魔法補助具論
だいぶリヴィア編のネタバレ要素が含まれています。
万が一、気になりそうならリヴィア編、第1話後にお読みください・・・それまでに、ほぼ黒猫を除いて書く予定です。
「最近はぶられて空気と成りつつあるレイチェルと」
「いつも縁の下の力持ち、お便利キャラのヘラクレイトスが」
「「二人で目立つ、唯一の場、魔術講座でーす。」」
「ということでエロ坊、最近どう?」
「相変わらず忙しい・・・パンドラいなかったら倒れてたかもしれん・・・」
「リア充爆発しろ!」
ということで、今回は、魔法補助具に関する説明です。
(・・・どこがということでなんだ?)
(無視)
えーと、魔法発動には補助具を用いるものと用いないものがあります。
ただし時間操作系魔法では補助具を用いることはあまりありません。
これは、時間という概念がボース定義に基ずき、非フェルミ系の特質をもつためにフェルミ粒子の塊である物質の概念が役に立たないためです。
反対に空間魔法では多用する傾向があります。
特に、空間を広げるときに接触部分の領域を決めるのがフェルミ粒子の空間定義と相性がよく急激に変化する空間内に含まれる、情報傾斜を制御しきれなくても補助具が消耗することでつじつまを合わせやすいのが最大の利点です。
「ねえ?今の解説だれ?」
「誰といいたいのは俺も一緒だよ」
簡単に言えば、空間が広がるときに焦点を合わせた瞬間、自分の意識と空間の拡散速度がずれているとき、補助具に用いた杖とかワンドの接触面が削れて、情報の修正をしてくれます。
「下手でもうまくいくってこと?」
「いやなしで成功させるのは半端ない集中が必要で、非合理的だということさ。」
「あれ・・・イシス?」
「ニャア?(なに?)」
「あんたアーシアの魔術で補助具の代わりしたことあったわよね・・・」
「ニャア(なんのことかな?)」
「そういえば、それは俺も気になってたんだよな・・・なんであんなことできるんだ?」
「全部知ってそうなクレイステネスはいないし、イシスちゃんと教えなさい!」
「ニャアニャア(猫にそんなこと聞くな!)」
=code.OS:ALICIA.Y GOTOH ZYUAN 1994=
「ん、どっからか思念が?」
「ん?こっちにはこなかったぞ。」
「じゃあアレティアの誰かね・・・何かしら?」
おっと補助具の話にもどします。
もう一つ有名なのが、魔法人形オートマタです。
この場合、人形そのものが補助具と言ってよいと思います。
「オートマタの開発の歴史は古代エジプトまでさかのぼるのよ。」
「まじかい。」
「自律型を作るのに生物の構造を流用したんだけど、最初はどうしても外部を認識してからの判断ができなかったのね。」
「?」
「しょうがないので最初は魚から始めて、長い時間をかけて、ワニ、猫、鳥といった生物をオートマタにしたの。」
「・・・なあ。」
「最終的には人間(死体)で作ったんだけど・・・耐久性の問題があって・・・乾燥状態で保管して、使うときにはお湯をかけて、3分まつ方式に・・」
「ちょっと待て、洒落になってない。」
「はは、さすがにお湯ではなくて薬品なんだけどね。ボルタ電池と電極の組み合わせで、筋肉の出力は上げられたみたい。」
「つまり・・・」
「ミイラがオートマタよ。さすがに作って十年単位でしか持たないけど。」
「まじかい・・・」
「念入りに作ったものは生前の記憶すら残ったらしいわ。思考そのものはほとんどできないけど命令はこなせたみたい。」
「その作り方はわかるのか?」
「いいえ、完全にロストマジック・・・にしようと頑張ってるみたい・・・」
「誰が?」
「・・・知らない。・・・たぶんエチオピアの王女クラスの生きてる人だと思うけど・・・」
「やな名前聞いたな。」
「そういうことでその辺は、生まれて150年程度の妾じゃ想像もつかないんだけど魔術を消そうとする存在を調べたいなら発祥の地へ戻るしかなさそうなのよね。」
「発祥の地?」
「まあ、わかると思うけど・・・エチオピア人の肌を黒くしたパエトンが落とされたエリダヌス川(ナイル川)の地域よ。」
「そういえばデルフォイの黄金鏡も・・」
「ナコティカのこと?そうね、あれもそこから来たわね。」
「今ではリディアとよばれる地域か・・・」
「アーシアがパエトン(アポロの息子)と同じにならないといいけど・・・」
人それをフラグという。