17-5
「神様?」
そこには久々に見る神様の姿があった。
信じられないといった様子で海の神が神様の方を見る。手を俺から離すと立ち上がり、神様の方を向く。神様はゆっくりと海の神に近づくと、海の神に対してこう言った。
「何であんたが出てくるんだ?」
「私も出てくるつもりはなかった」
「それで何をするつもりだい?」
「あなたを殺すつもり。一時的にね」
「それで、君の目的に近づけるのか?」
「ええ、もちろん」
神様はそして涙を流しながら、こう続けた。
「あの子が関わらなければ、あなたは死ぬことはなかったのだけれどもね。ごめんなさいね」
「ああ、良いさ」
清々しく、諦めた海の神は両手を広げて、死を迎え入れる。
あの子?
それがだれかは分からないけども、神様にとって不都合が起きたことだけ分かった。
神様は海の神の胸に手を添えて、静かに創造主の力を使う。
次の瞬間、海の神の姿が消えた。
俺たちを囲む空間が崩壊し、森の景色があらわになる。涼しい風が吹いた。まだ夜になれず、はっきりと見えない月明りの中、神様が俺の方を向いたことが分かった。
「久々ね」
「久しぶりだな。どうして天界にいなかったんだ? せっかく会えると思ったのに」
「会いたくなかったから」
「なるほど。完結な理由だな」
「いろいろと事情があるのよ」
そう言って、神様は笑い、ああそうだと思い出したかのように。
「美女と遊んではいけない呪い。ずっと考え込んでいたみたいだけども、別にかけてないわよ?」
「何! そうだったのか。勿体ないことしたなぁ」
「例え出来ると分かっても、あなたは手なんか出せないチキンやろうでしょ」
「チキンやろうとはたまげたな」
「二人の子から好かれておきながらどっちにも手を出していないじゃない。というか女性の方からは逃げていたよね? そして小さい子の方とは仲良く。あなたにも特別な気持ちがあったみたいだけども。もしかしてロリコン?」
「それは否定したいけども、確かにはたから見たらロリコンだな」
久々の神様の蔑んだ目。
なんか懐かしすぎてうれしい。
「ドM?」
「ドMじゃない。俺はMでもSでもある」
「あ、うん」
「何で興味なさそうなんだよ」
神様はそう言って。
少しだけ悲しそうに。
「そろそろしたらお別れね」
「どういうことだ?」
「最後に」
俺の質問は無視ですか。
なんて思っていると、神様が興味深いことを教えてくれた。
「あなたがこれからするべきことを少しだけ教えてあげる」
多分18-5で終わります




