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忘れてしまった私達  作者: 柊 終
一章:夢の寮生活の始まり
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自己紹介とあだ名

本当は昨日に出そうと思っていたけど終わらなかったもの

私が唖然としている間にも、彼女はどんどん話を続けていく。

「私を呼ぶ時は東雲先生ではなく、伽羅莉先生とか、伽羅莉ちゃんとかって呼んでくださいね。あまり自分の名字が好きではないので」

そうして彼女...いや、伽羅莉先生は自分の呼び方を勝手に決めてしまった。

先生のあだ名をつける権利くらいはあるだろうか。


「それでは、新しい友達をつくるためにも、まずは生徒どうしの自己紹介から始めていきましょうか。まあ、名前だけでも言ってもらって、話し終わったら周りの皆さんは拍手しましょう」

好きなものやことね。何にしようかな。

私が考えていると、伽羅莉先生は最初に発表する人の名前を呼んだ。

「そうですねぇ、それでは、組分けテストでの順位順にでもしましょうかね。一位の人からどうぞ。あ、立ってから言ってくださいね」

そう言われたのは、私の右隣の男子生徒だった。


少し金色が混じる黒い髪が視界を移動し、透明な緑色の目で私達のことを見据えてから、彼は話し始めた。

「それじゃあ僕からですね。こんにちは、初めまして皆さん。といっても、僕以外の方達は皆、もうお知り合いのようですから、少し気まずかったりするのですが。僕は天津(あまつ)光樹(こうき)といいます。なるべく皆さんと仲良くなれるように頑張りますね」

どうやらそれで自己紹介は終わりらしく、彼は仕事はやり終えたとばかりに、さっさと座ってしまう。


私はそんな彼に拍手を送りながら自分の番が回ってきたことに気づいた。

だって、私の順位二位だったんだもの。

─────────────────────────

「それじゃあ、それぞれの自己紹介は終わりましたし、皆さんお待ちかねの時間割と、テストの日程を配布しますね」

そう言って、伽羅莉先生は一人一人にそれらが書かれたプリントを手渡していった。


時間割のプリントに書かれているのは、一学期の予定だけだった。二、三学期分は、それぞれ長い休みが明けてから、また配布するそうだ。

テストの日程は...、と思い、テストの日程が書かれたプリントを見ると、それぞれの月ごとのテストの日が書かれているようだった。

しかし、八月の実施予定だけが書かれていない。

不思議に思っていると、瑠璃が手を挙げて伽羅莉先生に質問していた。


「からりん先生〜、何故八月のテストの予定はないんですか〜?」

「それは私のあだ名ですか?可愛いですね!素敵なあだ名をつけてくれてありがとうございます、瑠璃さん。八月は丁度夏休みですから、テストは行えませんよ」

「そうでした〜、忘れてました〜。教えて下さりありがとうございます〜、伽羅莉先生」

そうだった。夏休みってものがあったんだっけ。

最近、週一にでもしようかなっても思っていたりする

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