[3]意外な共通点
一週間後に飲み会は予定された。
飲み会の予定が決まった日、俺は翔平の家にいた。
翔平も一人暮らしをしている。
俺と翔平は高校から一緒だった。
「はぁ〜なんか急すぎて今だに信じらんね〜よ」
「ナイスアシストだったろ!!」
翔平は俺に両手でVサインをした。
「まぁ確かに助かったけどな。それにしてもおまえ二宮さんって子となんかスゲー盛り上がってなかったか?」「あっ?あぁ〜有紀ちゃんね!おう!なんかあの子さ話してみたらスゲー話が合ってさなんか盛り上がっちゃったんだ!」
俺たちは夜中じゅうずっと話していた。
次の日、目が覚めると時計は10時15分を指していた。
「ふぁあぁ〜あ。ん。ん!?うわぁぁ〜おい翔平!翔平ってば起きろ10時過ぎてるぞ!今日一時間目からだろ!」
「んん〜ん」
翔平を無理矢理起こして俺たちは急いで学校に向かった。
「くそ〜また授業中にこっそり入んのかよ。昨日も遅刻して…今日も遅刻…最悪だよ」
「まぁまぁバレずに入れば大丈夫だよ」
俺はまた泥棒のように忍び足で教室に入ってった。
「あっれぇ〜翔平君!」
そこには有紀と聡美が座っていた。
「ぉぉ!有紀ちゃん!どうしてここに?それに夏山さんも!」
「私たちもぉ〜この授業とってんのぉ〜」
教室は結構混んでいてちょうど聡美と有紀の隣に一席ずつあいていた。
翔平が有紀の隣に座ったから俺は聡美の隣にすわった。
「フフッ昨日ぶりね」
聡美がニコッと俺に言った。
「そうだね!」
「昨日も遅刻してたでしょ?朝弱いの?」
「うんあんまし強くないんだ…」
俺は苦笑いした。
一方翔平はというとやっぱし有紀と意気投合して盛り上がっていた。
(俺もなんか話さないと…)
「夏山さんはなんかサークル入ってる?」
「うん!入ってるよ!でもサークルというより地元のクラブなんだ!草野球みたいな感じかな?私マネージャーやってるんだよ!」
「野球かぁ〜俺さ高校のとき野球部だったんだよね。さすがに甲子園とかにはでてないけど」
「うそ!?マジで!?高校どこ!?」
(すげ〜食いついた!)
「山西高校だけど…」
「えっ山西って愛知の名門じゃん!すごい…確か今年は決勝戦で負けたんだよね。じゃ愛知からきてるの?」
「うん!野球詳しいね…」
「私も高校のとき野球部だったんだ。まっマネージャーだったけどね。あっよかったらゴールデンウイークに試合があるからよかったらでてくれない?」
「えっ!?でも…いいの?」
「山田くんが来てくれればみんなも喜ぶよ!!」
「うん!じゃいくよ!」
「じゃ約束ね!」
彼女はウインクをした。
俺は顔がにやけてないか心配になった。
「じゃこれ私のアドレスだから」
聡美は俺にアドレスの書いた紙を渡した。
「うん!ありがとう!」
(うしっ!)
俺は心の中でガッツポーズをした。
そしていいタイミングで先生が
「はい以上で授業をおわります。」
「じゃ私たち昼に行かなきゃならないところあるから」
「じゃあね〜」
彼女たちに別れを告げて俺たちは食堂に向かった。
「翔平!!やった!俺やったぞ!」
「おっどうしたデートにこぎつけれたか?」
「ばかっ!まだそこまでいってないよ!アドレスゲットしたぜ!」
「まだ聞いてなかったのかよ?てっきり昨日聞いたのかと思ったぜ。」
「ってことはおまえ聞いたのかよ?」
「有紀ちゃんの?昨日聞いたよ。」
「お前…やっぱすげぇな…」
「まぁなんせ今度の飲みが楽しみだな」
「そうだな!」
(ほんと楽しみだ!)