海の上 * ユイ目線
ユイってやっぱ中学生なんだな!
って感じで見てくれたら
いっそうエロくなります←おい
「ユイー」
ああ、カナが来た。
俺の名前は前木唯。中3。
うっとうしい親が2人家から消えたと思ったら、小うるさい女の子が家に来た。
小さい頃からよくつるんでいたやつだ。
カナとは中学にあがってから、いや、キスしてしまってから話をしていない。
そんなカナがまた一段と女みたいになって家に来た。
「ユイ、海いこ」
「は」
「海、いこ」
「は」
「だあーかあーらあ」
「あー分かった、なに、海行きたい?」
「そ、暑い」
「そ、俺はだるい」
「えええええええええええええ」
「しらねえよ1人で行け」
「はああああああああああああああああ」
「うっせえな黙れよ」
「いいよもう、ジャンケンで決めよ」
「は、ジャンケン?ああいいよ。お前昔からジャンケン弱かったしな」
「おうよ、んじゃ、じゃーんけーん・・・」
「ああー、だるい」
俺は負けた。カナに。
「うっひょー!海!今年初!!」
「ああ、ああ、泳いで来い」
「はーい」
カナは楽しそうだ。俺はだるい。
カナも俺も水着を着ている。Tシャツを上に着てこようと思ったが、
カナが「男は焼けてなんぼ」とか言うから着てこなかった。(別に男らしくしたかったんじゃない)
「ユイー、泳げー」
「あー、後でな」
俺は浮き輪を頭に乗せて日焼け対策した。今年はやけに暑い。
・・・
カナが女に見える。
普段めったにしないのに、肩までの髪を1つにまとめていた。
ゴーグルをつけて魚を探している。
そしていっちょ前に露出の多い水着を着ていた。
ガキっぽいやつめ、気取りやがって。10年はえーんだよ。
だいたい1人で泳いで何が楽しいんだか。
女に見えると言ったが、結局はガキだろ。
俺は浮き輪片手に海に飛び込んだ。
「ユイ、ちょっと焼けた?」
「そりゃ焼けるだろ。と、言ってもお前ほとんど焼けてねーのな」
本当に、
カナは色白をキープしている。
帰り道コンクリートの上、音を立てながらゆっくり歩いた。
「ユイ」
カナが俺の名を呼んだ。
名前だけふと呼ぶときは、だいたい品定めのときだ。
「なんだよ」
「今日さ、楽しかったからさ、また来よ」
「ああ・・・」
「あとさ・・・」
「ん?」
「他の友達つれてくるのもいいけど・・・」
「うん」
「また・・・、2人でも来たいな」
「・・・」
カナの頬が赤らんで見えるのは気のせいだろうか。
夕焼けのせいだろうか。
ちょっと俺も顔をそらせたくなる。
「おうよ・・・」
海じゃなく反対側の山を見つめてふてぶてしく言った。
こんなこと言われたら、
2人だけで行きたいって思うだろが、あほ。
ああー、もう。
別の友達連れてきたくなくなった。
カナが、女に見える。