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ナイト・オブ・ラブ_4

さっそく便箋とペンを用意した俺たちは、

飯をつまみながらバーンズへの返事を書き始める。


ちなみにピッグスは別の客の注文が入ってきたところで、

「今夜は客の入りも落ち着いてるから、お前はここで手紙書いときな。」

とコットンに言って厨房へと戻っていった。


コットンが手紙の一行目に『バーンズ様へ』と書き込む。

「さて…どうするかな」

俺は腕を組んであたまを悩ませる。

手紙なんぞ久しく書いてないから、出だしはどうしたらいいのか。


「まずは、お手紙をくれたことへのお礼じゃないかしら。」

コットンはペンの後ろを顎にあてながらつぶやいた。

「感謝なんてしてないじゃん。」

すかさずミアがチャチャを入れる。

「し…してないけど、一応礼儀としてね?」

「目を覆いたくなるような手紙ありがとうって書くの?」

「そんな皮肉は込めないわよ。」

コットンはペンを動かし、手紙への感謝の言葉をしたためる。


「お礼の次は断わりの言葉だな。」

「断わりの言葉…」

俺の言葉にコットンはグッと身構える。

「大丈夫コットン。適当に断れば良いんだよ。」

ミアはコットンの背中を叩き、勇気づける。

「そうだな。気負わず思いのまま書けば良いんだ。」

俺もミアの言葉に賛同する。

「そうよね。思いのままに…」

そう言いながらペンを走らせるコットン。

しかし途中でミアが、

「もうちょっと強めに言ったほうがいいんじゃない?」

とアドバイスを送る。

「だったらここも言葉が柔らかすぎる気がするぞ。」

俺も気になった個所を指摘する。

コットンもそうかなぁと戸惑いながらも訂正する。


喧々諤々。長く熱い議論を交わし。

ブラッシュアップを重ねに重ねた文章を新しい便箋に書き直し、

渾身の一作が出来上がった。


「できた…」

完成された手紙を見つめる俺たち3人。

そんな時、一人の男が店に入ってきた。

「いらっしゃ…あら!バーンズさん!」

コットンがその客に挨拶をしようとしたところ、

驚きながらその名前をよんだ。


黄金の甲冑を身にまとい、真っ赤なマントをなびかせている。

表情は自信に満ち溢れており、どこか癪にさわる顔である。

この男が問題の人物『バーンズ』のようである。

横のミアは「腹立つ顔だな…」とつぶやいている。


「コットンさん!お店の営業中にお邪魔して申し訳ありません!」

バーンズは背筋を伸ばし一言詫びる。

「明日の朝に伺おうとしたんですが、手紙の返事が気になって

今夜は眠ることができる状態ではありません!」

拳を握りしめ、わなわなと震えるバーンズ。

「バーンズさん…」

困り果てた表情でコットンは俺とミアの目を交互に見る。

「コットン。グッドタイミングじゃない!

今こそこの手紙を読むときじゃない?」

ミアは笑顔でコットンに先ほどできた手紙を渡す。

俺もコットンの肩に手をおき、笑顔でうなずく。

俺とミアに背中を押してもらったコットンは強くうなずき、

「バーンズさん、返事を手紙に書いてきました。ぜひ聞いてください。」

そういって手紙を朗読しはじめた。

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