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忘れてしまった私達  作者: 柊 終
一章:夢の寮生活の始まり
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放課後会議 其の一

わあ、一週間あいてるー

「疲れた。眠い。寝ていい?」

ベッドに倒れ込み、横になった状態で瑠璃に聞く。

「駄目です。起きて下さい月花。寝るのはご飯食べてからですよ〜」

嫌だ。眠い。眠らせろ。

「それに、もう少ししたら曜と灰簾の部屋に行かないといけないので、どっちにしろ起きて下さ〜い」

そんなこともあったっけ。忘れていた。

私はベッドから起き上がると寝癖を直すべく、洗面所に向かった。

─────────────────────────

「ここですかね〜。随分人が多くいるような...」

瑠璃のスマホに送られた地図によると、目的の場所には着いたようだが、如何せん人が多い。

部屋の扉の前に女子生徒が固まっていて、チャイムを鳴らすどころか、扉にすら近づけない。


「流石はあの二人ですね〜。凄く女子生徒にモテているようですが、これでは少し邪魔ですね〜」

そう言って瑠璃はスマホのコミュニケーションアプリを開いて何かを打ち込んで送信した。

しばらくすると扉が開いて、隙間から曜の顔がひょこっと出てくる。

そうしただけでも扉の周りに集まった女子生徒から黄色い声が上がる。

これではあの二人の日常生活は大変そうだ。

そんなことを思っていると、曜が口を開いた。

「『邪魔だ、散れ』」

それだけで扉の前に張り付いていた大量の女子生徒はなんの興味も無くなったかのように、それぞれの部屋がある棟の方向へ帰っていく。


ふと、隣を見ると瑠璃はぱちぱちと拍手をしている。

「お見事〜流石ですね〜曜」

拍手されている側は大して嬉しそうにもせず、こちらに向かって手招きした。

入れ、ということなのだろう。

瑠璃がなんの躊躇いもなく扉の中に入っていくので、私もそれに続くことにした。

─────────────────────────

中に入ると、そこは女子棟の私たちの部屋とほとんど同じ間取りの部屋だった。

「すまない、あそこまでになるとは予想していなかった」

奥から人数分の茶器と急須をお盆に乗せて出てきた灰簾。

「疲れた。茶菓子五、六個貰うぞ灰簾」

「ああ、好きなだけ食え」

灰簾から許可が出ると同時に、お盆に乗っていた茶菓子を持っていく曜。

「二人も座ってくれ。茶でも飲みながら話そう」

私と瑠璃は目を合わせて頷きあい、勧められた席に座った。

投稿頻度オチルヨ

サンガツクライマデネ

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