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5-2

状況を考えよう。

眼が覚めると、よく分からない場所だった。

天井が見える。窓が見える。そして、美少女が見える。

以上。

なるほど幻覚か。


「死んで、天国にでも行ったのか。なるほど、つまりこの美少女は天使か」


すると、その言葉の意味を理解したのか、美少女がオドオドし始めた。

嬉しいのか、誤解を解きたいけどもなんと話しかければ良いのか。

それが分かっていない様子。

小動物でちょっと可愛い。


「違うかもしれない」


そしてやっとで出た言葉はそんなのだった。

はい、分かってます。

ここが天国じゃないことは。

ええーい。面倒だから読心だ!


え!え!美少女⁉︎天使⁉︎誰が⁉︎

でも、この部屋私以外に誰もいないし。やっぱり私?

ううん、そんなことない。

きっとこの人は幻覚が見えているんだ。そうに違いない。脳をひどく打って。


騒がしい心だった。

これ以上見るのはやめよう。目の前の美少女と普通に接することが出来なくなってしまいそうだ。


「ここは?」


俺は上半身を起こし、辺りを見渡しながら、聞いて見る。

すると、また困ったように考え込んで。

美少女は小さく答えてくれる。


「私の家かも」

「君は?」

「私は」


そして、固まる。

また何か考え込む。


「レナ」


と思ったら答えてくれる。

レナちゃんか。多分年下だ。フィナさんとシンシアさんは歳が分からないからとりあえずさん付けだったけども、この子は別だ。

明らかに十代だ。

黒と茶を混ぜたような髪色。綺麗な肌。なるほど、年下もいいかもしれない。

というか、どうして俺は美女か美少女にしか会わないんだ?

ええ、分かります。運が良すぎる。どうせ神様の仕業だ。


「助けてくれたのか?ありがとう」


俺はあの戦いの後倒れたのを覚えている。そしてうっすらと知らない人を見たことも。

つまり、俺はこの子に助けられたのだ。

だから、とりあえず礼を言う。

すると、またオロオロし始める。


「ここに!」


レナちゃんが食器を取り出して。

そこにはスープがあった。


「飲んで」

「ありがとう」


そしてレナちゃんは部屋の外へ走って行った。

これがこの子との最初の出会い。

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