表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/92

3-4

「お嬢様はお部屋にしばらくの間閉じこもってもらった。お嬢様はおまえにご執心のようだから」

「そうですか。それよりも、まずどうしてシンシアさんがここにいるのか聞きたいのですが」

「それはどうでも良いだろう?」


いや、良く無いです。

とは言えない。シンシアさんが怖い顔をしたのが背中からでもわかる。

でもね、シンシアさん。俺の心の声聞いてください。俺も意味がわからないんです。

どうしてシンシアさんが風呂に入ってきたの?何で俺の背中を洗っているの?

それはまあどうでも良い。いや、良くないけども、優先順位的に二つ目だ。

それよりも、はい?


「フィナさんがどうしたと?」

「だから、お前にご執心のようだと」

「つまり、それは」

「お前の事が好きみたいだ」


好き?

そんなそぶりあった?

無かったですよね?

おかしくないですが?

シンシアさんの言葉には矛盾があると思います。そんなことありえるわけがない。俺が言うんだ。間違いない。

だって、まだ出会って1日も経っていないよ?


「そんなバカな」

「お嬢様は、告白したと仰っていたが」

「それこそ、ないない」


告白されたら、さすがにわかります。バカな俺でもね。


「あなたに出会えて本当に良かったと仰ったと」

「それは言ってました」


スライムを倒した時だ。

うん?


「え?あれ告白だったんですか?」

「まさか、知らないのか?」

「はい」

「出会えて良かったは古くからある告白の言葉だ」


なるほど。毎日味噌汁作れと同じか。

そんな告白の言葉がこの世界にはあるのか。覚えておこう。

でも、まさかなあ。

モテない男筆頭の俺が、好かれていたとは。なんて勿体無い。何より、まだ神様の呪いが消せてない時に。

もしも手を出したらどうなるのだろう?

案外、神様のあの言葉は嘘だったりして。


「そうだ。どうして私が背中を洗いにきたのかと聞いたな」


少しだけ、シンシアさんの声のトーンが下がった。


「はい」

「無防備なお前を殺すためだ」


その言葉とともに、冷たい刃物が首筋に当たった。

あれ、なにこの状況?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ