているように錯角が起こる。
彩月の存在に気付いた黒い龍は閉じていた瞼を開き、彩月を見つめた。金色の瞳だ。
「この魔力は最初にあった魔物か。まさか龍がボスなんて……くぅーおいしいだろーな!」
今までに出会った事のない程の魔力を放ちながら佇んでいる黒い龍に彩月は唾を飲みこむ。だが、同時に美味しい肉だろうと想像を膨らませる。
『貴様人間かなぜここに来た』
「え?」
突然どこからか話かけられた彩月は驚き声を上げた。
『何を驚いている何故ここに来たか聞いているのだが』
「まさか龍が人間の言葉を喋れるとは思いませんでしたので」
『我らは長命種人間の言葉を理解するのは簡単だ』
「そうですか。私はこのダンジョンに飛ばされました。
魔物に殺されろってね。そして私は生き残るためにここに来たました」
『そうか人間がここまで来るとは褒めておこう。だが、ここから先は行けないと思え我が魔王様の下僕にして龍族の頂点の我が腹の足しにしてやる』
「やはりこの先に魔王がいるんですか。私はどうでもいいんですけどね」
彩月はそういい刀を手に構え全身に魔力を流し戦闘態勢に入る。
『我の前に経つか面白い人間だお前が抵抗しなければ魔王様に献上するのに。惜しいな』
『グルゥアア』
龍は雄叫びを上げ彩月を睨みつける。
彩月はこの威圧をあび冷や汗をかいた今まで戦った魔物よりも数段上の存在だと理解させられた。
荒々しい魔力で気を抜いたら意識を失いそうなほどの威圧だ。
名前:アジ・ダハーカ
種族:龍
称号:頂点に君臨せし龍王
魔法:〈龍魔法〉〈全属性魔法〉〈暗黒魔法〉
権能:『アスモデウス』
・重力支配・解析鑑定
常用スキル...『龍王覇気』『万能感知』『多重結界』
戦闘スキル...『法則操作(重)』
耐性:物理攻撃耐性 魔法攻撃耐性 自然影響無効 精神攻撃無効
(つよすぎるでしょ)
さすがに今までと戦ってきた魔物より格上すぎて1歩も動けない。
『来ないのかじゃあ我から行くとしよう』
龍は体をうねらせて空中に飛ぶ。すると何をしたのか
彩月の体が重くなった。
「くっなにこれおもすぎるでしょ。魔法?いや権能か!」
『ククっよく分かったなだが、貴様はこの状況をどうする?諦めて我らに屈服するか?』
「ははっそれもいいかも」
『そうかそうか。いっしょにくるか?』
「それも楽しそうだ。報酬として世界の半分とかくれるの?」
『ククっそれは面白い貴様は本当に面白い!だが━━』
「ちょっと待てよ」
『むっ』
彩月はさっきまでの雰囲気と違くなったそれに気づいた龍王は一旦黙り彩月の言葉に耳を傾けた。普通は無視して話すのだろうが、それをさせないほどの威圧を彩月は出した。
「それも、いいけど。私は半分貰うくらいなら私が全部貰いたいんだけど」
『なにを、言うかと思えばそんなの無理に決まってるいるだろう。我を倒せない癖して世界を貰うだと舐めるなよ!!』
彩月の言葉が気に入らなかったのか、龍王はさらに威圧をつよめ彩月に向かいブレスを放とうとした。
『グオァアーーー』
彩月は落ち着いていた、目の前に5mを超えるような火球があるにも関わらず。
「朧琉 巌玥 」
刀を構え彩月が呟くといつの間にか火球は消滅した。
『なっっまさか我のブレスをそんな物で斬られるとは
ククッ先は無礼を働いたなでは、強き人間よ我らの仲間になれ』
「ヤダって言ってるじゃん。じゃあヤロうよ」
『はぁーっまぁよい、来い人間!!』
そこからは激しい戦いだった彩月が刀を振れば斬撃で神殿の一部が崩れ地面が揺れる。龍王は長い尻尾を使いしならせ彩月にぶつける。
「ぐぅっつよいね!」
彩月は諦めない力差は誰が見ても明らかなのだが、この世界で自由に生きるためにこの世界で1番強くなると決めたのだから。
「八華凌嵐」
彩月は一言呟いたあと刀を八連撃した、すると八枚の花びらが咲いたように見えた。
『がらァァァ』
さすがに効いたのか龍王は呻き声を上げた。
『なぜ諦めない人間!!』
「強くなりたいからだよ」
【個体名:沙川彩月の魂のレベルの上昇を確認しました、肉体を再構築します。そしてステータスも変化します】
名前:沙川彩月
種族:神人
称号:人間を超えし者
魔法:〈血液魔法〉〈原初魔法〉
権能:『カオス』
・万有具現・武器強化・分解 融合
『ウリエル』
・森羅万象・能力贈与・能力創造
常用スキル…『万能感知』『覇気』『万能変形』
戦闘スキル…『思念支配』『法則支配』『剣帝』『魔帝』
耐性:物理攻撃耐性 魔法攻撃耐性自然影響無効 状態異常無効 精神攻撃無効
(ふぅー体が軽いですね。ステータスの影響でしょうか?
少し身長が伸びた気がします)
『な、何が起きた』
「わからないです。ですが、貴方は私が美味しくいただきます」
『調子に乗るなよ!グルゥア!!!』
彩月は今までより速く動いた。20分以上経つと彩月の速さがどんどん上がり終いには龍王は彩月の動きに着いて来れなくなった。
『なんなのだ貴様は!』
「私は私だよ。じゃあさようなら竜王さん」
『なっ!』
彩月はただ刀を振っただけで龍王の首を落とした。
まさか斬られると思わなかった龍王は何も出来なかった。
「やったぁー!勝ったぞ!」
彩月は殺したばかりの龍王を斬りながら勝利の宴を1人でしていた。
「ななにこれぇぇぇぇ!うまちゅぎるうー」
岩竜ロックドラゴンの肉でも食べ飽きず龍王の肉までも焼いて食べていた。
魔力含有量が多ければ多いい程美味しくなると同時に力も強くなるのだが、彩月は人知れず強くなっていた。