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こぼれ話その2 開拓村へようこそ。後編


投稿するまで間が空いたのに読んで下さってる方、本当に有難うございます。


感謝感謝です。



 ここからは村生活……その裏面の説明だ。



 この世界の村人は……少なくとも僕が住むこのスピリの村の住人は、とても意識高い系だ。ちょっと引くぐらいには意識が高い。立派な志を持ってて子はそれを継承してまた立派な村人になる。

 でも、見方を変えればその志の高さは、義務教育がある訳でもないのに自然に学び取って身につけてしまえる程に……『洒落にならないほど厳しい環境がここにはある。』ということの裏返しでもあるのだ。


 正確な方角が掴みにくい上に魔物という脅威に晒されているこの世界の人々にとっては、近場にある見晴らしのいい平地であっても人の領域から外れればそこは魔物の行動範囲。『危険地帯』だ。森の中とくれば、一歩踏み込めばそこは『魔境』。さらに踏み込めば『地獄』。命が軽い世界。だからみんな何かを残したいんだろう。いつ死んでもおかしくないという『現実』を多分、よく理解しているんだ。


 それに、脅威は魔物だけではない。盗賊などの犯罪者など、人間の方がよほど脅威だと言う村人もいる。


  だから、ただの善人ではいられない。


 余所者に心を中々許さないし、たとえ心を許した仲間であっても……助けられないと踏んだら二次災害を避けるため即座に見限る。そんな犠牲の上に成りたつ団結を乱す者がいたなら徹底して許さない。異端者扱いして容赦なく集団から爪弾く。村八分や追放だけで済むならいいが処刑すら視野に入れる。


 ある一定のラインを越えると、家族だった関係性は裏返る。そして人の命はすこぶる軽く扱われてしまうのだ。

 潜在意識の中に先程述べた『この世界の現実』という大義名分があるために、ただの村人であってもそれを隠れ蓑にして残酷な行為も軽々と自己正当化してしまう傾向がある。


 大義名分に出来るほど立派な目的意識がある分、それが『正義』にまで昇華されてしまってはもう、依怙地というレベルではなくなる。ある種の狂気。……そこは現実世界より怖いとこ。


 ええ、ゲームとは訳が違うわけですよ。これが現実………


 ……あ。…これ、ゲームだったわ。くうっ……。混乱するっ。

 

 この村の住人は……いやこの世界の住人は、個人ではなく、村とか町とか国とか世界とか……そんな集団規模というか、枠の大きい物差しでしか人を見れなくなってるきらいがある。その枠が大きくなればなるほどに非情さを発揮する。


 『人員』は最優先に大事にされてはいるが、はたして『人命』として大事にされてるかと言えば僕の感覚では疑問だな。

 『あくまで資源として』大事にしてるだけなように、僕には思えてならない。

 この、力が支配する厳しい世界で、一人で生きていける程の強者というのはほんの一握り。


(その強者達だってその力を見込まれると社会の中の一つの歯車として否応なく取り込まれてるみたいだし……)


 『人は一人で生きていけない』というのは、この世界では『美談をまとめるための決めゼリフ』ではなく、切なる現実なのだ。だから仕方がないことなのかもしれないが………。


 思い切って告白すれば、


(ホント、これ、ナイショなんだけど)


 僕はこの村に馴染めない。


(正直、嫌い、なのかも……)


 いやそれもわからない。揺れ動いてる。  

 でも村人達と親しげに話してるようで内心では少し違うのは、確かだ。


 アレ?僕ゲームしてんだよねコレ?あれれ?ゲームの枠超えてるよなこんな悩み。

 ……まあ、確かに僕はそんなシビアな世界にゲームプレイをしにきてるわけなんだから、不純なのは一方的にこっちだよね。

 それに対しては負い目を感じる時もあるよ。それも正直なところかな。


 でもな〜………いや、もういいです。もう諦めました悟りました慣れないけど。これもこのゲームの仕様だと考えたいとオモイマス。


 まあ、色々言ったけど、受ける印象も、その土地土地で違うのかもしれないしね。住む場所によっては、支配する領主の性質でこういった住人の気風なんかも簡単に変わりそうだしね。


 そうだな…。この世界は深い。


 確かな歴史を感じる。


 だから一言では言い表せるもんでは……うん。ない。きっと。


 だからこそ早く独り立ちしなきゃなと思うわけで……そう、早く独り立ちして……………………








 旅に出たあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああーい!


 冒険(ゲーム)したいよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおーーーぇ!!


 何このチュートリアルなっっっげえよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおーーーーーぅ!!


………ゼェ……ゼェ…


……ゴホン。


 まあ……とにかく、僕が言いたいのはデスネ……うーん。


 色々とこの世界のことを学んできてカルチャーショックとかもあった。

 そしてゲームプレイヤーである僕は、ハッキリ言って浮いてる部分もあったりします。それでも言いたい。このセリフ。


『落ちこんだりもしたけれど、私は元気です。』


 ……え?これまずかった?まあ今更でしょ?


 あと、この世界の両親は……うん。いい人だ。

 

 いい人達なので。なので。なので。

 なんとゆーか………僕はゲーム感覚を残しつつ村に馴染めない気持ちありつつも、ケッコーこの世界に……


 感情移入も、しちゃってます。


 このゲーム、説明会で聞いてた以上だ。とにかくリアルに『人』が生きてる。

 この『微妙なようで決定的に馴染みにくい世の中』を作りあげてるところなんか、もう、もう、もう、特にそうだ。


 リアルだ〜リアル過ぎる〜〜怖いくらいリアル〜。


 こんな世界は『生きてる人間』にしか作れないわ〜。


 ……ゲームでまでそうとか……ホントやめてほしい。


 だからこそ負けたくないという気持ちが僕にはあるのかも。

 なんとゆーか、現実世界からゲームに逃げ込んでおいてなんだけど、ゲームでまで引きこもりたくは、なかったのかも。

 僕は、これ以上引き下がりたく、なかったのかも。 

 とか色々言いつつそうやってこんな僕が頑張れてるのは、結局これがゲームだったからなのかも。

 それに、村人達も……前半で述べた通り善人ではある………のかも?

 いやもしかしたらコレ、リアルで生きてた時以上に、感情移入してしまってる……………のかも?それはそれでやっぱヤバイような。


……まあ、ホント、村人に関しては結局の頑固で処置無しな感じなんだけどね。キチンとコミュニケーションとれてるかな?と思え始めたのはほんと最近。


 いあー。ほんっとうに頑固だよー。村の人ー。そして僕頑張ったよー。苦労したよー?


 え?その話はしないよ?なんたって面白くないから。


 とにかくせめてこのチュートリアル(独り立ちまでの成長過程)の間くらいは、僕も大人しくしてなきゃね。

 しっかりと住人でいようと思う。この村の。そして受け止めようと思う。この村を。


 でないと村の外に出たあと待ってる『異世界社会の荒波』にどう対応するかとか、確実に苦労すると思うし。

 何コレ普通に社会勉強しちゃってんなあ僕!ゲームしにきてるはずがおかしいなあアハアハアハハハ。………はあ~……


 まあ、大雑把だけど僕が今生きてるこの環境を知ってもらおうかなと思って。


 あー、うん。ここで『生きて』ます。僕は。

 もう随分と前から、『プレイする』っていう枠からハミ出しちゃってる。もう認める。白状する。


 まあ、あの、とにかく。僕が今住んでる村に関する説明回なのでした。




 評価ポイントよろしくです(*^^*)


 今回のお話は時系列で言うとジン君が11~〜12歳くらい。村の人達に認められてるけどジン君本人はまだ半信半疑な頃、『村大好き人間』になる前の頃ですね。


 こういった外伝的な話はまだストックありますがホント走り書きというかんじなので…もう少し見れる文章に清書しないとお見せ出来るものにはなりません。


 また清書出来たら投稿します。


 まずは第二部開始が優先だと思っているので…とにかく頑張りますねっ。


 それでは、またお会い出来る時を楽しみにしつつ……



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