6.砂漠に佇む王
レイ「これはどういうことだ...。」
ナルトロス「貴様らの持つ黒い力と同じじゃよ。儂はそれが砂であるだけ。」
ーー"砂嵐"
レイ「まずい、これはどうやって...。」
ナルトロス「砂は自由自在、想像力次第では何にでも成りうる。」
レイ「おおぉぉぉぉ!!!」
砂嵐に向かって走り出す。
ナルトロス「何を考えている..。」
砂嵐の前で地面に手をつき、大きな壁を立てる。
それを湾曲に変化させ、砂嵐に向かって投げる。
砂嵐はいとも簡単に消え去る。
ナルトロス「ほう。」
レイ「砂なんて怖くねぇからよ。」
今度は砂の王に向かって駆け出す。
ナルトロス「考えもなしに突っ込んでくるだけ。単純すぎるぞ。"斬り砂痲"」
横に広がった砂の斬撃が、レイに向かってくる。
このままだと防戦一方だ。
さぁ、どうやってこの状況を巻き返すか。
レイ「くっ!」
かなりギリギリで避ける。
ナルトロス「まだまだ行くぞ。連続斬り砂痲!」
レイ「今度は連撃かよ!」
避けることで精一杯。仕返しの'し'の字もない。
やべぇ、間に合わねぇ...。
こうなったらイチかバチか、タイミングを合わせてあの砂斬撃を変えるしかねぇ!
レイの手に触れるまで三秒
3...
2...
1...
その瞬間、砂斬撃をすべて切り裂いた。
ナルトロス「何が起こった..。」
レイ「なに、簡単な原理だよ。切れ味の鋭い砂の斬撃の素材を鋼鉄に変えただけだ。」
ナルトロス「ほう、物質の変化もできるのか。」
レイ「何だ?欲しくなったか?」
挑発するような目で見つめる。
ナルトロス「ああ、欲しいものはすべて手に入れる。貴様も必ず潰し、我が下僕としてやろう。」
レイ「俺は誰の下にもつかない。」
ナルトロス「ふん、結果が全てだ。」
レイは、右腕を黒いカラスの腕に変える。
レイ「てめぇは俺がぶっ潰す。」
ナルトロス「御託はいらぬ、さっさとかかって来い。」
長く感じる沈黙が流れる。
ドンッ!
先に動いたのは、レイだった。
鋼鉄の双刃槍でナルトロスに向かって駆け出す。
レイ「うおぉぉぉぉ!!」
ナルトロス「学ばぬ餓鬼だ。」
"連続斬り砂痲"!
レイは何発も何発も切り裂いていく。
この攻略は可能。
そして、一瞬のスキをついて腹部の巨大な一撃を加える。
手応えありだ。
ナルトロス「悪くはないが、まだまだじゃのう。」
レイ「黙りやがれ。」
ナルトロス「まぁ、死んでもよいか。そろそろ終わらせるとしよう。」
"黄金の砂像"
レイ「デカすぎねぇか...。」
ナルトロス「儂も忙しいのだ、これで終わらせようぞ!」




