7/10
思考回路
「カナは・・・・っ」
わたしの足が高校生3人組の方向に進めていた。
「カナは・・・」
”あとエプロン似合ってなくない。”
”第一カナだぞ?このチビ”
・・・ユイは
わたしをあの家に入れてくれた。
まだ1週間しか一緒にいない。
けど
ユイのくれる言葉は
短い期間の間でも感じ取れるほど
暖かい。
トゲがあるはずなのにあったかいユイの言葉。
それはわたしに向けられている。
きっと
わたしを受け入れてくれてる。
ユイの気遣いに気づかず勘違いして見失っていたのはわたし。
また、間違ってはだめ。
ユイの待つ家に
帰りたい。
「あっ、やっぱ帰るんだ」
「俺ちょっと期待した」
「あ、俺も」
「なんかちょっと迷ってたっしょ」
「ああね。でも最終的に―・・・」
走り出した。
ユイに
会いたい