第9話 神のお告げ下る
翌朝ミーシャに揺すって起こされた
「うぅん、どうした?」
「あのね、あのね、マースイじいちゃんが起きたら降りてきてほしいって!」
また何かあったのか?
ブツブツ言いながら起き上がり準備しておりた
今日はミーシャも同行するらしい
降りるとすぐにマースイが待っていた
「どうかなされましたか?」
どうやら少し慌ててるようだ
エルフ達の住む外壁の隣に連れて行かれるとそこには見たことのない大きなテントがあった
「これは、、、?」
マースイも首を横に振っているどうやら知らないらしい
ゴブリンの可能性もあるが一応用心し腰に差していた銃を手にし近く
すると大きなテントから人狼が現れた
俺はいきなりのことに声を押し殺しながら相手の出方を待った
すると奥から明らかに歳をとった族長らしき人狼が話しかけてきた
「はじめまして、私は人狼一族の長「ファインと申します
昨日夜遅くにこの地を見つけたのですが夜分遅くに突然押し込むのは無礼だと思い、こちらで休ませていただいておりました」
礼儀正しいな
その後の話を聞く限りは敵意はないようだった
どうも住む地を求めているらしい
「丁度近々新しく開拓する予定となっていたのでこちらとしても拒む事はありません」
拒む事が無いと言うと人狼達からは歓喜の声が聞こえていた
「それでは宜しくお願い致します」
と言うと人狼達はひざまづいて声をそろえた
「「「魔王陛下万歳!」」」
ちょ、ちょっとまて魔王陛下??
「私は魔王陛下ではなく人間ですよ?」と慌てふためいて答えると人狼の長が答えた
「我らは太古より神々の使いとして役目を果たしてきました
そして我らに新しく降ったお告げが貴方様に仕えることです
あなた様はこれより先魔王としてこの世に名を轟かせるでしょう」
率直な意見
何を言っているんだこの人狼
俺は世界を滅ぼそうとか征服とかそんな事全く考えてないんだけど、、、
「私ですか?
それは間違いでは無いのですか?」
「はい、恐れながらエルフィーの少女の傍にいる人間こそが我らの主人との事です」
すると横からマースイが口添えをしてきた
「実は申しにくいのですが我らの一族の数名にもお告げがあり仁殿が魔王陛下となり世界に名を轟かすと、、、
そして我らは未来永劫幸せを掴むであろうと
それを受け早くも仁殿の事を拝める者がでております」
ちょっと待て!整理するどころか確信付けに至っちゃったよ!
いやいやいや確かに魔王降臨とかステータスには書いてたけどさ
とにかくこの場が収束しないから
一旦切り抜けよう
「そうですか、、私には急な事で分かりかねますが、否定するつもりも肯定するつもりもありません
ひとまず貴方方の居住地を作ることから始めましょう」
人狼達は大きな声でひざまづきながら
「「「ハッ!!」」
と声を発した
めんどくさいことこの上無いな
その後ゴブリンと人狼達の住処も用意して個別に石垣も作ってやった
ゴブリン70人、人狼240人と人狼は思ったより数が多かったが
なんにせよ人口は国のようになってきたな
さて魔王降臨か、、、
後でステータスの詳細を見てみるか