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次元認識論 Ⅱ

ヘラクレイトスの川って・・・本来の意味各自で調べてくださいねー。

「ねえ、ヘラクレイトス。」

「なんだい、お姫様。」

「・・・わざと?まあいいわ、あなたヘラクレイトスの川って知ってる?」

「知ってるも何も俺が言ったことじゃないか?」

「あれってどういう意味?」

「そのまんまなんだけどなー」


=ヘラクレイトスの川=

「人々が同じ川に入ったとしても常に違う水が流れている。」


テーセウスの船と並ぶ哲学の命題である。

常に移り変わるものは同じものと認識してよいのか、それとも違うものなのかという意味なのだが・・・


「あれって本来の意味は時空把握なんだよなー」

「時空把握?」


時間の川を横切るように幅1mを直線で赤く着色したとする。

これは下流に行くに行くにしたがって直線は歪み、色は周りの水と混じってどんどん薄くなっていく。

やがては透明にしか見えなくなる。


さて、その中に住んでるにんげんを考えてみよう。

魚は水と一緒に流れるとする。


最初は周囲が真っ赤である。

だんだん澄んできて透明になる。


次に青で同じようにやってみよう。

周囲が真っ青だったのが澄んでいくのは同じである。


最後に色をつけないとしよう。

透明のまますすみ下流では透明である。


「これが、歴史の修正力って言われてるやつさ、結局は透明になって一緒の結果を迎えるということで」

「でも途中は変わってると。」

「川を横から眺めれば赤の直線と蒼の直線は似て非なる動きをするだろうしな。まったく同じ事象は発生しなくても、下流つまり未来は似たようなものになるってことだ。」

「必ず?」

「うーん情報エントロピーの集束・拡散については説明が厳しいな。まあほぼそうなる。」

「?」

「要素に川の水位があるんだが、その水位が情報量で決まってるんだ。情報が少なすぎると渇水する。」

「うーん、まあいいわ。じゃあ次、アーシアはその例だとどうなってるの?」

「あれはなー・・・たぶんでいいか?」


アーシアは未来つまり下流に存在するにんげんだった。

それが上流の俺たちの世界に放り込まれた。

仮に俺たちの世界が赤で染まっていたとしよう。

まわりの色の薄い水球ごと上流に放り込まれた、あいつの目に見えるのはだんだん赤くなっていく水で、やがては薄くなって透明になるはずなんだが・・・・


「あいつはどうも青く染められた水の世界からきたっぽいんだよな。」

「え?」

「だから青から紫それから透明になるっていう。見たことのない現象が起きてると思う。」

「それって大変じゃない?」

「問題はあいつだけじゃない。持ってきた青の水の量次第ではこっちも少なからず紫になってると思う。」

「つまり?」

「あいつが知っていた世界になるには数百年単位の時間が必要だし、こっちの世界も100年単位で予定が狂っている可能性がある。」

「・・・ありえるの?」

「というか起ってる。周りの水の量はにんげんの知識の量で決まるんだけど・・・どうもあいつは時々下流から水が補充されてるみたいな感じがするんだ・・・」

「どういう意味?」

「こっからあとは本編だな。」

「了解w」


「まあこれで時空列については一通り説明したから次回からはエネルギーの取り出し方やるか。」


「ということで第2回 魔術講座 次元認識論Ⅱを終了します。総合司会は妾レイチェルと」


「ニャア」


「でお送りしました。」


「おい、ホルス・・・」



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