6-3
この街に来た。
神殿を見れた。
だからと言って、神様に出会えるわけじゃないことは分かっていた。
まあ、うん。なんだ。
どうして俺はこの街に来たんだ?
「それで、どうする?」
レナちゃんが聞いてくる。
レナちゃんの過去も気になるけども、聞くのはまだ、早い気がする。
俺も過去のこと聞かれたら、誤魔化すか嘘をつくしか出来ないからな、うん。
人の過去に触れて良いのは、その人が自ら過去を語り出した時だけだ。
「とりあえず、宿かな」
「宿?」
「今日は帰れないから」
その言葉に、レナちゃんは思いっきり驚き始める。
オロオロと慌てふためく。ふむ。予想だが、レナちゃんは宿で同じ部屋になると思っているのかも。
いや、自意識過剰かな?
「あ、もちろん。部屋は別だからな」
でも、念のため。
念のために一応、言っておこう。
すると、レナちゃんは驚いたようにまた慌てふためいた。
「…………だ」
「だ?」
「大丈夫。同じ部屋でも」
良かった。同じ部屋じゃなくて。
とか言って欲しかった。
あれ?誘われている?レナちゃんってこんなに積極的だったか?
おかしい。何かがおかしい。
俺の人生がおかしいぞ。こんなに良い思いができるわけがない。
「…………大丈夫だから」
「ごめん。ちょっと幻聴が聞こえたから」
「…………?」
なんて会話をして、俺とレナちゃんは神殿から離れようとした時。
「あの!」
大きな止めの声が聞こえて来た。
振り返ると、そこに神官の格好をした女性がいた。
「ルル様じゃありませんか?」
ストックがなくなりそうです。




