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忘れてしまった私達  作者: 柊 終
一章:夢の寮生活の始まり
20/23

遅刻回避とクラスメイト

あげない間に五日も経っていました

私が考えていた時間は予想以上に長かったらしく、答え合わせをした後、すぐに授業開始十五分前になってしまった。

そのせいで瑠璃と灰簾が言っていた記憶のすり合わせなんかは出来ず、皆で慌てて教室に向かうことになった。


「セーフですね〜。教室と昇降口が近くてよかった〜」

そう言う瑠璃を先頭にして私達が教室に入ると、中では一人の男子生徒が、自分の席に座って何かの本を読んでいた。

彼はこちらに気づくと、読んでいた本を閉じ、

「あそこで話していたまま遅刻にならなくて良かったね。早く座りなよ、もうすぐ授業が始まるよ」

と、にっこり笑って言い放つ。

そう言われてすぐに反応できたのは灰簾だけだった。

「じゃあ、あの話の続きは学校が終わってから。誰かの部屋に集まって話そうか」

どうやら灰簾は、ここではあの話をしないつもりらしい。

私達は灰簾の言葉にそれぞれ賛成し、素早く席に着いた。


席順は決まっているらしく、前に三席、後ろに二席置かれている机の上には、それぞれの席であることを示す、名札が置いてあった。

前の席は扉側から、男子生徒が座っている席、私の席、曜の席になっていて、後ろの席は扉側から、瑠璃の席、灰簾の席になっているようだ。

それぞれ自分の席に着くと、皆、示し合わせたように鞄の中から本を出し、音読する訳でもなく黙々と本を読んでいった。


しばらくすると授業開始を告げる鐘が鳴り、扉を開けてこのクラスの担任であろう女の先生が入って来た。本を読む作業を中断して顔を上げると、日に当たるとキラキラ光るベージュ色の長い髪を後ろに流し、夕焼け色の目を私達に向けながら、彼女は口を開いた。

「皆さん、おはようございます。今日から一年間、このSクラスの担任を務めます、東雲(しののめ)伽羅莉(からり)といいます。人の顔を覚えるのが苦手なので、あまりこの顔ぶれが変わらないと嬉しいです」


えっ、この人開口一番からこのまま一年間は五位以上を保てって言った?

1╱4 文章などがおかしかったので修正

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