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紅一点
「き、木村君!」
「なんだ!どうした!」
「サバの味噌缶詰ってまるこみたいゲーリー!オーバー!」
「なんじゃそりゃああ!」
「とにかくやばい!避難せよ!オーバー!」
走る二人、追ってくる黒い影
「・・・・大変だ!」
「どうした!」
「やつら、あたし達と同じスピードで迫ってくるわ!」
「そ、それじゃあ逃げ切れないじゃないか!」
走っても、走っても、彼らは追いかけてくる。
「ちくしょう。もう俺の足、限界だ!」
「あぁ、木村君」
……
…………
木村くんと山口さんは今日も避難訓練を行う。
絶対に逃げられない己の影を敵に見立て、まさに追いつめられることに成功した!
「木村君、、君のことは一生忘れないよ」
「山口さん、、俺、まだ死んでない」
「はいはい!そこのお二人さん!そこまで!」
突然現れた緑の影
そいつの名は緑の学畜
「妄想が漏れているぞ。私は斎藤だ。何度言ったら覚えられるんだ。職員室まできなさい」
「・・・はい」
ちなみにこの鱈の星学園の体操服は緑色である。
体育教師斎藤は常に緑色に発光している。飽きないのだろうか
・・・そんな、平穏な日々があったんだよ、うん。あったんだ、、