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第一章 ユルい計画2

金に染めたロングヘアー。眼光鋭い目つき。超ロングスカート。男まさりな態度と言動。

片桐渚部長は一見するとヤンキーのような人物だが、芸術に対する情熱と知識はかなりのものを持っている。決して竹刀などは持っていない。

人は見かけによらないとよく言うが、おそらく部長にぴったりの言葉だろう。


「何ジロジロ見てんだよ、健人」椅子に座った部長が、腕と脚を組んで言う。

「いや、別に」俺は視線を逸らす。

「それより、お前ら来るのがおせーよ。まったく、待ちくたびれたぜ」部長は溜息をついた。

「元気がいちごオレを飲みたい飲みたいって、うるさかったもんで……」俺は元気に罪をなすりつけて、罪から逃れようとする。

「え!? ちょっと、健人!」元気は何が起こったか分からず慌てた。

「元気、お前のせいか。コノヤロー……」指を鳴らす部長。



元気の悲鳴が響き渡る。

悪く思うなよ元気。



「じゃあ、よく聞けお前ら」部長が言う。

「はい……」元気はこめかみを押さえながら返事をし、俺を睨んでいた。

「うちの部に新しく入る事になったヤツがいる!」部長は俺たちを見据えたまま立ち上がり、腰に手を当てた。

「マジかい……なんでウチみたいな変な部に……」元気はボソッと言い掛けたが、『しまった』というような顔をして、おそるおそる部長を横目で見る。

幸いにも部長の耳には届いていなかったようだ。ホッとする元気。

「紹介しよう! 新入部員はコイツだ!」部長は部室の奥のほうを向いた。


「二人ともよろしくね」


そう言いながら、部室の奥から出てきたのは朝比奈だった。

「え! え!? 凛ちゃん!?」元気は目を丸くして驚く。

「はい、朝比奈凛です」朝比奈はそう言うと微笑み、さらに続けた。「私って前から芸術に興味があったし、色々な作品を観て勉強できたらいいなって思って、この部に入りました!」

俺も元気も唖然とし、少しの間かたまっていた。


「へー、朝比奈が芸術に興味があるなんて初めて知ったぜ」俺は驚きつつも、ようやく口を開く。

「ま、そういうことだから。さっき話した感じだと、凛はバロック美術が好きみたいだから、アタシと趣味が合いそうだな」部長はニヤニヤしていた。

今まで部員に他の女子がいなかったせいか、部長は相当嬉しいようだった。

「部長良かったね! 美術のメイン批評は、部長と凛ちゃんに任せるよ! 文芸のほうは僕たちが得意だから任せて!」元気は張り切っている。

「元気。お前はマンガしか読まねーだろうが」部長が切り捨てる。

元気が「そ、そんなことないよ!」と焦って反論している姿に、皆は笑っていた。

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