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スマホで書いていますので見づらい箇所があるかもしれません。
誤字脱字などありましたら教えてください。
気付いたら目の前には美しい女性がいた。
場所は真っ白な空間。神殿のような場所みたいだ。
床も天井も柱もどれも真っ白。
意味が分からん。どういうことだ?
ちょっと考えてみよう。
就活が失敗して、パート生活をしながら無駄に生きて、生きて。酒のおつまみがなくなったから雪が降る中、おつまみを買いにコンビニに行ったとこまでは覚えている。
そのあとはなんだっただろうか。
まあ、良いや。
それよりも、目の前の美女だ。
綺麗なブロンドの女性。肌は真っ白。髪の毛ツヤツヤ。スタイル抜群。100点満点中95点。残りの5点は髪色が好みじゃないから。やっぱ彼女にするなら黒髪だよな。彼女できたことないけども。
美女と目が合う。ニッコリと微笑む。
ああ〜。心が癒される。生きている内にこんな美女に微笑みかけられたら、死んでも良いや。
「もう、死んでいるけどもね」
なんて思っていると、美女が口を開いた。
はて?どういうことだ?
「いい加減、本題に入りたいのだけれども。良いかしら?」
「良いぞ」
親指を立てて、行動でも表す。
「コンビニを出たところまでは覚えているのでしょう?」
「ああ」
「その後、どうなったと思う?」
「さあ?」
「せめて少しは考えるそぶりをしてくれないかしら」
と言われたものだから、ちょっと考えてみる。
コンビニを出た後。コンビニを出た後。街灯が綺麗だなあとは思った。毎度のことだけど。そんで何事もなく家について……。
着いてない?
「思い出した?」
「思い出した。思い出した。酔ってたから、そのまま道端で居眠りした」
「そう。そして、凍死した」
「凍死⁉︎」
なんて酷い死に方だ。間抜けにも程があるぞ。
「いや、ちょっと待て。死んだ?俺死んだのか?じゃあここは天国か?」
「よーく、考えなさい。あなた、天国に行ける自信おあり?」
「地獄の底に行っても良い人生でした」
悲しく、そして灰色の人生だった。何度イケメンを嫉妬しただろうか。
「それで、ここは天国じゃないとすると、どこなんだ?」
「厳密には違うけども、そうね。あなたが生まれ育った世界で言う所の、天界に近いかしら」
「天界?」
天界って、あの天界?つまりどういうこと?
「私は今、この世界で神様をしているわ」
「神様?」
訂正。美女ではなく、神様だった。通りで俺の思考を読んでいるかのような発言をしていたわけだ。
なるほど納得だ。
いや、ちょっと待て。
納得か?
神様が目の前にいるのだぞ。
なんだそれ。
理解できるのに理解できない不思議な感じだ。
「別に無理に理解しなくても良いわ。目の前に神様がいる事実を受け入れれば良い」
神様がそんなことを言う。
神様の言うことは聞くべきだ。取り敢えず、理解は諦めて、事実を受け入れようと思う。
「それで、神様は一体どうして。俺に何用で?」
「あなたを私の後継者にしようと思ったからよ」
へ?