二十二話 決意とか覚悟とか
「なっ!」
翌朝。
起きた俺は温かい布団の中で『知識の泉』を使おうとした。
確かに、使おうとした。
指輪を嵌めて、使おうと念じた。
いつもならば、視界が閉じて文字だけの世界に移り変わるのだが…………?
「何事ですか」
マインさんが静かに部屋に入ってくる。
「い、いや。宝具が突然使えなくなってな。どうなっているのか……」
他の宝具も、話しながら確かめる。
全て、機能しなかった。
「…………それは恐らく、魔力切れです。向こうの世界から補給されていた願叶族の力が切れたのだと思われます」
「元の世界に帰らないと、宝具は使えない」
「はい」
停止した宝具はただの指輪。
それにしても、バッテリー型なのかこれは。
どうしようもない。
「あの……」
「なんでしょう?」
「ここに永住するかどうかの決定を、未定にさせてください」
「なぜですか」
「いや、宝具が使えないのなら不便だし。予定は未定」
「そんな理由で?」
そんな理由でなんだけど、何かおかしいことでも言ったかな?
「まあ、未定ということに」
「は、はぁ……」
やることが、できた。
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「トーカー! 外へ出るぞ!」
「まっ、魔王様!?」
「着替え中だったか、畏まらくて良い。俺も着替える」
「は、はぁ……」
「そうだ、言っとかなければいけないことがある」
「何でしょうか?」
「この世界をぶっ壊して元の世界に帰るぞ。帰宅の準備をしておけ」




