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2話「空を飛ぶ……」



「おじさんごめん、父ちゃんが迷惑かけて」


日が傾いた頃、ようやくネフくんが家に帰ってきた。


ネフくんにケンちゃんの介抱を任せ、俺は家路につく。


「あ、そうだこれ。ネフくんに」


僕は木彫りの鳥をネフくんにプレゼントした。


「えっ! いいの?! 貰っても!?」


「先月、誕生日だっただろ?」


「ありがとう、おじさん!

 かっこいいな!

 今にも飛び立ちそうだね!

 おれもいつか人間が乗れるほどの大きな鳥を掴まえて、空を飛んでみたいな!」




【上手に作るのね、本物みたい。

 今にも空に飛んで行きそう。

 ねぇ知ってる?

 私の世界では羽がなくても乗り物に乗れば空を自由に飛べたのよ。

 その乗り物の名前はね……】 




「おじさんどうしたの?

 泣きそうな顔をしてるよ?」


「いや、なんでもないよ。

 日が完全に落ちる前に家に帰るよ」


「うん、バイバイ!

 またね!」


村を出て山道を急ぐ。


背中に背負った食料の入った袋は重いが、行きに入っていた木彫りの置物ほどではない。


日はどんどんと傾いていく。


ふと空を見上げれば烏が群れをなして、飛んでいた。


烏を見ると、烏の濡れ羽色の髪をしたあの人を思い出す。


【ねぇ知ってる?

 私の世界では羽がなくても乗り物に乗れば空を自由に飛べたのよ。

 その乗り物の名前はね……】


「飛行機……何百人もの人を乗せて、山を越え海を越え人や荷物を運ぶ魔法の乗り物」





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