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「たっちゃんはほんとロマンチックがたりない!奇怪じゃないもん!」
いやいや、お願いするのは別にいいとして、
その方法が相手の名前をノートに100回書くとか相手の髪を人形に入れるとかは奇怪以外の何者でもないだろ。
やってるのが頭の弱い小中高生でロマンチックとやらに脳みそ侵食されてるから、こんなことしてても青春の一言で笑い飛ばせるが、大の大人がそんなことしてたらヤバい宗教にハマってるか頭おかしいかのどっちかだろ。
「いや、まじアレははたから見てたらヤバいっていうか…」
まぁ俺はお前と妹に付き合わされたことがあるからよく知ってる。アレをやられた側の男は確実に引く。
「まぁ佐藤が考えてることはなんとなくわかるけど、おまじないってゆうのは本質は呪術の一種なんよ。実際に効果が出ることはほとんどないけど時たまほんまに効果を持つ手順が世に出回ることがある」
そう言ってちょっと遠い目をして笑っていた。たぶん鈴村も俺が言いたかった女子たちのおまじないのあれやこれやを思い浮かべているんだろう。
「まぁよう考えてみたら、相手の一部を使うとか夜中に1人で行う…とか、大筋はものすごく呪いっぽいやろ?そういうのは実在する呪いを歪めてさもいいもののように作り替えてるもんがほとんどや。こっくりさんかて、他の地域では恋愛相談に乗ってくれる天使を呼ぶおまじない、なんて言われて行われてる地域もある」
ため息ともつかない小さな息をついて鈴村は指先をくるくると空中で回す。
するとフッと空気が軽くなった気がした。
それもなんかの力か?と鈴村の方を振り向こうとすると、添えていた夏目の背中が小さく震えているのに気がついた。
「夏目?どうしたんだよ、寒いか?体操服の上着貸してやろうか」
初めてってどのくらい投稿すべきか悩みますね。。