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4-1 神様の独り言2

神様。あんたの仕業だろ!

とあの子は心の中で言った。


「まあ、そうだけども。これはメインじゃない。メイン前の前菜のような課題。言い換えたら、課題のための課題」


神様はそう言って笑った。


「だって、今のままじゃ、メインの課題をクリアできそうに無いから。あなたじゃあれには勝てない。勝てる素質があるのに勝てないのは悲しいでしょう?」


神様は続ける。


「それに、この前菜の課題を機に様々なことに気づくと思う。様々なことに気づくのも大切。気づかないと先に進めない」


そう呟いて、ふと神様はフィナという女性の存在を思い出した。

そして、呪いのことも。

妙にあの子は、この呪いを気にしている様子だった。それが本当か否かを試したくて試せない様子だった。


「そう言えば、私。美女と遊べない呪いをかけたとか言ったけども。ごめんね。これは嘘なんだ。ううん、嘘じゃ無いか」


神様は小さく笑う。


「だって、私と比べたら、人間は皆劣るでしょう?美女とは遊べないけども、美女でなければ遊べる。だから、あなたはその子に手を出しても大丈夫よ?あなたにその度胸があれば、ね」


神様とは人を操る立場だ。

全ての人間を等しく平等に、ではなく、自身の我儘で。神様は世界を変えなくてはいけない。

これは神様の仕事の一つ。

だった。


「あの黒髪の子があの子のことを気にかけるのも時間の問題かな?今は二人。あと、何人必要かしら?将来の女神候補は多いに越したことはないからね。次の子も探さないと」


全ては神様の手の中で。

神様はずっと後継者を見守り続ける。

後継者が退屈で地上に降り立つことは既に分かっていた。

女神候補と出会うことも。

モンスターと戦うことも。

すべてが過保護な親のように。見守り続けたいと願う神様が力を使った結果、与えた課題。

それをどうやってクリアするかは後継者しだい。

そして死ねば元に戻すだけ。

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