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七月に入ると暑さで乾ききった第三グランドの地面から砂埃が舞う。数時間おきに水を撒くが地面はあっという間に干上がってしまう。先月まで水たまりだらけの場所だったとは思えない。
四軍にとっては参加券のない夏の高校野球神奈川県大会が始まっていた。気づかないふりをしながら、部員達はユニホームを真っ黒にして激しい練習に励む。
喉が渇く――
一、二軍にはマネージャーが付き、いつでも冷たい飲み物が用意されている。しかし、四軍は自分で持ち込んだ飲み物を大切に飲むだけだ。それがなくなれば球場に併設してある水飲み場で、生暖かくカルキ臭い水をたらふく飲むしかない。それでも真夏の太陽の下で飲む水は美味しく感じた。
汗でユニホームが重たくなる。袖で汗を拭きながら投球練習を続ける。
ミットに沈んだボールの重さが彼の成長の証。
このまま時間が止まっても悔いはない――
充実した青春を僕は味わっている
猛が話しかけてくる
「誠ちゃんのユニホーム、メルカリでこのまま売ったら高く売れるよね!」
何もかも台無しである。
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