表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

ふしぎないちご

 おかあさんは、おろおろしています。

 1歳のさっちゃんが、40度の熱をだしてうなされているからです。

 病院で検査をしてもらっても、

「何も異常はありません。もう少し様子をみてみましょう」

と言われ帰ってきたのでした。

 それでも、高い熱が続いて、いっこうに下がる気配がないのです。

 おかあさんは、おばあちゃんに応援を頼んで買い物に行きました。

 お店で、うどんとりんごを買いました。

(さっちゃん、うどん食べてくれるかしら)

 おかあさんは急いで帰ります。

 途中で、めがねのおばあちゃんに会いました。

「ずいぶん急いでるね。どうしたんだい?」

「娘が熱をだして寝込んでるんです」

「それは心配だね。このいちごを食べさせておあげ」

 かごいっぱいのいちごをくれました。

「ありがとうございます」

 家に帰ると、おばあちゃんが、さっちゃんを寝させてくれていました。

 まだ、真っ赤な顔をしています。

「うわーん」

 さっちゃんが起きて泣きだしました。

(めがねのおばあちゃんにもらったいちごをあげてみようかな)

 おかあさんは、いちごを小さく切って、さっちゃんのおくちに入れました。

 さっちゃんは、もぐもぐ食べると、もっと食べたいというように手をだしてきます。

 いちごは、ほんのりあまい香りをさせて、さっちゃんの食欲をそそるみたい。

「このいちご、特別いい香りがするわ」

 おかあさんも、びっくりしています。

 さっちゃんは、いちごをぱくぱく食べると、また眠りはじめました。

 ぐっすり眠っています。

 おかあさんも、疲れてうとうと眠ってしまいました。

 はっとおかあさんが目を覚ますと、さっちゃんが、そばで、にこにこしています。

 熱をはかってみると、さがっていました。

 おかあさんは、ほっとひと安心。

「あのいちご、魔法のいちごだったのかも」

 おかあさんは、うふっとわらいました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 無事に回復してよかったですね。 赤ちゃんは色々な原因で発熱しがちなんですが、これを『知恵熱』というそうです。 大人が頭を使いすぎたときに『知恵熱』という表現を使うと誤用かも……
[良い点] さっちゃん、熱が下がって良かったですね。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ