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転生ライフオンライン〜ネタ枠種族の『ハードエルフ』はチュートリアルからハードモード。  作者: 末廣刈 冨士一
第二章 チュートリアルと愉快な仲間たち
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第10話 ある〜日♪チュートリアルのなっか♪ゴブさんに♫出あ〜〜たたたたた!ほあっちゃあああっ!!


 ブクマ、評価いつも皆さん有難う御座います\(^o^)/


 この小説は主人公視点の一人称で語られる小説です。


 ですのでその時々の主人公のテンションで文体が変わります。


 もし読みにくいと感じる時ありましたら、予めに。


 ゴメンナサイm(_ _)m



「ある〜日♪森のなっか♪魔物に♪であ〜った♪薬材さっがす♪もっりっの〜み〜ち〜♪魔物に〜であ〜った〜♪」

 

 著作権的色々に触れる可能性……?『異世界だし多分大丈夫なんじゃね?』と特に根拠もなくスルー。


 そして無駄に大声かつ無駄に良い声で歌い上げる。

 歌いながら森の中を突き進む。

 ズンズンズンズン突き進む。


「ゴブリンさん♪お逃げなっさ……おっ。」


 この世界には何故か太陽も月もない。

 太陽も月もないから方角は非常につかみにくい。

 『迷子になりやすい』というのは恥でもなんでもない。

 この世界の人間のデフォルトだ。


 その上危険溢れる外部へと足を伸ばす者の方が少なく、方角を探るノウハウが身に付きにくいため、方向感覚に優れる者は圧倒的に少数派なのだ。

 よって『天然資源の宝庫』とされていても『子供が森の中に一人で足を踏み入れるなど、正気の沙汰ではない』とされている。


 だけど僕は気にせず突き進む。

 ズンズンズンズン突き進む。


「うえーい♪罠に獲物がかかっとる〜〜!♪」


 ゲームプレイヤーの感覚で言えば普通、森って『エンカウント率が上昇するので経験値稼ぎの効率がいい』とされる場所だよね。


「おーしおしおし!ベルセル()ゲット〜アンド鱗粉採取〜アーンド、リリ〜ス♪またお願いしますね♪ベルセル蛾さん♪」


 だけどこの世界の住人にとって森とは、どんな森でも『迷いの森』であり、『魔の森』だ。

 一歩踏み入るだけでそこは魔境、さらにと進むなら地獄に向かう覚悟を迫られる。


 そんな領域に効率云々を求める段階で『馬鹿なんじゃね?』とか言われるから。プレイヤーの皆さんは注意すること。

 下手すると警戒されるし、警戒されると村八分対象にされちゃうぞ♪怖い怖い。


「スタンマクスの実は……よし。これくらいでいいだろ…」


 まあ、確かに…地球で見た森とこの世界で見る森は随分と印象が違うな。

 いや、『随分』…ていうのは控え目な表現だね。

 もうね。生えてる樹木のサイズ感からして物凄くおかしいから。縄文杉(知らない人はググってみよう!)レベルなのが普通に群生してるエリアもあるし、その一本一本の幹や枝や根の太さとかその強弱とか捻じれ具合だとか、人面を思わすような醜い瘤にまみれてることもあって、それぞれ自我とか持ってそうなレベルで不気味。


 実際トレント的な魔物も混じってるんじゃないかな。

 見てるこっちの精神を侵しに来てる感じが物凄くするもの。


 茂る葉や実も、大きさや形や色までも不揃いで変。

 生態とか真面目に想像したりするのは止めといた方がいい。

 地球の自然の理から外れ過ぎてて正常な感覚でいられなくなっちゃうだろうから。

 太陽は元々ない世界だけど、謎システムのお陰でこの時間帯なら空から光が降り注いでる筈。

 なのに、執拗に伸びて絡まる枝達と、密にひしめき合う葉達が頭上に重くかぶさってて、夜手前な感じでこの森を昏くしてる。


 でも隠れているので目に見えないが、ひしめく命の密度もこれまた桁違いなので。うん、ひっそりとした感じは皆無だね。

 あと潜んでるはずのその命の一つ一つの存在感も…なんかおかしい。なんというか…『蠢いてる』というのが正しい表現。

 もし常人がこの森を数時間彷徨えば、その『見えない存在感』に恐怖して発狂しちゃうこと請け合い。


 この世界の森って、まさしくの人外魔境。


 …らしいんだけどね。


 僕はあえて暢気に鼻歌を熱唱するのさ。

 天然薬材を探して散策するのさ。

 ズンズンズンズン散策するのさ。


「お。チュンドック(だけ)見っけ♪」


 キョロキョロと余所見しながらでも平気さー。


 もはや僕にとってここは『勝手知ったる裏山の雑木林』という認識に成り果ててる。……おっ。


「ネコケ草。……はまだ家に沢山あるし、いいかな……っておおお!?珍しいなオイ!ゴリン(じゅ)に花が咲いてるよ!これは是非とも採取せねばなるまいて♪」


 うん。さっきから僕が採取してるアレコレ。

 名前からして少しヤバイ成分あるなって察してる人。


 君、凄い。


 そう、実はコレ、どれもこれも毒物または劇物だ。だから他の村人からは見向きもされない。だから僕が独占、採り放題。


 うひょー♪





 僕の魔法の師匠である『アズミおばさん』は人嫌い……つかヒューマ嫌いが激しいのでこんな森の中で一人暮らしをしてる。

 

 僕は今その『アズミおばさん()』に向かってるわけ。魔法を教えてもらうためだ。毎日通ってる。


 勿論、父さんと母さんにはこの『森通い』を最初、内緒にしてた。それもあって森の中に毎日通うのは最初おっかなびっくりだった。……まあ、今ではバレてしまってるわけなんだけど。

 父さんは僕の身体の事情も、剣の腕前も知ってるからね。意外とすんなり許してくれた。助かってる。 


 そうなると人間、勝手なもので。


 今度は面倒くさいと思うようになった……んだけど、この道中を有効利用することを思い付いてからは罠の設置とその確認や天然薬材の採取にと、『有意義な時間』として僕は楽しんでる。【採取】スキルとか、他にも色々スキル上がったしね。一石二鳥だなー。


 とにかく僕にとってこれは大事な日課であり、両親や村人の目から逃れてハイテンションな自分を解放できる、貴重な時間でもあるのだっ!


 と言っても、別に油断してるわけではない。

 

 ガツン!


「甘いって。」  


「ギぃ!?」


 採取しようと腰をかがめつつあった無防備な僕の背後から、無遠慮に襲いかかってきた棍棒。それを振り向かず剣を頭上に掲げ、受け止める……剣越しに伝わるのは襲いかかって来た敵の動揺…この未熟者め。


 ドっ!「ギャ!?」


 屈めようとしていた腰をさらに沈める。ついで、身体を回転。…させながら受け止めていた棍棒…剣を絡め取りあげる。回転ついでに足払い。敵の足もついでだ。刈りあげる。

 武器を奪われた腕が泳ぐ。払われた足が浮く。敵の体勢は崩れた。それも致命的に。その顎を斜め下から掌底で迎え…かち上げるッ!


 ガゴぉ!「ギャごっ!」


 敵の足裏が地から離れた。もう死に体というやつだ。だが彼我の距離は至近。というわけで剣を振るには不向きな間合い。

 ならばとコンパクトに剣を振る。振りが小さい上に剣はまだ鞘に収めたまま。当然スピードが削がれ威力も乗らない。

 ならばならばと下半身を伸ばして上半身を畳み込む。一本背負いに似た動き。剣圧の足しにするためだ。小さな半円軌道、沿って疾る剣筋。相手の首筋……よし、ヒット。


 まあ死なない程度に加減はした。


 ドシぃっ!「ギャわばぁ!」


 まだ終わらさない。なぜなら『躾け』は始まったばかりだ。

 先程浮いた敵の足裏。片方が地に辿り着く。だがそこまでだ。両足は許さない。さっきとは反対の動き。剣を引きながら膝を曲げ、腰を落とし、上半身を跳ね起こす…反動に便乗しての…カエル飛び!


 頭頂部による頭突き。顎へ追撃!


 ゴガッ!「ギャブ!」


 さっきより大きく跳ね上がる敵の顎。歯が何本か散り飛んだ。

 身体ごとかち上げられ、またも浮き上がる敵の両足。釣られて伸び上がる身体、晒されたドテッ腹。


 そんな無防備な隙は埋めておこう。

 この場合は…膝蹴りをチョイスだ。


 ドフぅっ!「ギャぶぉ!」


 敵の身体はくの字に折れる。まだ浮いたまま。空中コンボは終わらない。剣持たぬ左の拳でとりあえず連打連打。あ。あんま遠くに行くなよ。しょうがない、剣撃も混ぜとく。


 「ほぉおおお!!」ドドドド!「ギャボボボ……ッ!」


 なんなら蹴りも混ぜようねー。ほらほら交互に連打連打連打………


「あ〜たたたたたたたたたたたたたたたたたたたたた!」ドガガガドガガドガガガドガドドガガドガンドガガ……「ギャボボギャボボギャボボボギャボギャギ」


 そしてトドメのサイドキックぅっ!


「ほおあっちゃあああああああ!!」


 ドガアあァッ!


「ギでぶぅウゥゥ!」


「ヒャッハーする相手を間違えたな…」


 哀れなゴブリンソルジャーが吹っ飛んで往く




 …のを、受け止めたのは大きな影。通常のゴブリンとは明らかに違う大きさだな。新たな敵か?


 ホブゴブリンさんの登場だ。


 ゴブソルジャーを抱きかかえるそいつに向けて僕は怯まずビシッと指差し、決めゼリフ。


「そいつはもう…………いや、まだ死んでないけど。」


 ……………………


 ………………


 …………うん。このネタは世代じゃないらしい。


(……僕もそうなんだけど)


「……つーかさ。」

 

 もとい、お説教タイム。


「よりにもよって僕を襲うとか…そいつ新入りなの?『ゴブちゃん』。ちゃんと教育してくんなきゃ困るんだけど?後でちゃんと言っといてね。『アソコ行くとめっちゃボコられるから近づいちゃ駄目』って。」


 特徴的なX(ペケ)字の古傷が残る額をペコペコと下げて了解と謝罪を丁寧に表現するホブゴブリンこと、『ゴブちゃん』。小言を言いながらも、そんな素直な彼の姿に僕は毎回ほだされてしまう。


 腰袋から引っ張りだしたのは粗末な出来の小袋。それををポイと放り投げた。小袋はゴブちゃんの額にあるX(ペケ)字傷に一度当たって、彼がお姫様抱っこしていたゴブソルジャーの腹の上に着地。


 それを見て不思議そうな顔をするゴブちゃん。


 僕は言った。


「それ、使いなよ。水に溶かして飲ますといいよ。」


 小袋の中身は薬草をすり潰して薬効成分のみをスキルで【抽出】した凝縮回復薬だ。


(水に溶かさなくてもいいかな。)


 粉末を振りかけるだけで低レベルゴブリンなら十分回復するだろう。僕の自信作だ。


「ゴ、ゴブフウゥぅ……っ」


(いや、ゴブ言語分からないから。)


『ああ…こんな気遣いまでして頂いて……本当に恐縮です!…そして本当に、有難う御座いますうう!』


 と、ゴブちゃんが涙ながらに感激してる……という副音声を勝手に捏造しつつ。


「くれぐれも人間を襲っちゃ駄目だぞーじゃなきゃ僕、狩らなきゃいけなくなるしーそれは困るしイヤだからー」


 と、同胞を抱きかかえて丸まったゴブちゃんの背中に声をかけた。


 そしてそのまま、その背中が繁みの中へと完全に消えるまで僕は見送るのだった。


「ゴブちゃん……あいつ強いし頭いいのに未だ『ホブゴブリンセイバー』なんだよなー…。ゴブちゃんが『キング』になるならこの森も少しは安全になるのに…やっぱアレかなー。ランクアップ出来ないのは優しすぎるあの性格が原因なのかな……」


 とか言いながら諸問題から目を逸らす。


(…もとい、やっぱ気になるのでステータスチェックする僕…)


「いや……やっぱこれが原因か……」




▲▼▲▼▲ステータス▲▼▲▼▲


レベル2


名前 ジン

種族 ハードエルフ

年齢 12歳

職種 ー

 

称号 【不都合な存在】【魔剣使いの息子】【魔剣鍛冶師の息子】【狂戦士の息子】【不屈の生還者】【禁忌に触れた者】【スキルコレクター】【殺さずの破戒者】【異臭に囚われた者】【皮肉なる魔力学師】【特異種候補の的】【森の人気者】【村の人気者】【狼王候補】【ゴブリンキング(亜種)】

 ·

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(※能力値やスキル欄の表記はまた次の機会に(^^)/)

 ▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼



 【称号】が…うーん。



 なんか凄いことになってますな。



 


 ちゃんと有ります(笑)ステータス♪


 私は小説中にあるステータス凄い好きなので。


 でも描いてみると凄く大変ですし文字数食うし、


 この子がどんだけ強くなっていくのかというのもこの物語のキモなので。ですので。


 小出しで申し訳無いのですが演出の都合上、今回はこれくらいで。スミマセンm(_ _)m


というわけで次回!称号の詳細!

 

「チュートリアルから称号がてんこ盛りなんですけど。」


乞うご期待♪

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